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ゾンビーナ!  作者: とれさん
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75 日向子のバカンス part4


ーバグジの酒場ー


「んー、もうお腹一杯‼」


「姉御、いかがでしたか?」


「うん‼とっても美味しかったわ‼ありがとう」


日向子とガンザ達はすっかり打ち解けていた


「はぁ~、ご馳走様♪…で?」


「はっ?」


「こんなおもてなしするからには何か頼み事があるんでしょ?」


「‼…流石は姉御‼察しが良い‼」


「あはは、これだけお膳立てされれば私でも気付くわよ‼」


「実はですね…」


そこからのガンザ達の話は身振り手振りを加えて語られた一大スペクタクルだった


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


サザンスの南方に無人島がありソコには昔海賊達が集めたとされる金銀財宝が眠っていると言う


だがその島に辿り着くにはその周りの荒れた海流を越えねばならずしかも海中には魔物が棲むと言う


今までも何度も宝を狙って荒くれ者達が挑戦したが皆帰らぬ人となったらしい


「ソコで姉御のお力をお借りしてお宝をゲットしたいと…」


「おいおい、こんなか弱い女性に何ふざけた話振ってるんだ‼」


話を聞いていたバグジは息子の頭を張り飛ばす


「父ちゃんは姉御の力を知らねえからだよ‼」


「うーむ…人は見かけによらねぇって事か?」


「あったり前よ‼姉御ならシーサーバントなんざ一発よ、一発‼」


「ちょっ、ちょっと?私まだ手を貸すなんて言ってないわよ?」


「えっ?もうご馳走食べましたよね?」


ガンザは何を今さら、な感じで日向子を見る


「…完全に騙されたわ…帰ろうかしら」


「ちょっ、姉御ぉ‼そんな冷たい事言わないで下さいよぉ⁉」


ガンザ達は帰ろうとする日向子を慌てて制止する


「お宝の中には姉御が気に入りそうなお宝もきっとありますぜ⁉」


「私、お宝とか興味ないからなぁ~…」


「あっ、で、でも噂じゃその中に何か異世界から渡って来た秘宝もあるとか…」


「異世界⁉」


日向子はガンザの言葉に思わず食い付いた


ここだけの話だがガンザ達はほんの僅かの間に日向子の事をリサーチしていたのだ


まぁ専らその情報源はコロンから話を聞いていたチルだったが。


「ね?姉御の好きそうな話題でしょ?」


「…何でガンザさん達が私の好みを知ってるのよ?」


「あ。あははっ⁉何となくですよ‼そんなのが興味あるのかな?って…なぁ!みんなっ!」


ガンザの言葉にザボン達が首をブンブン縦に振る


「そうねぇ…ちょっと興味はあるかも?」


(よっしゃ‼あとひと押しだ‼)


ガンザ達は内心ガッツポーズをする


「それに…」


「それに?」


「姉御がお探しの温泉、それと甘味の美味しい店を調べておきました‼」


「…よっしゃ!一丁お宝探しを手伝いますかぁっ!」


「「流石姉御!」」


こうして日向子達の大(?)冒険が確定したのだ


。。。


《…で、引き受けタのか?》


「うん、頼み込まれちゃってね」


《俺は主を守れないぞ?》


「うん、流石に海だしね。キメちゃんはその間好きにしてて良いよ」


《分かッた。実は人間の歴史ニ興味がある。俺は調べ物ヲしよう》


「そう。ならガンザさん達に調べ物に適した場所を教えて貰っておくね」


《頼む》


日向子は数日分の服をリュックに詰め込んだ


ー翌日ー


「じゃあ行ってきまーす‼」


「気をつけるんだよ!」


チルは心配そうに日向子一行を見送った


「ねぇマイラ、ヒナちゃんはいつもあんな調子なのかい?」


チルは日向子の飄々とした態度が不思議らしくマイラ(キメ)に訊ねる


《ああ、いつもあんな感じだ》


「…そう…帰らぬ人も大勢いる所に行くって言うのにあんなに明るく出掛けられるとこっちが拍子抜けしちゃうわよ…」


チルは寂しそうに日向子達を見つめていた


「そんじゃヒナちゃん行くぜ‼」


デンは日向子に頼まれて水先案内人を買って出ていた


「姉御‼あの島の付近は潮が強くて揺れますから気をつけて下さいよ‼」


ガンザ達は流石漁師町育ち、海には慣れているらしい


「お待ち達もふらふらしていないで海に出れば良いんだよ」


「俺達は漁でちまちま稼ぐのが性に合わねぇんだよ‼」


「はっ‼一攫千金なんざあぶく銭だ‼額に汗して稼ぐから有り難みってのがあるのよ‼」


デンとガンザ、二人のやり取りは平行線で終わった


「さあヒナちゃん、ここからは潮がキツくなるからな‼しっかり船にしがみついていてくれよ‼」


デンは日向子達に注意を促すと舵をうねる潮に向けて切った


ゴゴン…ザー…ギシッ、ギシッ…


「デンさんこの船は大丈夫なんだろうなあ?」


ガンザは軋む船体にビビり問い質す


「バカ野郎‼俺の船をナメるなよ⁉」


デンは忙しく舵を切りながら答える


ザー…ギシッ…ゴウン


複雑に入り組んだ潮を避ける事数十分、デンの船は見事中間にある小島に到着した


「さ、案内はここまでだ。本島に行くにはここからをどうにかしなくちゃいけねぇ、何か案でもあるのかい?」


デンは日向子に訊ねる


「あるわよ、秘策がね♪」


日向子はニヤリと笑った

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