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ゾンビーナ!  作者: とれさん
277/378

277 救世主伝説の誕生 part1


翌日、日向子とキメは予定通り城に向かって出立する


アーチとチャントは宿屋及び周辺の警護を任された


日向子とキメの戦闘に余人を挟めば足枷になる、との判断だったが実際の戦闘を見ていないチャントの両親などは本当に大丈夫なのか?と心配してくれていた


「あはは、全然問題ないですって‼今晩は安心して眠れる様に頑張って来ますね‼」


ちょっとそこまで、と言った軽い感じで出掛けた日向子とキメを宿屋の皆は心配げに見送っていた


「…どう?キメちゃん」


《…ああ、予想以上に食料困窮者が多い様だ。街全体の半数以上に赤い布が掲げられているな…》


国王が自身の保身に走って数ヶ月、物流も止まったこの街では飢えに苦しんでしまうのも仕方のない事だっただろう


「さて、チャッチャとやっつけてツヴァイ王の依頼を始めるわよ‼」


日向子は手甲剣を伸ばして城への道を歩いて行った


「な、何だ貴様‼止ま、止まれえっ‼」


城の近くに行くと周辺に駐屯していた兵達が日向子達を見て制止させようと声を荒げている


「全く…いくら王命とは言え誰も反論出来なかったのかしらね…」


日向子の目には目の前の兵はただの烏合の衆にしか見えていない


「止まれと言っているだろうが!」


制止命令を聞かない日向子とキメに向かって弓や魔導師による攻撃体制が整えられる


「…あんた達、国民を蔑ろにして何を守ってんのよ?魔物が襲来して困ってるなら何で討伐に出向かないの?バカなの?」


日向子の気配は既に戦闘モード、察する者達はその異様な気配にたじろぎ始めている


ヒ⁉ヒヒーンっ⁉


日向子の怒気に触れた騎馬達が一斉に嘶いたのを切欠に弓隊、魔導師隊が日向子達に向けて攻撃を開始する


「…はぁ…敵も味方も分からないんじゃ兵士失格ね…」


…ギンッッ!


その瞬間、兵士達の視界は暗転した


「…どう?キメちゃん」


《ん…少し待て。あと少しだな》


日向子達は今城の外でのんびり茶を啜っている


今頃キメの生み出した麻痺毒を仕込んだ蚊達が城内くまなく巡って痺れさせているだろう


「助けに来てるのに背中から矢が飛んで来たらおちおち戦闘も出来ないからね♪」


とは日向子の談である


ものの30分程で城全体の制圧?が完了した


《主、終わった様だ》


日向子は残ったお茶を煽り颯爽と立ち上がる


「じゃあサッとやっつけますか‼」


日向子は城の上空に飛び立ち魔物の襲来に備える


城の異変を察知したのか魔物達は大挙飛来した

日向子は先ず風の加護で竜巻を生み出し魔物全体を地面に叩きつける


ゴウゥ~‼…ギャッ‼ギッ⁉


辛うじて空中に留まった魔物を手甲剣で斬り裂きながら一気に急降下した日向子はその勢いに任せて地面を払う


斬撃が衝撃波となって地面に叩きつけられた魔物を襲い一瞬で半数以上の魔物が屠られた


「キメちゃん宜しく‼」


地上で待機していたキメは飛び立とうとする魔物を捉え補食する


ギィエェェェ~~ッ⁉


キメが補食している間も日向子は魔物をまとめて殲滅していく

もうまともに動けるのが数匹となった所でキメから連絡が入る


《主、操者が分かったぞ‼》


「どっち?」


《城の北側、かなり離れた場所にある山麓だ‼》


「了解‼キメちゃんは残りを潰しておいて‼」


日向子は連絡を断つとそのまま北に猛スピードで飛び去った


ーデスピア国北の山麓ー


「クソッ‼何なのだ‼あの女は‼」

「呪術レベルを上げろ‼」

「もう使役する魔物は全滅です‼」


この数ヶ月、身を隠してデスピア国を襲撃していた呪術者一団に衝撃が走ったのは今朝である


突然城の外にいた軍隊が何者かの襲撃にあい戦闘不能に陥ったのを確認する


それと同時に城内にいた兵士、貴族、王族達も状態異常に陥っていくのが確認されたのだ


「ククク…強固な守りに手をこまねいていたがこれは千載一遇の好機、逃す手はないっ!」


呪術者一団を束ねる長が使役する魔物の全軍突撃を指示する


使役する魔物、プロトラプトル約500匹が城の上空に到達した時、それは起こった


魔物達は突然発生した突風に制御不能になり大半が飛行不能となり地面に堕ちていく


「お、長っ‼敵がラプトル達を殲滅しています‼」


「何⁉何処の軍だ?」


「それが…軍ではありません‼」


「では誰が?」


「…女…たった1人の女です‼」


「な、何だと?500ものプロトラプトルをたった1人でか?」


「あっ⁉いや、地上にもう1人男が…えっ⁉ラプトルを喰った⁉」


術者達は突然起こった事態を飲み込めず半狂乱に陥っている


「ええいっ‼状況を報告しろ‼」


「…現在戦闘可能なラプトルは50にも届き…えっ⁉」


報告していた術者が奇声をあげる


「ど、どうした⁉」


「…ラプトルとの契約が一方的に切られました…」


術者の長は何が起こっているのか全く把握出来ず狼狽える


「な…何だ‼一体何が起こっているのだ!」


この時全員に撤退命令を下していれば或いは1人位は逃げのびたかも知れない


太陽から黒い塊が落ちて来た

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