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あああ悪魔様  作者: 落田プリン
 第1章 はじめまして悪魔様
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魔物到来 その2

「ところで君はどうして濡れているの?」

ハルは適当に答えた。

「ちょっとした寒中水泳をしましてー。」

シリウスはやれやれと呆れた顔をした。

「君は、もう少し常識を考えた方がいいよ。」

あなたに一番言われたくない!

ハルは腹の底で強く思った。

シリウスはとりあえず、と言い自分の上着をハルの肩に掛けた。

白い上着はハルをすっぽり被れる大きさだった。

おおきいなー!装飾がジャラジャラして邪魔だなー!

ハルは腹の底で思った。

ハルはシリウスを凝視した。

「えっと…何かな!」

シリウスはハルの突然の視線に戸惑った。

「その髪留めいいですね………。」

ハルの目線は青い髪留めだった、青いリボンで金色の蝶の刺繍がされていた。

「え?そうかなー?安物だけど色がいいから使って…いたっいたっい!痛いよ!」

ハルはシリウスの銀色の髪を強引に引っ張って髪留めを強奪した。

上着よりも髪留めのほうがよかった、髪が濡れて肌に張り付いて気持ち悪かった。

ハルは強奪した髪留めをすぐに付けた、少し茶色が入った黒髪が上げられ、うなじが少し見えるポニーテールとなった。

「いいね!すっきりしてよく似合っているよ!」

ハルはシリウスの褒め言葉を無視をし、上着を返した。

「上着返します!髪留めだけでいいので!」

シリウスはやれやれ困ったお嬢さんだ、と彼は笑みを浮かべながら言った。

 

 すると、どこからか猫の鳴き声が聞こえてきた。

兵士たちが猫を捕まえたようだった。

猫は檻の中で助けを呼ぶように鳴いているようだ。

ハルは猫の鳴き声に聞き覚えがあるような気がした。

そっそういばテルどうしてるのかな~、私の代わりに探しに行ったんだっけ?

兵士さんたちの声が聞こえてきた。

「どうした!猫なんか捕まえて!こんな場合じゃないだろう!」

「いやーそれがですね。貴族の子供たちが公園に魔物が出たって言うもんですから、念のために確かめに行ったんです。そしたらなんとしゃべる猫がいたんですよ!」

「しゃべる猫だと?魔物の類か?」

「公園にいた時はあれだけ人間の言葉をしゃべっていたんですけどね。どこだー!どこにいるんだー!とか何かを呼んでいたようですけどね。」

「ほらしゃべれ!」

兵士は猫の入った檻を叩く。バシバシ。

猫は爪を立てて威嚇をした。

「やっぱアレっすよね?」

「魔物の可能性があるのものは協会の規則に従わないとな…。」

「そっかー、残念だなー普通の猫なら俺が飼うのに…ほんと残念だ。」

兵士たちの空気が急に暗くなり、別れを惜しむ雰囲気が流れ始めた。


 ハルはやばいと思った。

貴族の子供たちが言っていた魔物はハルだった、それに巻き込まれた猫である。

見なかったことにしょうと思ったが、兵士たちの言葉によってそれが出来なくなった。

「アレかー、魔物は炎に弱いかららしいなーおまえ火あぶりされるそうだ。」

えっ!?なんだって!火あぶり!!

「ちょっとまってええええ!!!!!!!」

兵士たちはいっせいにハルを見た。

あっどうしょう!

ハルは待ったを言ったが猫を救い出す方法を考えてなかった。

「あっハル…。」

薄い茶色の大きな猫が声を出した、ついでに金色の目と目が合った。

ごめんね…テル、今声に出したらいけないから思うね…このバカ猫!


 そんなハルたちを助けたのはシリウスだった。

兵士たちはシリウスの言葉一つでテルを解放してくれた。

「いやー参ったよ公園に戻ったら魔物扱いだ!しかもハルはいなかったしな!」

「ごめん。」

テルは虫かごと虫あみを公園で失くしたらしい、それを探しに公園に行ったら捕まったそうだ。

ほんとごめん!

「結局のところ、全員集合だね。」

シリウスが言うとハルたちは、ほんとだ!と言い笑ってしまった。


 ハルたちが向かっているのは時計塔。

魔物は時計塔の頂上にいた、黒い大きな翼を広げて時計塔を飲み込もうとしている。

途中で発せられる女の人の悲鳴のような高い叫び声はどこまでも響いた。

あれは何だろう?

黒いカラスだったらよかったのに、あれは首が無いカラスだ。

首から黒い触手みたいのが流れ出ている、黒い触手は塔に張り巡らしていた。

わあー!でろでろしてるー!

「今からあれの所まで行くんだよ、言っている意味わかる?」

「正直分かりたくないですねー!どうにかかわして行きたいです。」

シリウスの問いにハルは正直に答える。

「お前正気か!やめとけって!ほんとに死ぬぞ!」

テルが制するがハルは塔へと歩んだ。

その後ろをシリウスとリリスが歩く、テルはしぶしぶあとをついて行った。


 そんな彼らを兵士の一人が声を出した。

「いいのですか!団長!行かせてしまっては!」

団長は兵士を制するように言った。

「ああ、相手は歩く国だどうしょうもできん!」

「我らも国の立場です!私たちも突入すべきです!」

兵士は負けじと歯向かうが。

「ならぬ!あの塔はもう他国だ!我らが突入すれば国際問題になる!」

「ですが!」

「これは王の命である!違反をすれば処刑だけではすまなくなるぞ!」


兵士は震えながら拳を握った。


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