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俺、異世界で悪魔になりました! ~あくおれっ!~  作者: 紅羽ユウ
転生したら、悪魔になってました。
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狩人、スタート!

 俺はいったんライアたちと離れ、街の武具屋に来ていた。

 先ほどゼルドギアを倒して手に入れた報酬で、何らかの装備を整えておこうという考えである。


「えーっと、初心者の人にはどんなのがおすすめですかね?」

 俺が若い店員さんに訊くと、その人は愛想よく説明してくれた。

「まだ狩人を始めたばかりの人でしたら、こちらのメタルソードセットがおすすめですね。名前の通り装備全体が鉄でできているので、比較的ダメージを防ぎやすくなっています」

 ううっ、先ほど女の人たちに浴びせられた犯罪者的な目とは大違いだ。二年ニートコミュ障にはきついよ、アレ。

 俺の現在の所持金が、三万ゼニー。ゼニーというのがよくわからないが、まあたぶん三万円という意味だろう。

 メタルソードセットが二万四千ゼニーなので、普通に足りる。

「じゃあそのセットをお願いします。装備するには手続きとか必要なんですか?」

「いえ、狩人になるのに手続きは必要ですが、装備を持つのには必要ありません。それでは、新しい狩り人さん、頑張ってくださいね!」

 店員さんが天使スマイルで俺を応援してくれた。まじヤベえっす。

 ちなみに狩人になるための手続きはゼルドギアクエストに入る時に済ませたので問題ない。不審者扱いされたけどね。

 俺は食堂への道を歩きながら、本来の目的を思い出していた。


 

 …………アレ?

 なんか俺、フツーに馴染んじゃってるけど、違うよな?

 俺は確かに地獄で「転生する」という選択肢を選んだ。

 だが、俺が望んだのはこんなのじゃない。俺がもう一度体験したかったのは、あのニートという娯楽生活だ。

 俺は食堂に戻ってからも、複雑な気分でたくさんだった、が。


「おー、きょーや! きょーやはメタルソードセットなんだな! 似合ってる!」

「あ、本当ですね。似合ってますよ、京夜さん!」

 ……まあ、いいか!

 俺の気持ちはわずか三秒で変わった。そのうち解決策も見つかるだろうし、案外この世界も悪くないかもしれない。モンスターを悪魔化せずに倒せるのかどうかは不安だが。

 そして何より美少女二人と一緒に行動するということに希望を感じる。


「で、結局このチームの目標はなんなんだ? 『モンスターを狩り続ける』っていっても、何がしたいのかあやふやなままじゃないか?」

 そう、俺たちはこのチームの活動内容、または目標を改めて決め直していた。目標などがあったほうが活動しやすいだろうし、ゲームの中でも目標設定はきちんとある。

 そしてこの世界では俺のニート知識も結構役に立つ気がするのだ。

「そ、それもそうですね……でも、私たちあまりそういうの考えたことなくって……」

 そう言ってライアは考え込んだ。

 まあ、仕方がないと言えば仕方がないか。ゲームと異世界を一緒にしてもダメだしなあ……。

 でも目標はやっぱりデカい方がいいだろうし。

 俺が考えこんでいると、アークが。


「あ、じゃあ魔物モンスターの集団を倒す、っていうのはどう? 最近狩人や魔法使いを騒がせてる集団」

 唐突に、アークがそんな提案を出してきた。何? 魔物モンスターって。

 知らん。知らんぞ、俺は。

「え、ええ!? ちょっとアーク、正気!? あんな危険なの、無理だって!」

 ライアが驚いたような顔をしながら、アークに詰め寄った。

 ……え、何。そんなにヤバい集団なのだろうか。

 そりゃあ初期装備でラスボスに挑むとかのレベルじゃなかったら大丈夫だとは思うけど、ハードル高すぎてもアレだよなあ……


「な、なあ、その魔物モンスターの集団ってのは、どんなやつらなんだ? そんなにヤバいのか?」

「し、知らないんですか!? ヤバいなんてもんじゃないですよ! 特にそのボスに勝てた人は誰もいないって……」

 ライアは手をバタバタさせながら、俺に説明してくれた。

 ライアの話を聞く限り、本当にヤバいやつらっぽい。俺たちで勝てるのだろうか。

 少なくとも今のままの俺じゃ絶対死ぬ……が。


 ……でも、俺が悪魔化しながら戦えば、ボスってヤツは無理でもその手下を倒せるくらいの戦力にはなるんじゃね?

 ふとそんな考えが俺の頭に浮かぶ。

 もちろんその分、リスクもデカいだろうけど。うまく隠し通せば、俺は多分街中の人たちから尊敬されるだろう。

 ヤバい。ニートだった俺にも心のトキメキを感じてきた。

 サンキュー、悪魔のオッサン。この世界なら俺、活躍できる気がするぜ。

 ハーレム目指そう。うん、そうしよう。

 俺がそんな事を考えていると、アークがとんでもないことを言ってきた。


「あ、でもそのボスを倒せたら、かなりの報酬金がもらえるらしいよ? たしか十億ゼニーぐらい……」

「ふーん……って、え?」


 ……。

 ……え? そうなの?

 十億ゼニーつったら、十億円のことだろ?

 ヤベえ、しばらくは遊んでられる金額じゃん。

 メイドさんたちを雇ってイチャイチャパラダイス……なんてことはしませんよ? 二人が怖いので。


 ……まあ、でも。


 ――――――そのボスとやら、ぶっ倒してやろう。


 俺はそんな事を思いながら、二杯目の水を飲みほした。

 



 

 

 

無事目標も決まり、これから大冒険が始まりますね!

僕の投稿時間があやふやなのですが、なるべく早く出せるようにはしたいと思います! 引き続きよろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 文としての構成がしっかりしている [気になる点] この場合転生ではなく転移なのではないのでしょうか [一言] 頑張ってください 応援してます‼︎
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