話
「ぐっ……お前ッ……!」
「おらあああこの苦労知らずのクソ野郎があああああああああああ!!」
俺はスパエメちゃんソードの柄で、ゴツゴツと悪魔の頭を殴り始めた。
「京夜、いいわよ! そのまま殺っちゃいなさいな!」
「京夜お兄ちゃん、ファイトです!」
「おおお、お前ら! お父さんが殴られてるんだから少しは心配して……あだあああああああああ!!」
俺は仕上げに、悪魔の股間を思いっきり蹴りつけた。
ふう、スッキリ。これでコイツも動けなくなるだろう。
「よーし。じゃあ、『ウォーター・バイ』」
「待ってくれ! すまん! 俺が悪かった! 悪かったからもうやめてください、お願いします!」
魔法杖を構える俺に、悪魔が涙目で訴えてきた。
チッ、まあいい。取りあえず話を聞いてみるとしよう。
「……いや、すまん。少し取り乱した。佐々木・京夜だよな? これまた随分と美人で優秀そうな仲間を連れて……ってアレ?」
そこまで言って、悪魔表情を曇らせた。
ああ、何となくわかった。多分、データ分析とやらの能力でコイツらのダメっぷりが解ってきているんだろう。
「優秀……じゃないな。美人多いけど。まあいいや。俺の名は悪魔のラガース。モンスターなんて甘っちょろいもんじゃない、本物の悪魔だ」
「へえ、そうですか」
「……棒読みやめてくれ。腹立つわ。まあ、な、佐々木・京夜。データ分析してみて解ったけど、お前なんかアルゼルトとシオンに危害加えなさそうな気弱い変態だし、問題ないわ。帰っていいぞ」
「喧嘩売ってんのか?」
ポキポキと指を鳴らし始めた俺を、ラガースがまあ待てと言いながら。
「俺はちょっと久しぶりに、家族と話がしたいからな。お前達、先に帰ってくれないか?」
「まあいいけど。それではさようなら」
俺は装備のマントをバサッと翻し、その場を後にした。
その後を、皆が慌ててついてくる。
……問題児が二人減りました☆
すみません、投稿遅いです。忙しいです。
明日アニメイト行きます、楽しみです。頑張ります。




