舐めんなああああああああ!!
「うおおおっ!? ちょ、いでえええええええええ!?」
俺の不意打ちに、悪魔はゴロゴロと悲鳴を上げて地面を転がり回った。
魔力ポイントを大量に注ぎ込んだ一撃だ。ましてや悪魔となれば属性は闇、サンダー・レインは光属性!
効かないハズがないだろう。
「おいお前~? なんか俺をよからぬ人間扱いしてるらしいじゃないか。最近そんなんばっかでホント困るんだよね~? ねえ、この辛さ分かる? 村を歩けば女性からはゴミ視線、警察からは変態罪人扱い、そしてお前のせいで混浴疑惑の噂のフラグも立った。あれはお前の言う事を聞いたティール達も悪いと思うが、お前にだって責任はあるワケだよなあ? こっちの苦労も知らねえで変態混浴罪人扱いしてんじゃねえぞゴラアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」
「ひいいいいいいいいっ!?」
俺の叫びに、悪魔さえもが悲鳴を上げた。
俺が悪魔を睨んでいると、後ろにいたコハクがおずおずと。
「きょ、京夜。その、お前も色々苦労してるんだよな? お前に家事も全て任せてしまっていたし、流石に私達も悪いと思っていた。だから、その、もうキレるのは……」
「うるせえぞゴラアアッ!!」
「ひいっ!」
「流石に悪いと思っていた」だあ? 嘘つけ。ソファーでゴロゴロしてばっかのダメ人間達が、俺に憐憫の気持ちを抱えていた? 冗談も大概にしろ。
俺は鞘からスパエメちゃんソードを引き抜くと、すぐさま先端を悪魔に突きつける。
すると悪魔は、ギリッと歯を食いしばり、俺に向かって。
「お前が佐々木・京夜か? ……アルゼルト、シオン。もうコイツにまとわりつくのはやめろ。コイツはロクな男じゃないぞ? 変態だという噂がアルゼ村に限らず、他の街でも流れているらしいし……」
「舐めんなあああああああああああああああああああ!!」
俺は悪魔の顔面を殴りつけた。




