朝ごはん
「おはよ~ございます、京夜……さん……?」
目が覚めると、俺は暗闇の中にいた。
上も下も、右も下もない、暗闇。
ああ、そうか。俺は死んじまったのか。
よし、もうこのまま死んでしまえば――――
「きょーや! いい加減起きて!」
「ぐあああああああああああああああああ!?」
「『ウォーターデッド・ファイナルフリーズ』ッ!!」
「いやああああああああああああああ!! ダメええええええええええええええ!!」
と、現実逃避をしてみても。
やはり起きたらニートに戻ってる、なんてことはなかった。
嫌だ。もう俺は働きたくない。厄介事に巻き込まれたくない。
そう思い、俺が毛布を頭から被ると。
「『ダークネス・グラビティ』!!」
「がああああああああああああああああああああ!?」
どうやら皆は、俺に朝飯を作れと魔法を使って訴えているらしい。
酷い、酷いよ。いい加減自分達で作れよ。お前ら一応女の子だろ。
しかしシオンが使用してると思われるグラビティは一向に治まりそうにない。それどころか威力が増してきている。
「……分かったよ。朝飯やればいいんだろ? お前らにやれば」
「おっ、やっと起きた。早く朝ごはん」
「……ちょっと待ってろ」
俺はゆっくりと立ち上がると、ピピの鳥籠の方へと向かった。
アイツらに、朝飯をやればいいのだ。何も作る必要なんてない。
俺はピピの鳥籠の近くに置いてあった、インコ用のエサの袋を取って来て、皆に一言。
「コレ、お前らの朝飯な」
「「「「「「フギャ――――――――――――ッ!!」」」」」」
六人全員、俺に襲い掛かって来た!




