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俺、異世界で悪魔になりました! ~あくおれっ!~  作者: 紅羽ユウ
グラビティ強化と依代探し!
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ブチギレ京夜

「じゃあもういっそ一緒に入っちゃいましょうか。別に京夜さん一人いるぐらいで別に問題なさそうですし」

「……えっ」

 ライアがそう言い残すと、風呂場の扉はピシャリと閉められた。

 あ、あれっ? てっきり俺の変態疑惑がまた広がると思ったんだけど、なんでそんな流れに?

 俺が呆然と扉の前に立ちすくんでいると、後ろにいたアルゼルトがケラケラと笑い。


「京夜一人いるぐらいで何も問題ないわよ。ホラ、京夜って気弱そうだからやましい事しなさそうじゃない? 女の子に囲まれちゃうとビクビクしちゃいそうな」

「……あのさ、お前らって結局俺を何だと思ってんの?」

「「「気が弱い変態」」」

「ふざけんな」

 俺は即答しながら、再び風呂へと入る。

 何なの? ホント何なの? 気弱い変態って、隠れ変態を遠回しな言い方したみたいで非常に不愉快だ。

 ……いや、でもさあ。


「やっぱりいくら俺が気弱い変態とはいえ、そこらへんいくらお前らでも恥じるだろ? ホラ、今なんか湯気でいい感じに身体隠れてるからいいけど、見えたらどうすんの? 『キャーッツ!!』って言って俺殴るの? だとしても俺悪くないよね? お前らが一緒に入ろうって言ったんだよね?」

「いや、だって……」

「ん? なんですか?」

「……何でもない」

「ねえなんですか?」

「うるさい」

 そう言ってアークは俺の後頭部を引っ叩いてきた。

 なんなんだ。ツンデレか? ツンデレ俺好きだけど、らされるのは好きじゃない。

 なんだ? 俺はやっぱり最近モテ始めてんのか? そうなの? え、そうなの?

 今日もレインに、好きですよ? とか言われたし、やはり俺にはモテ期が到来しているのかもしれない。

 というか、レインが言っていたゼウスがケツ叩かれて怒ってるっていうのは、結局なんなんだろう。まあもうなんかどうでもいいけど。

 

 そんな事を考えていると、ふと風呂場のドアがガラッと開かれた。

 そして、ライアとコハクとレインの三人が入ってくる。

 いやいやいやいや、ね? 見てないよ、うん、見てない。

 俺はさ、紳士なんだ。そう、紳士なんだ。


「京夜さんは気弱い変態だからこっち見たくても見れないんでしょうね~。気弱い変態って、覗き見とかしてきそうですから嫌です」

「あ、それ分かるかも」

「『ウォータースパイラル・フリーズカインド』ッ!!」

「「「「「「ああああああああああああああああああああああああああああ!?」」」」」」

 舐めた事を抜かすライアに、流石の俺も耐えられなくなった。 

 俺は全力の氷水魔法を放つと、風呂場一面を凍らせる。

 フッ、外風呂でただでさえ寒いというのに、その上に氷水魔法だ。これは効くだろう。

 俺は若干キレながらも、皆に叫ぶ。


「お前ら俺を舐めてんのか!? オイ!! 俺をもっと尊敬しろよ!? 敬えよ!? 何なの!? 大体俺はお前らの面倒を見てやって、家事までこなしてるんだぞ!? それに、お前らにどんな我がままを言われようが俺は耐えてる!! だがなあ、流石にもう耐えられねーよ! というか今日はホント散々だったんだよ! 天界でゾンビ集団に追いかけられるわ、シオンのグラビティ練習実験台にされるわ、一億払えとか警察に言われるわ! ここまで俺はキレずに頑張ってきたが、もう限界だよ! お前ら、風呂が何のためにあるのか解ってんのか!? 心と身体を癒す場所だぞ!? なあ! こんぐらい幼稚園児でも解るよなあああああああああああああああああああああ!?」


「「「「「「ひいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいっ!!」」」」」」


 若干、じゃない、普通にキレたわ。

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