レインの相談
「あ、あった! これじゃないのかっ!?」
俺はガラクタの中から、ついに依代らしきCDプレーヤーを発見した。
それを見て、レーディルは目を輝かせ。
「おおっ! それだ! 良かった、壊されてなくて……」
大事そうにレーディルはCDプレーヤーを受け取ると、俺に向かってペコリと一礼した。
まあ取りあえずは、これで一件落着だろう。良かった良かった。
俺が意外と早く終わったことにホッと息を吐いていると、レインが俺の裾をクイクイと引っ張り。
「……京夜さん、ちょっと時間ありますか? 話したいことがあるんですけど」
「……? 別にいいけど……」
な、なんだ。ひょっとして告白か?
なんか最近ちょっとずつ、俺の青春度がアップしていってる気がする。あれか? やっぱりモテ期到来なのか?
俺がちょっとドキドキしていると、レーディルは、ニマニマ度を一層上昇させ。
「そうかそうか。ならば、我はしばらくこの部屋で踊り狂うとしよう。貴様らは、早くイチャイチャデートを楽しんでくるがよいってあいたあ!?」
レインに後頭部を引っ叩かれたレーディルは、その場にドサリと崩れ落ちた。
……。
……コイツ、本当に学習しないな。
レーディルは青春度の代わりに、変態度とニマニマ度がアップするらしい。
俺がレーディルを憐みの眼で見ていると、レインがこちらに向かってニッコリと微笑み。
「ちょっと、京夜さんに言いたいことがあるんです。ゆっくりお話でもしませんか?」
そう言ってレインは、俺の手を強引に引っ張り、城の外へと連れ出していった―――――
最新遅くて、ホントすみません。新人賞用の作品執筆で忙しいのです。
とはいえ、二日で50ページ以上を書ききることができましたので。最新速度も、そう遠くない内に元に戻るかと思います。




