表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺、異世界で悪魔になりました! ~あくおれっ!~  作者: 紅羽ユウ
アールドハンクにレッツゴー!
224/299

オカマの戦闘方法

「なあああああっ!? ちょ、速いって!」

 俺は突進してくる龍相手に必死に逃げ回っていた。

 ど、どうすればいいんだろう。死んじゃう、俺もう死んじゃうわ。


「グルルルギャアアアアッ!!」

「五月蝿いわよアンタ! もうちょっと静かにできないものかしらね!」

 ―――――ここ最近で、分かったことがある。

 人間は、あまりのストレスと恐怖に襲われると口調がオカマになる、ということだ。

 いや、ホントに。決してふざけてやっているわけではない。

 なんか自然とオカマになっちゃうのよ。不思議だよね。


「仕方ないわね! この私の愛のムチを喰らわせてあげるわ!」

 ちょっと調子に乗り始めた俺は、スパエメちゃんソードを正面に構え、挑発的な笑みを浮かべた。

 もうこうなったらやるしかない。やってやる。

「さあ! かかって来なさい!」

 俺は龍に向かってジャンプすると、スパエメちゃんソードを振り下ろした。

 しかし龍はそれを簡単に避け、尻尾を俺に向けて振り回してくる。

 だが俺はそれを華麗に回避。一度距離を取って、スタッとカッコよく地面に着地してやった。

 それを見て周りに倒れていた魔法使い達が、歓声を上げる。


「す、すげえ……。なんか口調は変だが、京夜さんを応援するぞ!」

「そうね! 口調がキモイけど、応援するわ!」

 ―――――もう一つ分かったことがある。

 デメリットを上げられると、人はすぐにそれを直そうとする、という事だ。

 はい。……もうオカマ口調やめます。誓います。

 俺は普通に喋ることを誓いながら、再びドラゴンに向かってジャンプした。

「グギャアアアアアアア!!」

「だから五月蝿いのよ……うるせえんだよ!! 黙って戦えやボケが!」

 俺はオカマ口調を途中で直しながら、スパエメちゃんソードを振り下ろす。

 しかしそれは当たらない。見事に躱される。

 俺も飛んでくる尻尾だの腕だのを躱しながら、必死にスパエメちゃんソードで攻撃を続けていた。

 それを見て、ひとりの魔法使いが一言。


「ねえ、あの人。さっきからカッコよく避けてるけど、全然攻撃してなくない? なんでだろ」

「ホントだ。手加減してあげてるのかな」

 うん、そればっかりは許してください。さっきからずっと攻撃してるけど、コイツすぐ避けるんです。

 しかし俺も負けてはいられないので、必死に攻撃を回避中。なんか両者攻撃してるけど、どっちも攻撃を躱されるってやつ。

 だがこのままでは埒が明かないので、俺は魔法を唱えることにした。

「『ウォーター・バインド』!」

 龍の頭上から水が現れ、龍はバインド状態になる。

 よし、勝った! 俺の勝ちだ!

 しかし、またもやそれを見ていた魔法使い達が。


「ねえ、普通あの流れだったら正々堂々と魔法を使わずに勝つものだと思わない? セコくないかしら」


 知るか、そんなの!!

 

 



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ