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俺、異世界で悪魔になりました! ~あくおれっ!~  作者: 紅羽ユウ
アールドハンクにレッツゴー!
209/299

ゴキブリ集団

 家を出て、2時間程経った頃。

 俺は愚痴をこぼしながら、ただひたすら道を歩き続けていた。


「なあ、まだー? いい加減俺疲れたんだが」

「そうですね……。多分、あと1時間程かかるかと……」

 そのコトネの言葉に、俺はガックリと肩を落とした。

 これまでモンスターの出現もなく楽に進んでいたが……もう足の限界である。

 そんな中、コハクが。


「というか京夜は、体力がなさすぎだろう。このチームの中で一番レベルが高いというのに……」

「俺の体力はレベルには依存しない。疲れたら疲れる。ただそれだけだ。というか俺は別に体力が無いワケじゃない。伊達にモンスターに襲われてないからな。今は疲れてきたから、己の欲望のままに疲れたと言った。ただそれだけだが、何か?」

「いや、『何か?』じゃなくてだな。何故お前はそんなに自慢げに言ってるんだ……?」

 コハクが首を傾げながら、こちらを見てくる。

 俺はハッキリ言って、いくらレベルを上げてもステータスは上がらない。

 まあ転生したとき、既にステータスはカンストされてるらしいからな。だが元のステータスが低いので、これから俺は一切成長しないということだ。

 てか足が痛い。


「なんか、ホントにモンスターとかも出てこないですねー。平和です」

「お、おい待て。お前そんな事言ったら絶対……」

 レインのフラグ発言に、慌てて俺は敵察知スキルを発動した。

 ……。

「……なあ、なんか奇妙な擬音が聞こえるんだけど。ドドドって……」

「え? 右? 左?」

「いや……前だな。なんかよく見えないけど……黒い」

 俺の言葉に、全員の顔が青ざめた。

 ピピまでもが、小さく悲鳴を上げている。


「おい、近づいて来てる。ヤバい、逃げるぞ」

 しかし―――――俺がそう言った時には、もう遅かった。

 逃げようと背中を向けたが、その後ろから擬音が増していき――――――


「「「「「「「あああああああああああああああああああああああっ!?」」」」」」」


 ―――――ゴキブリ巨大化みたいな生物が、何十頭も俺たちに向かって突進してきていた。


「ああああああああああ!? ねえ、何アレ!? キモイ! あああ追いつかれるあああ!!」

「あ、あれはモーイド・バスターというモンスターです! 口から粘液を飛ばすとの情報があるので、注意が必要です!」

「ゴキブリだろ、あれは!?」

 ライアの発言に突っ込みながらも、俺は逃げ続ける。

 なんで異世界にまで来てゴキブリと戦わなくてはならないのか。本当に理不尽である。

 しかし、このままではヤバイ。殺らなきゃ死んじまう。

 俺は決心すると、突進してくるゴキブリバスター達に向かって剣を構えた。


「京夜、逃げろ! 今はカッコつけてる場合じゃないだろ!」

「いいから早く行け! 俺はいいから!」

 ギリッと歯を食いしばり、俺は魔法杖を取り出した。

 いつもは使わない魔法杖だが、コレを使うと魔法の威力が上がるらしい。なんで今まで使わなかったんだろう。

 俺は小さく息を吸うと、呪文を唱える。


「『ウォータースパイラル・フリーズカインド』ッ!」

 最上級の氷水魔法である。

 俺は何とかそれをゴキブリ集団に放つと、別の魔法の詠唱に移った。

「『カールド・フィース』ッ!!」

 創造魔法を俺は使ってみた。

 俺は創造魔法で短剣を数本創造すると、それをゴキブリ達に向かって投げつける。

「シャアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」

 悲鳴を上げ、短剣を投げつけられたゴキブリはその場に崩れ落ちた。

 だがしかし――――――。


「シャオオオオオオオオオオオオオッ!!」

「おい、嘘だろ!? 飛ぶのかよ!?」

 

 ゴキブリ達が翼を生やし、こちらに猛突進して来た。(かなりキモイ)

 

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