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俺、異世界で悪魔になりました! ~あくおれっ!~  作者: 紅羽ユウ
アールドハンクにレッツゴー!
204/299

疲れた疲れた休みたい

「…………」

 俺の勘が面倒くさい予感しかしないと反応している。

 俺はそっと玄関の扉を閉めると、鍵を掛けた。


「ち、ちょっと!? すいません、開けてください!」

 ドンドンという音が響き、少女の叫び声も聞こえる。

 悪いがこれ以上面倒くさい事には巻き込まれたくないのだ。今帰って来たばっかだぞ。

「まあまあ、京夜さん。なんか私に用があるみたいですし、開けてあげましょうよ」

 レインがそんなことを言ってくるが。

「なあ、あの子お前の知り合いか? 魔法神様とか言ってたけど」

「さあ? あんな子知りませんよ」

「じゃあ俺も知らねえよ」

 俺はベッドにボフッと寝っ転がると、静かに目を閉じた。

 ただでさえ疲れているのだ。俺は面倒な事には付き合わねえぞ。

 俺は扉を開けるレインの姿を横目で見ながら、何の用なのかを確認する。


「……ふう。……あ、貴方はっ!?」

「え、えっと……なんか私に用があるみたいでしたから、開けて見たんですけど……」

「じゃ、じゃあ貴方が魔法神レイン様なのですね!」

「え、ええ……」

 レインがそう言うと、少女は嬉しそうに表情を輝かせた。

 ……魔法を使えない魔法神に会って、何が嬉しいんだろう。

 俺が疑問に思っていると、少女が俺たち全員に向かって。


「初めまして、私はコトネといいます。今日はちょっと、ここに魔法神レイン様がいると聞いて来ました」

 そう言うとコトネと名乗ったその少女は、ニコリと微笑んだ。

 なんかコトネって日本人でもいそうな名前だな。漢字にするとおそらく「琴音」だろう。

 外見からして、俺より2つぐらい年下だろうか。最近ライア、アークは16歳になったらしいので……まあ15か16ぐらいだろう。

 ……んで、ニセ魔法神に何の用だろうか。


「実はですね……。最近、アールドハンクに、魔法神レイン様が住んでいるとの情報が入りまして」

「……アールドハンクって何かしら?」

「えっと……魔法使いが多く住んでいる村のことです。初心者から上級者まで、多くの魔法使いがアールドハンクには集まっているんですよ」

「へえ……」

 アルゼルトは、コトネの返答に小さく頷いた。

 ふむ、魔法使いが多い村か。ちょっと気になるような気もするけど。

「魔法の創造者レイン様を是非村に招こうと思いまして。……アールドハンクに来ていただけないでしょうか?」

「喜んで!」

 レインは即答すると、コトネと手を握り合った。

 ……いや、待てよ。

 俺はコハクにこそこそと耳打ちする。


「……なあ、俺はハッキリ言って行きたくないんだが。疲れてるんですけど? ていうか、まだ帰って来てから、1時間も経ってないんですけどお? ねえ、何コレ嫌がらせ? 俺キレるよ? 理不尽すぎんだろお?」

「うん。気持ちは分からんでもないが、一旦落ち着け。……アールドハンクといえば確か、多くの魔法使いが集まる有名な村だぞ? 行ってみる価値はある」

「そもそも労力を費やしてまで村に行くという時点で、価値もクソもないんだよ? ねえ?」

 俺はそこまで言って、深くため息をつく。

 何なの? ねえ、何なの? 

 何なのとしか言いようがないんだが、これはあまりにも酷すぎる。もう少し休みたいんですけど。


「……まあ、京夜さんの考えてることは分かりますよ? まあ、今すぐ出発しなくてもいいでしょう。……コトネさん、今日は泊っていきませんか?」

「い、いいんですか!? じゃ、じゃあ……」


 それはそれで疲れるんだよ。なあ?

明日7時投稿無理です。すんません

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