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俺、異世界で悪魔になりました! ~あくおれっ!~  作者: 紅羽ユウ
借金地獄……え? 何コレ?
203/299

家って最高!

「……ふう。じゃあな、レーディル! また会おうぜ」

「ああ。また会おう」

 俺たちは白に戻ると、レーディルに別れの挨拶を告げた。

 この城にもお世話になった。レーディルには感謝しなければ。


「ああ、そういえば。……貴様らは何処に住んでいるのだ? 遠くから来たらしいが」

 唐突に、レーディルが俺たちを呼び止めそんな事を言ってきた。

「アルゼ村っていう森奥だよ。最近では、迷惑な警察官ばっか来てるなあ」

「……警察と言えば。京夜は一体、何をやらかしてるのだ? なんか最近しょっちゅう街で、佐々木・京夜がどうのこうのと聞くんだが」

「ロリコンの変態と言う噂が立てられてるんですよ」


 俺より早く、ライアが言った。

 すると、レーディルは憐みの眼で。

「京夜、変態も程々にな? また警察が動き出すぞ」

「いや待てよ。お前だって似たようなもんだろ。俺は疑惑が立ってるだけでロリコンでも変態でもない。どっちかっつったらお前の方が変態にふさわしいぞ? ニマニマニマニマ」

「何を言うか。ニマニマこそが割れの長所なのだ」

「……へえ」

 俺はニマニマしながら訴えてくるレーディルを小さく鼻で笑いながら、くるりと背を向けた。


「じゃあな!」

「ああ!」


 さて、帰ろう。


               ■


「いやあ! やっぱり家が一番だよな、うん! なんか憤慨して冒険行くぞなんて言っちゃったけど、もう俺冒険いいや!」

「京夜、仮にもハンターなのだからクエストには行けよ……? まあ、確かに久しぶりの家は居心地がいいが」

 突っ込みながらも、コハクがソファーに寝っ転がる。

 2億もイデア聖街の人達に払ったことだし、もう心配はない。いやあ、家っていいね。


「も~なんかどーでもいいやって感じだよね。もう私クエスト行きたくないなあ……」

「激しく同意しますよ。ああ……気持ちいい……」

 ソファーと毛布のセットでくつろぎながら、レインが幸せそうに言ってくる。

 まあ、今日明日ぐらいは休んでも別にいいだろう。イデア聖街にいた時行ったクエストの報酬もあることだし。

 それにしても、本当に居心地がいいなあ。もうずっとここにいたい。


「ふう、なんか喉乾いたな。……お、丁度いいや」

 俺は近くにあったカ✕ピスの原液みたいなのを手に取った。

 これは、前に喫茶店に行ったときにたまたま売っていた物である。まさか異世界でカ✕ピスもどきに出会うことになるとは。

 俺は原液をコップに入れると。

「『ウォーター・リフレイン』」

 水を生成した。

 すると、そんな俺の様子を見かねたのか、アルゼルトが。

「京夜、私にも頂戴! 私も喉乾いてるのよ~」

「ほい。『ウォーター・リフレイン』」

 差し出してきたコップに原液を注ぎ、水魔法を唱える。

 そして俺は一言。

「……魔法ってこういう事にも使えるから、便利だよなあ」

「……ちゃんと戦闘に使ってくださいよ。……私にもください」

「お前も貰うんじゃねえか!」

 言いながらも、俺はレインにもカ✕ピスもどきを作ってあげた。

 そして俺も一口。うん、うまい。


「でも、私は魔法の創造者ですからね? 凄い人物なんですよ――――――」


 レインがそこまで言った時だった。

 バンッと、家のドアが開かれる。

 ……あ、そういえば鍵閉めてなかったっけ。 

 俺が首を動かし、そちらを見ると――――――


「ま、魔法神様……! 魔法神レイン様はいますかっ……!」


 見たことのない少女が、そこには立っていた。


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