表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺、異世界で悪魔になりました! ~あくおれっ!~  作者: 紅羽ユウ
借金地獄……え? 何コレ?
192/299

ゴリラに溶け込む? 無理でした。

 ボルシャックにガイアドラゴンき救出作戦を頼まれてから、丁度3日が経った頃。

 俺たちは街に戻り、動物園へとやって来ていた。

「なあ、取りあえず今は大丈夫だよな? フードで顔隠しとけば……」

「ええ、問題ないと思いますよー」

 ちなみに俺たちの格好は私服。別に装備を着ていく必要もないしな。

 ガイアドラゴンも襲ってくることは……まあ、大丈夫だろう。私服の方が走りやすいし。


「うし、じゃあ俺行ってくるわ。お前らはなんかあった時のためそこで待機しててくれ」

「「「「「「了解!」」」」」」

 俺は皆の返事に頷くと、ゴリラのオリへと走っていった。

 ちゃんと計画は考えてある。

 まず最初に、俺がゴリラのオリへと入る。そして、気付かれないようにゴリラたちの群れに溶け込む。

 その後餌を食べるためにオリが解放される時間帯があるらしいので、俺はその時にオリから抜け出す。

 んで、こっそりとその群れから去っていき、ガイアドラゴンのオリの鍵を探す。これで大丈夫だろう。

 最初っからゴリラの群れなんか溶け込まなくていいじゃんと思うかもしれないが、これは必ずしなくてはいけない事なのだ。

 何故なら、俺は指名手配されてるらしいから。いやあ、俺もう大罪人扱いされちゃってるよ。

 だから俺は不自然ではないようにゴリラのオリの中へと入り、餌の時間帯に脱走する。不本意だが、本当にこれしかなかったのだ。


「……お、ラッキー。ここから入れるじゃん」

 ゴリラのオリに扉みたいなのが付いていたので俺はそれを開け、ふう、と息を吐いた。

 岩なんかもあるので、顔だけ出していればOK。顔はゴリラでも服はゴリラじゃないしな。

「うっ……ううっ……」

 しかし、ついに俺は泣き出した。

「酷いよ……あんまりだよ……何だよコレ……」

 なぜ異世界に来て、ゴリラの群れに溶け込まなくてはならないのか。

 幸い今日は人が少ないみたいなので見つかるという事は無いだろうが、これはあんまりである。

 何? 何なの? 俺に何をやらせたいの? 

 俺は異世界に来てゴリラと交流を深めたかったワケではない。どうせならもっと常識のある美少女と交流を深めたかった。


「……ってあだだだだだだだだだだだだ!? ちょ、やめろあああああああああああああああ!!」

 俺はなぜか、ゴリラに襲われた。

 痛い。痛い、やめろや。

 ひょっとして、敵意を抱かれているのだろうか。


「あああああああああああああああああああああああああああ!?」


 ……開始5分も経たない内に、俺はオリから飛び出していた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ