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転生

「ああ、勿論あなたの前世に転生させる事も出来ますよ? もっとも、赤ちゃんからスタートしてしまうワケですが。今の年齢、格好がいいと言うのなら異世界に転生させますが?」

「……えっと。ちょっといいですか?」

「なんでしょう?」

 その女性は首を傾げると、こちらを見つめてきた。

 俺は、ゆっくりと息を吐きながら。


「あの、俺なぜか知らないけど転生したら、身体が悪魔になっちゃってたんですよ。できればその能力解除させてもらって、異世界へと転生させてほしいんですけど……」

「あら? そんな事があったんですか? ……ちなみに、あなたを転生させた悪魔というのはどのような外見でしたか?」

「え? えっと……。体がやけに大きくて、面倒くさがりで、頭からデカい角を生やしていて……」

 俺がそこまで言うと、突如女性は深いため息をついた。

 なんか知ってそうな感じだが……?


「……はあ。申し訳ありません、能力の解除は出来ないと思います。さっきもおっしゃいました様に、今の年齢、格好のままスタートしてしまうワケです。だから、その悪魔の能力は解除できないかと……。申し訳ありません……」

「あ、いや! 大丈夫ですよ! 自分で何とかしますから!」

 申し訳なさそうに頭を下げてきた女性に必死にそう言うと、その女性は、俺に向かって。

「あの、あなたは前世の方が良かったんじゃなかったんですか? たまにあなたの心の声が聞こえてくることがあるんですけど。天界に居ると、色んな人達の『声』が聞こえてくるんです。いつもあなたは前世に帰りたい帰りたい言っていたので……」

「ああ、その件については大丈夫です。赤ちゃんから始めるっていうのも、正直気が引けますし。それに……」

 

 俺ははっきりと、女性に向かって言った。


「中途半端で、投げ出したくないんです」


 俺はまだ、やれてないことがあるハズだ。

 色んなハンター達とももっと話したいし、魔法だってあまり覚えていない。もっと強い魔法だって覚えたい。

 ……まだ、仲間達と話がしたい。

 そんな事を考えていると、女性はうっすらと目を細め、笑った。

「あなたのその『投げ出さない』という気持ち。大切にしてくださいね。……では、異世界へと転生させます。準備は、いいですか?」

「――――――はい」

 俺はハッキリとそう告げた。

 そういえば、悪魔のオッサンの事あんまり訊き出せなかったな。まあ、もう会うことはないだろうが。

 そう考えていると、俺の体は光に包まれ、浮いていく。


「佐々木・京夜。悪魔の心から、あなたの幸せを願います。どうか、お元気で」

「――――――ありがとう、ございます」


 俺は光に包まれながら、ふと思う。

 なんでこんないい人が、悪魔なんかになっているんだろう。


 そんな事を思いながら、俺の意識は途絶えていった。

 

またまた遅れてすみません。花粉で、目が鼻がやられて書く気になれなかったのです。許してください。

花粉に負けない様頑張りますので、どうかよろしくお願いします。

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