表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
150/299

悪魔の俺と戦闘魔法

「ッ……! 拘束が解けたのかッ……!?」

 ゼウスが叫んでいるのが聞こえるが、俺の動きは止まらない。

 俺は飛んでくる短剣を手でキャッチすると、天使達に向かって投げた。

 それは見事に命中し、腹を貫かれた天使達はそのまま崩れ落ちる。


「……。『ライフ・オブ・ヒール』」

 俺は最上級の回復魔法を唱えると、再び天使達に向かって走り出した。

 ラファエルが炎の剣を引き抜こうとするが、まだまだ俺の動きは止まらない。引き抜こうとしたラファエルの手を蹴ると、そのまま一気に空中飛行する。


「無駄なあがきはやめろ! お前はゴミなのだぞ!」

「……五月蝿え」

「……!?」

 叫んだミカエルの顔面を蹴ると、俺は手に持っていた短剣を投げた。

「がっ……!?」

 短剣はミカエルの腹を貫き、同時にミカエルも崩れ落ちる。


「ああ、そうだ。全部、アンタらの言う通りだよッ……!」


 俺は迫ってくる剣を躱しながら、そう言った。

「アンタらの言う通り、俺は……ゴミなのかもしれない。そりゃあそうだよな、人間なんて世界に何億人もいるもんな」

「貴様ッ……!」

「でも、アンタらみたいな連中と比べれば、人間なんてよっぽどマシな存在だと思うぜ。俺がゴミなら、アンタらはゴミクズだ」

「ぐっ……!」

 言いながらも、俺は爪で天使達の体を引き裂く。

 崩れ落ちていく身体。俺は今、何人殺しただろうか。


「『ダーク・リフレクト』」

 アイツ・・・に教えてもらった魔法を唱えると、地面―――――否、魔法陣は天井から現れた。

 俺は魔法から距離を取ると、魔法を唱える。

「『ブラスト・エンド』」

 俺のその声で、部屋は一気に粉砕された。

 言っておくが、この魔法は俺の中では初級魔法にも達していない。やはり使える魔力ポイントの違いというやつだろうか。

 壊された部屋の中からレインを担ぐと、俺は外へと飛行する。


「京夜さん……こんな凄かったんですね」

「まだまだこんなもんじゃねーよ。……おっと、来たわ」

 後ろから飛んでくる銃弾をかわしながら、俺はレインを天井へと避難させた。

 振り返るとそこには怒り狂う、アマテラス、ラファエル、ミカエル、ゼウスの姿があった。

 ミカエルはどうやら回復魔法で傷を癒したらしい。あのまま死ねばよかったのに。


「先ほどはよくもやってくれたな。殺すぞ」

「はっ、無理だっての。『ダーク・インフェルノ』」

 俺は言ってる間にも魔法を唱えると、ミカエルの身体を闇の炎で埋め尽くした。

 俺以外の全員が、唖然とした表情を浮かべている。

「き、貴様……。一体どこからそんな力が……。よく見ると姿まで……」

「へ? ……ああ」

 俺が視界に映った自分の前髪を見てみると、紫色に染まっているのが分かった。

 はあ、どうやら一部の髪が変色しちまったっぽい。絶対これ人間界戻ったら皆から怖がられるやつだ。

 俺はポキポキと指の骨を鳴らしながら、4人に笑いかける。

「さて、そろそろ本気で死んでもらうとしましょうか。真正のゴミカスさん達?」

「―――――許さん」


 怒り狂うゼウスが、俺に襲い掛かって来た。

 

 

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ