勝利! やったね!
「動くな。動けば今すぐ貴様を殺す」
「ぐっ……」
反論できない。下手すりゃ殺されてしまう。
ヤバイ、これは本当にヤバい。拳銃となれば、モンスターはともかく、殺すことができる。
「貴様は聖龍ガイアドラゴン様を冒涜したあげく、街での悪い噂も数知れない。よって、貴様を再び警察署へと連行する。なお、この男は――――――」
「もらったあああああああああああああああ!!」
俺の罪を告げる警察官の隙を見て俺は飛びかかると、すぐさま手に持っていた拳銃を奪い取った。
ふっ、馬鹿め。油断するとこういう事になるのだよ。
俺は拳銃を警察官に突きつけながら、言い放つ。
「ったく、好き勝手言いやがって。こっちの話も少しは聞けっての。……アンタらが警察の仕事に忠実なのは分かるが、もう俺たちの家には来るな。拒否したら殺すぜ?」
そう言って俺は、ニヤリと不敵な笑みをこぼした。
え? 卑怯? はっはっは、そうかそうか。
だが、俺にとっては卑怯もクソもない。……勝てばいいんだよ、勝てば!
でもホントにこれ以上付きまとわれるのも迷惑だ。もう来ないでほしい。
「き、貴様……。覚えてろよ……」
「いや、だからもう俺たちの家には来るなって。忠告したハズだけど?」
「くっ……」
他の警察官が俺にジリジリと攻めよってくるが、俺はそいつらにも拳銃口を向け、怯ませる。
さて、どうしようか。このまま帰ってくれるといいのだが。
「……。『ウォーター・リフレイン』」
「ひぎゃあっ! 冷たっ!? 冷たああああああああああああああああ!!!」
「ちょ、お前何やってんの!?」
いきなり魔法を放ったアークに、俺は思わず突っ込む。
コイツは何を考えてるんだ。逮捕されたいのだろうか。
「いや、だって早く帰ってほしかったから。なんか、邪魔だし」
「ぐうっ……。ササキ・キョウヤ! 覚えてろよおおおおおおおおおおおおおおお!!」
その警察官が言い放つと同時に、全ての人達が走り去っていった。
若干嫉妬の視線を浴びせられたような気もするが、気のせいだろうか。まあ、そうだよな。パッと見ハーレムだもんな。
……。
ま、もういいか。
「さて。……なんか邪魔が入っちゃったけど、今日一日はのんびりしようぜ」
「「「「賛成!!!!」」」」
俺の言葉に、4人全員が頷いた。
うむ、平和こそが一番だ。




