05 日根野道場
※実際の歴史とは異なる点が多く、あくまでフィクションですのでご注意を!!
それでも読んでやろうという方ぜひ読んでやってください。
「「よろしくお願いします!!」」
結と頼は深く頭を下げた。
権平からの紹介状を見終えた道場主、日根野弁治はフムと言った。
しばらく結と頼を穴悪ほど眺める。
そして急に立ち上がると来いと言うような目をして歩き出した。
(ついて来いってことかな?)
あわてて結と頼は弁治を追った。
広い廊下を歩いて連れてこられたのは道場であった。
道場主である弁治が来たせいか引き締まった空気を感じさせる。
((気持ちいい!!この感触!))
結と頼は感じた。
そんな感受性豊かに感じているところを容赦なくぶっ壊し、
弁治は結と頼に試合を言い渡した。
試合は終わった。
「頼。どうだったと思う?」
「そんなの僕にだって分からないよ~。日根野先生に聞かなくちゃ。」
不安そうに二人は顔を見合わせていた。
その試合を見て、弁治は驚いた。
(一体この2人は何者なのか?
聞いたところによると、本格的に剣術を始めたのは最近だそうだ。
これはまだまだのびる可能性が大いにある・・・・・。
よしっ目録の持っている鈴木と橘川をつけよう!)
「鈴木、橘川来い!」
「「はいっ」」
弁治が結と頼を指し示す。
「今日からこの2人の面倒を見てほしい。
名は時内結と頼だ。よろしく頼む。」
「「よろしくお願いします!!」」
2人があわてて頭を下げた。
最初に橘川が結と頼の素振りを教えた。
「これで1000回するんだ。」
木刀を2人に投げてよこした。
(うっ・・。竹刀より重いっ!!)
結と頼が素振りを始める。
すると、橘川はふらりとどっかに行ってしまった。
しばらくして、どこからともなくきゅうすと湯飲みを持って現れた。
中からは緑茶のいいにおいではなく、ドクダミの鼻を突くようなにおいを漂わせていた。
(何?あの橘川とか言う人、人がひっしに素振りしてるっていうのに、
どこほつっき歩ってかと思ったらドクダミ茶なんて持ってきて!!)
(ねーちゃん。相当怒ってるなぁ。
木刀に力が入ってビュンビュンいってるもんな~。
苛立つ気持ちも分からなくはないけど・・・。やめた方がいいと思うよ・・。)
(ちょっと気、ぬきたくなちゃった。
どうせあの人見てないし・・・。いいよね~。)
少し結は木刀に入れる力を緩めた。
「何やってんだ!!もっと胸張って!!」
橘川の罵声が飛ぶ。
「はいっ!!」
(なんだ。ちゃんと見てんかよ・・・。)
「何だ。その顔は・・・!」
橘川が結に近づいたかと思うと、
結の頭の後ろに手を添え口をこじ開けて、
片手に持っていたドクダミ茶を流し込んだ。
一瞬結は、何が起こったか分からなかった。
しかし、次の瞬間、味覚を感じる舌が急激に反応した。
(にげ~~~~~~~!!うぎぁ~~~~。まじい!!!)
口を押さえて飛び回る。
橘川が満足そうな顔をする。
「次、そんな顔したら、もっと濃いのにするから!
それと、もう一度最初から、1000回すること・・!」
ガーンと思い言い返そうとした結は
ドクダミ茶をまた飲まされたらかなわないとガクガクうなずいた。
(こんなまずい物、口に入れられるなら1000回素振りやる方がましだ~~。
せっかく950回やったのに・・。トホホホ・・・・。)
(ねーちゃん。がんばれ・・・・。)
頼は結がドクダミ茶を飲まされているときに素振りが終わり、鈴木に教えてもらってた。
鈴木は無口で鬼コーチ、今まで自分が筋がいいと思ったやつは
徹底的にやらないと気が済まなかった。
ゆえに、まだ彼のレッスンについて行けた者は未だないらしい。
鈴木は思った。
(この2人なかなかだ。先ほど教えたことをもう習得している。
こんなやつオレは教えたの初めてだ・・・。特に結太郎の方がいい・・。
こいつは激しい技を繰り出すのがうまい。頼はすばやい。そこを伸ばしてやろう。)
坂本家夕食後、団らんの時。
「乙女ねーさん!ちょっと聞いてよ・・・・!
あのね、私と頼を橘川さんと鈴木さんって人がが見てくれてんだけど・・・・。
橘川さんってすんごい酷いんだよ!!だって・・・・・・・・・・。」
今日も元気な話し声がした。
こんにちは!!
今回オリジナルキャラクター出しました。
橘川さんと鈴木さんです。
たぶん次ぐらいまでしか出ないと思うんですが、
よろしくお願いします。
では、また次の話で!!