表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
デブだと処刑される世界で、カロリー最強の勇者になった件 ~魔物を喰って強くなるぽっちゃり勇者は、食=幸せを取り戻す~  作者: あきかたりれお
第一章デモンフィールド

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/11

第5話カロリー過多にはご注意を

「デザートを狩る!そういう魔物はいないのか?」


コロネはニッと口角を上げる。


「いるわよ。鶏手羽の油っこさを掻き消す甘〜いレア魔物が」


甘味魔物を求め、森を歩く。


「人喰い植物、プリジリア。普段は地面の下にいて、上を通った冒険者や魔物を一瞬にして捕食する、危険度SSRの魔物よ」


「花?花びらが甘いとかか?」


「いいえ。甘いのは溶液よ。捕食したものをデロッデロのゾンビにしちゃうウルトラヤバい液。けれどその液に魔石を加えて煮詰めるだけであら不思議。黄色く甘い」


「待て!皆まで言うな。涎が止まらなくなる」


「食い意地張りすぎでしょ」


「しかし危険生物に違いねぇな。コロネはなんで魔物の処理方法知ってんだ?」


「私の持ってる知識と技術は全部父親から教わったものよ。父は自ら魔物を狩り、ソイツを美味しくいただく研究をしていたの」


「親父さんは?」


「もう居ないわ。三年前にね」


「そうか。ならコロネが受け継がないとな!一緒にこの世界の美味い魔物、食べ尽くそうぜ!」


「アンタは食い意地張ってるだけでしょうが」


コロネはそう言いながらも僅かに眉を下げて笑った。


◇◇◇


「止まって!ここよ……地面に僅かな亀裂があるし、ここだけ草木が生えてない」


「この下にデザートが埋まってるって訳か。まずは出てきて貰わねぇとな!」


数cmのジャンプ。前のめりに倒れ込みながらパンチを右、左。


「50kcal10連使用!メッツパンチラッシュ!」


ドドドドッ


地面にエネルギーを叩きつける。地面が割れ、プリジリアのお出ましだ。


「キシャァアアアッ」


巨大な黄色い斑点を持つ花びら。中心部は緑がかった黄色の液体が怪しく泡立つ。その中へ転げ落ちた岩は一瞬にして溶けてしまった。


触れればゾンビどころじゃねぇ!白骨化しちまうだろコレ!


「だが俺のパンチの前じゃ意味ねぇよ!1000kcal……」


シュルッ


ツタに拘束されパンチを封じられた。締めあげられ肉厚なボディが食い込む。


「ぽっちゃり勇者!ボンレスハムみたいになってるわよ!さっさと抜け出さないと溶液に放り込まれるわ!」


「うるせぇ分かってる!」


このツタ硬ぇ!パンチも使えねぇ!どうする?!


迫り来る溶液。ボンレスハムは哀しくも食われる運命か――


「うおおおっ!俺は絶対デザートを食うまで死なねぇぞぉお!」


デザート。現代世界で作ったっけ。大好きな生クリームをハンドミキサーで……


「閃いたぜ!」


腹を凹まし僅かな隙間を作る。そして思い切り体を捻って腹に力を込める。


拳に集めてたエネルギーを腹に全力集中!


「500kcal使用。BMIスプラッシュ!!」


捻った腹が戻る勢いで体を回転。ドリル並の回転がプリジリアのツタを吹き飛ばす。


「ハッハー!見たか!デブの底力!トドメだぜ!メッツパンチ!」


溶液が甘いらしいので分厚い花びらへとお見舞いした。果肉が飛び散り爆散だ。


「勝利!コロネ!早く調理してくれ。もうお腹と背中がくっつきそうだ!」


「いやどこがよ……」


コロネは呆れながらも安堵の笑みを零した。


◇◇◇


コロネはお玉で慎重に溶液を掬い鍋へと移していく。

煮込まれているが未だ緑がかった黄色。とても美味しそうには見えない。


「なんのスイーツになるんだコレ……」


「このまま飲んだら顎から溶け落ちるわ。ここへ魔石を入れて煮込めばあら不思議」


紫色の魔石が投入された途端鍋の中は黄色く染まる。


「こっ、この匂い、まさか……」


「あら、知ってるの?煮詰めて冷やす。最後に砂糖を煮詰めた液をかけ、バーナーで炙れば……完成!プ」


「プリンだーー!!」


両手で掲げる程ビックサイズのプリン。ぽよよんっと波打つ黄色いボディに涎が止まらない。


「く、く、く食っていいか?」


「え……えぇ」


「いただきまぁす!」


ぷるるんっ……パクッ


頬で噛めるくらいの柔らかさ!しかもこの甘さとカラメルの僅かな苦味が堪んねぇぜ〜!


「ぅ……う」


「ちょっな、何泣いてんのよ?!」


「お、俺は、俺は今、幸せです」


「全く大袈裟ね。数日ぶりのご飯みたい」


「口の中にひろがゅかしゅたーど。甘すぎず丁度いい甘味に、ちゅぷーんが止まらねぇぜっ」


「語彙までぷるぷるになってるわよ。美味しそうに食べるわね本当に。さ〜、じゃんじゃん作ってあげるから、お腹がぷるんぷるんになるまで食べなさい。残したら許さないわよ!」


「おうよ!食べ尽くすぜ!」


◇◇◇


プリジリア

20000kcal


「カロリー高?!」


翌日、俺の体に異変が起きた――













評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ