91.これで俺の聖痕は十四個。
夕刻、続々と〈代理人〉たちが戻ってくる。
聖痕探索部隊は本日、ひとつの聖痕を入手したとのことだ。
これは経験値ではなく、〈幸運〉の方に使うことにした。
《聖痕をその身に宿しました。強化するスキルをひとつ指定してください》
《〈幸運〉のスキルが〈豪運〉に進化しました》
これでダンジョン組はペースアップ間違いなしだろう。
他にも良い効果がありそうだし、運が良くて困ることなどないのだ。
これで俺の聖痕は十四個。
地球人全体で十七個だ。
一体、全部で幾つあるやら。
レッドキャトルは合計で四頭をテイムすることに成功した。
雄と雌が二頭ずつだ。
早速、黒影族の隠れ里に連れて行くことになる。
新しい牛の仔が生まれるのはまだまだ先だから、肉が食べられるのは先のことだ。
しかし着実に増やしていきたい。
だがベルナベルなしだとハズレの魔物討伐に時間がかかる上に、〈牢獄〉に入れるのも一苦労だろう。
ベルナベルが手伝ってくれるときだけにするか……。
もったいないが、どの道、黒影族の受け入れ体制もあることだし、急激に増やしても対応しきれまい。
宝箱設置の方は〈幸運〉の成果が大きかったようで、スキルオーブをふたつも入手できたとのことだ。
〈槍技〉と〈夜目〉のスキルオーブだ。
〈槍技〉は〈創造:槍〉の扱いに補正があるとベルナベルが言っていたことがあるので確実に有益だ。
〈夜目〉の方は暗くても見えやすくなるというもので、〈睡眠不要〉とは相性が良いはずだ。
両方とも使用して習得しておくことにする。
《〈槍技〉のスキルを習得しました》
《〈夜目〉のスキルを習得しました》
あとは聖痕探索部隊のひとりが、北にある国、ブイユゲット王国への商隊護衛の依頼を無事に受けることができたらしい。
細かな依頼を片付けながら銅ランクに一気に上げたのが功を奏したらしく、商隊の隊長の目に留まったらしい。
これでブイユゲット王国で聖痕探索部隊を展開できる目処が立った。
魔王城では、どうやら一部の若い悪魔が〈代理人〉に突っかかってきたらしい。
ベルナベルの強さで魔王に就任したわけで、俺自身は大して強くないと舐めてかかったようだ。
隷属している立場だが、悪魔の中では強さが重要で序列もそれで決まっている。
俺がどの位置にいるのか確かめたかったらしい。
だがボーンガーディアンを三体召喚してやったら、あっという間に圧倒してしまった。
あのベルナベルを十秒間、抑えられると言われるだけあって、雑魚悪魔ならこれで十分らしい。
俺の強さが明らかになったため、今後は逆らったりする者も出ないだろうと、序列一位のサンドールが言っていた。
また魔界料理人の指導を受けて、固形チョコレートを〈闇市〉で販売してみたところ、あっという間に売り切れた。
板チョコ一枚が金貨十枚という相場だ。
地球の味が恋しい奴が買っていったんだろう。
夕食後、ベルナベルは〈淫夢〉で精を集めてくると言って出かけていった。
明日のベルナベルの予定は白紙のままだ。
一晩、何かないか考えねば……。
《名前 コウセイ 種族 人間族 性別 男 年齢 30
クラス 自宅警備員 レベル 83
スキル 〈人類共通語〉〈簡易人物鑑定〉〈槍技〉〈夜目〉〈気配遮断〉
〈性豪〉〈料理〉〈礼儀作法〉〈闇:召喚〉〈空間:防御〉
〈時間:治癒〉〈創造:槍〉〈精霊:使役〉〈同時発動〉〈高速詠唱〉
〈通信販売〉〈新聞閲覧〉〈相場〉〈個人輸入〉〈匿名掲示板〉
〈魔力眼〉〈多重人格〉〈睡眠不要〉〈闇市〉
〈ボーンガーディアン召喚〉〈別荘〉〈夜の王〉〈隠れ里〉〈牢獄〉
〈テイム〉〈監視カメラ〉〈ホットライン〉〈帰還〉〈領土〉〈変身〉
〈領域支配〉〈隠れ家Ⅲ〉〈代理人Ⅲ〉〈眷属強化〉
〈ダンジョンマスター〉〈浮遊島〉〈城塞〉〈リサイクル〉
〈監視衛星〉〈永続召喚〉〈地下迷宮〉〈豪運〉〈アイテムボックス〉
〈経験値70倍〉〈契約:ベルナベル〉〈隷属:青葉族〉
〈隷属:黒影族〉〈隷属:魔王軍〉〈従魔:マーダーホーネット〉
〈従魔:レッドキャトル〉》
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