88.このスキルはどこまで伸びるのだろうか。
夕刻、ゾロゾロと〈代理人〉たちが戻ってくる。
本日の成果は聖痕ひとつ。
早くも隣国カロリルグ王国からひとつ聖痕をゲットしてきたわけだ。
移動に〈浮遊島〉を使えたのが大きいらしい。
聖痕をその身に宿した俺は、試しに〈ダンジョンマスター〉のスキルを進化させようと試みたが、そっけない答えが返ってきた。
《そのスキルは既に進化しています》
つまり〈ダンジョンマスター〉のスキルにこれ以上の進化の余地はない、ということだろう。
ガチャを引き続けろということか。
仕方がない、経験値増幅スキルを伸ばそう。
遂に〈経験値70倍〉になってしまった。
このスキルはどこまで伸びるのだろうか。
さて名もなき洞窟で宝箱を設置しまくった結果、〈聞き耳〉のスキルオーブが手に入ったらしい。
既に習得しているが、ダブったスキルは進化するとベルナベルが言っていた。
使ってみて進化するようならラッキーだ。
《〈聞き耳〉のスキルを習得しました》
《〈聞き耳〉のスキルが〈盗聴〉に進化しました》
《〈盗聴〉と〈防犯カメラ〉を統合します。〈監視カメラ〉を習得しました》
お、おお?
これまで映像しか見れなかった〈防犯カメラ〉が、音声も拾えるようになったようだ。
複数展開した〈監視カメラ〉の内のひとつを選んで、音声を聞き取れるようになったらしい。
さらに自宅以外でも起動可能になったらしく、背後の光景を〈監視カメラ〉で盗撮しながら会話を聞く、などの応用もできるらしい。
なかなか役立ちそうだ。
あとは魔王として赴任している〈代理人〉とベルナベルから嬉しい知らせ。
魔界で〈料理〉スキルを研究している料理人がいて、なんと固形チョコレートを作れるとのことだ。
魔界では料理になど見向きもされていなかったから、肩身の狭い思いをしてきたらしいが、大歓迎である。
ひとり〈代理人〉を派遣して魔界の産物の〈料理〉の仕方を学ばせようと思う。
その悪魔と弟子となる〈代理人〉で固形チョコレートを量産して〈闇市〉で売りさばく算段である。
魔界料理人は契約悪魔時代に地上の産物を使った料理も経験しているので、レパートリーが広いようだ。
これは『鍋猫亭』に婿入りした〈代理人〉にも役立つだろう。
カーシャとマニタのところへ〈代理人〉を送る。
せいぜい新婚気分で楽しむと良い。
「主よ。今日は主とまぐわるぞ」
「ん、ああ……」
俺はベルナベルとベッドの上でレスリングに取り組んだ。
もちろん俺の連戦連敗だったが。
《名前 コウセイ 種族 人間族 性別 男 年齢 30
クラス 自宅警備員 レベル 81
スキル 〈人類共通語〉〈簡易人物鑑定〉〈気配遮断〉〈性豪〉〈料理〉
〈礼儀作法〉〈闇:召喚〉〈空間:防御〉〈時間:治癒〉〈創造:槍〉
〈精霊:使役〉〈同時発動〉〈高速詠唱〉〈通信販売〉〈新聞閲覧〉
〈相場〉〈個人輸入〉〈匿名掲示板〉〈魔力眼〉〈多重人格〉
〈睡眠不要〉〈闇市〉〈ボーンガーディアン召喚〉〈別荘〉〈夜の王〉
〈隠れ里〉〈牢獄〉〈テイム〉〈監視カメラ〉〈ホットライン〉
〈帰還〉〈領土〉〈変身〉〈領域支配〉〈隠れ家Ⅲ〉〈代理人Ⅲ〉
〈眷属強化〉〈ダンジョンマスター〉〈浮遊島〉〈城塞〉
〈リサイクル〉〈監視衛星〉〈永続召喚〉〈地下迷宮〉
〈アイテムボックス〉〈経験値70倍〉〈契約:ベルナベル〉
〈隷属:青葉族〉〈隷属:黒影族〉〈隷属:魔王軍〉
〈従魔:マーダーホーネット〉〈従魔:レッドキャトル〉》
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