86.もしもし。俺だが。
深夜、突如としてホロウィンドウがポップアップしてきた。
《自宅警備員がレベルアップしました》
《〈ダンジョン管理〉のクラススキルを習得しました》
《〈ダンジョン管理〉のスキルが〈ダンジョンマスター〉に進化しました》
どうやら〈ダンジョン管理〉がダブって進化したようだな。
ダンジョンの管理者に〈ホットライン〉で連絡を取ろう。
「もしもし。俺だが」
「ああ本体。通知を見ました。〈ダンジョン管理〉が進化しましたね」
「そのようだな。どういう変化があるか知りたい」
「はい、今から起動しますね。――ほう」
「どうだった?」
「これはいいですね。どのくらいの魔力を注ぎ込むと、どのような内容の宝箱が出るのかが分かるようになりました。全力よりやや少なめで今のところ最も良い宝箱が出るようです」
「効率化か……好きな宝物が出るようになると嬉しかったんだが」
「そんなに気になるなら、聖痕で進化させるという手もあるのでは?」
「検討しておく。それで、宝箱の中身も分かるんだよな? 有用なスキルオーブはあるか?」
「武器技シリーズの中に〈槍技〉がありますね。あと〈看破〉〈真偽察知〉〈マッピング〉〈速読〉……」
「ああ全部言わなくていいぞ、有用なスキルオーブが多いのは分かった。アタリを引いたら持ってきてくれ」
「はい。ただし、ハズレも多いので数をこなすしかないですね。魔法のアイテム類を含めたらスキルオーブなんてほんの一部ですし」
「そうか。だが内容が判明しただけでも良しとしよう」
「はい。じゃあ宝箱設置に戻りますね」
「よろしく頼む」
ふむ……〈速読〉を入手したら、スレチェックが捗るかな。
そういえば魔術師ギルドの図書室もあるが、あそこにはコウセイとしてしか入れない。
この街では宿屋の仕事で忙しくしているのを知られているから、暇ができたらローレアのところのコウセイに読書をさせたいものだ。
ちなみに〈睡眠不要〉なのでダンジョン管理者は入れ替わり立ち替わり記憶の統合にやって来る。
魔力を全快した状態の〈代理人〉と入れ替わるためだ。
ある意味で魔力を無限に使えるのは美味しい。
宝物が貯まったら全魔力を消費して、〈リサイクル〉で全快にすれば魔力を増やすことすらできるのだから、宝箱設置はどんどんやって欲しいね。
翌朝、テカテカした顔でベルナベルが戻って来た。
ベルナベルには引き続き魔王城で個別面談に付き合ってもらう。
どうやら悪魔本人も使い方の分からないスキルを抱えているらしく、それを鑑定してやる必要があるのだ。
特にパッシブスキルなどは何の効果があるのか検証していないものも多く、実は有益なスキルがあった、などといった見逃しは避けたい。
そういうわけで魔王城に城主として〈代理人〉とベルナベルを送り出す。
朝食の後、聖痕探索部隊が〈ホットライン〉で国境を越えたと報告があった。
どうやら〈浮遊島〉による密入国に成功したらしい。
最初に入ったのはシルクのある南東の国、カロリルグ王国だ。
できればバラバラに探索した方が効率がいい。
離れた街を幾つか回ってもらい、カロリルグ国内の聖痕を根絶やしにしてもらいたい。
また別途、聖痕探索部隊を編成して北の国、ブイユゲット王国にも密入国するべきだ。
そろそろこの国を出て他国へ旅をしようとしている地球人がいると、攻略スレでもチラっと見かけたからな。
先手を打って聖痕を入手しておきたいところだ。
《名前 コウセイ 種族 人間族 性別 男 年齢 30
クラス 自宅警備員 レベル 81
スキル 〈人類共通語〉〈簡易人物鑑定〉〈聞き耳〉〈気配遮断〉〈性豪〉
〈料理〉〈礼儀作法〉〈闇:召喚〉〈空間:防御〉〈時間:治癒〉
〈創造:槍〉〈精霊:使役〉〈同時発動〉〈高速詠唱〉〈通信販売〉
〈新聞閲覧〉〈相場〉〈個人輸入〉〈匿名掲示板〉〈魔力眼〉
〈多重人格〉〈睡眠不要〉〈闇市〉〈ボーンガーディアン召喚〉
〈別荘〉〈夜の王〉〈隠れ里〉〈牢獄〉〈テイム〉〈防犯カメラ〉
〈ホットライン〉〈帰還〉〈領土〉〈変身〉〈領域支配〉〈隠れ家Ⅲ〉
〈代理人Ⅲ〉〈眷属強化〉〈ダンジョンマスター〉〈浮遊島〉〈城塞〉
〈リサイクル〉〈監視衛星〉〈永続召喚〉〈地下迷宮〉
〈アイテムボックス〉〈経験値65倍〉〈契約:ベルナベル〉
〈隷属:青葉族〉〈隷属:黒影族〉〈隷属:魔王軍〉
〈従魔:マーダーホーネット〉〈従魔:レッドキャトル〉》
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