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初期クラスが自宅警備員であるため一歩でも宿から出ると経験値が全く得られなくなるらしいので、自室に引きこもります!  作者: イ尹口欠
聖痕収集編

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82.魔力を鍛える?

 ベルナベルと情熱的な夜を過ごした翌朝、俺の魔力がそれと分かるほど増えていることに気づいた。

 不思議に思ってベルナベルに見てもらったが、答えは面白いものだった。


「主の魔力が増える要因か。ひとつはレベルアップじゃろう。そうでなければ、魔力を鍛えたからじゃろうな」


「魔力を鍛える? どうやって鍛えるんだ?」


「魔力を空になるまで消費した後、魔力をマナポーションなどで全快まで回復するのじゃ。主の場合はダンジョンで宝箱を相手に魔力を空にして、不用品を〈リサイクル〉して魔力を回復したのではないか? 多分、それじゃろ」


「マジか。……じゃあ同じことを続ければ、これからも魔力は増えるってことか?」


「限度はあるが、増えるじゃろうな。主の場合はもともとの魔力が大きいから、伸びしろもまた大きいぞ」


「魔力が大きい方が伸びしろがあるのか? 少ない方じゃなく?」


「体格が良い方が筋力が付きやすいじゃろ。同じく元の魔力が大きい方がより多くの魔力を鍛える余地があるのじゃ」


 これは嬉しい。

 なぜなら魔力が増えれば、それだけ宝箱から出るスキルオーブも良いものになるだろうからだ。


《自宅警備員がレベルアップしました》

《〈地下迷宮〉のクラススキルを習得しました》


 ん、また〈浮遊島〉関連のスキルのようだな。

 今回のは城塞の地下に迷宮を設置するらしい。

 ……迷宮?


「なあ、ベルナベル。この〈地下迷宮〉ってダンジョンだったりしないか?」


「む? 新しいスキルか。……ふむふむ、確かにそのようじゃな。主、ふたつ目のダンジョンを入手したようじゃな」


「とはいえふたつあっても使い道はないがな」


「確かに。じゃが〈ダンジョン管理〉がなければもっと無意味なスキルじゃったな。む、ということはクラススキルで〈ダンジョン管理〉を習得する可能性があるか……」


「その場合、スキルがダブるのか?」


「そんなわけあるまい。同じスキルを何らかの手段で入手した場合、スキルが進化することになるはずじゃ。スキルオーブで入手したとか、普通はそうあることではないが」


「なるほどね」


 それは楽しみだ。


 さて今朝のルーチンワークをするとしよう。

 〈新聞閲覧〉と〈匿名掲示板〉のチェックと管理。

 そして青葉族の侍女カーシャと黒影族の侍女マニタの元から朝帰りを果たした〈代理人〉と記憶の統合だ。

 相変わらず新婚さんみたいなイチャラブを見せつけられたが、それはいつものことだ。

 しかし今回はカーシャの元から帰ってきた〈代理人〉から報告があった。

 というか報告する前にさっさと記憶の統合をしたので、報告という手順は踏まなかったわけだが。


 まあともかくマーダーホーネットの巣からハチミツが取れたとのことだ。

 喜ばしい。

 早速〈アイテムボックス〉からハチミツの質を検品する。

 既にカーシャのところで味見してきたが、本体の俺も味わいたい。

 黄金色のドロリとした液体の入った小瓶に、ベルナベルも興味を示した。


「ほう。ハチミツが取れたのか。マーダーホーネットは大きいからな。巣作りは早いし、蜜もたくさん蓄えるじゃろう。わしにもひとつ、舐めさせてくれ主」


 俺の指につけたハチミツを敢えて舌だけで舐め取るベルナベル。

 そこでエロさを出す必要はないと思うのだが、サキュバスのサガか。


 さて聖痕探索部隊を誰に変身させるか一晩中、考え抜いた末に出した結論は、結局コーニエルのまま探索を続けることだった。

 というのも今更、冒険者登録をし直すのも面倒な上に、変身できそうな人間がいない。

 オルタンスモーアの領主の娘である婚約者のローレアは事情を知っているから、そのくらしか候補がいない。

 だが、か弱い女性の姿で旅をするのは、正直なところ不安というか無駄な厄介事を呼び寄せるだけだと判断した。

 もしも鑑定系スキルを使われた場合は、いさぎよく魔族を名乗れば良い。

 それで戦いになったとしても、勝つのは多分、俺の方だろう。

 負けたとしても〈代理人〉ならば〈帰還〉を使って逃げるくらいはできるはずだ。


 そういうわけで、聖痕探索部隊はコーニエルのままで探索を続けるように、と〈ホットライン〉で通達を出しておいた。


 ついでに〈ホットライン〉で〈浮遊島〉の管理人に〈地下迷宮〉の設置も頼んでおく。


 さて後は追加で魔王城に城主を派遣する必要がある。

 悪魔たちの個性的な能力の中に、俺の役に立つものがあるかもしれないからだ。

 初日はベルナベルについていってもらうことにした。


《名前 コウセイ 種族 人間族(ヒューマン) 性別 男 年齢 30

 クラス 自宅警備員 レベル 79

 スキル 〈人類共通語〉〈簡易人物鑑定〉〈聞き耳〉〈忍び足〉〈性豪〉

     〈料理〉〈闇:召喚〉〈空間:防御〉〈時間:治癒〉〈創造:槍〉

     〈精霊:使役〉〈同時発動〉〈高速詠唱〉〈通信販売〉〈新聞閲覧〉

     〈相場〉〈個人輸入〉〈匿名掲示板〉〈魔力眼〉〈多重人格〉

     〈睡眠不要〉〈闇市〉〈ボーンガーディアン召喚〉〈別荘〉〈夜の王〉

     〈隠れ里〉〈牢獄〉〈テイム〉〈防犯カメラ〉〈ホットライン〉

     〈帰還〉〈領土〉〈変身〉〈領域支配〉〈隠れ家Ⅲ〉〈代理人Ⅲ〉

     〈眷属強化〉〈ダンジョン管理〉〈浮遊島〉〈城塞〉〈リサイクル〉

     〈監視衛星〉〈永続召喚〉〈地下迷宮〉〈アイテムボックス〉

     〈経験値60倍〉〈契約:ベルナベル〉〈隷属:青葉族〉

     〈隷属:黒影族〉〈隷属:魔王軍〉〈従魔:マーダーホーネット〉

     〈従魔:レッドキャトル〉》


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