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151.何歳くらい若返った?

 朝食後、ゴロウが一旦、記憶の共有のために戻ってきた。

 昨晩はミウとお楽しみだったはずだ。

 しかしそのゴロウを見てベルナベルがポツリと呟く。


「ほう、姉妹丼とはな。主もやるようになったのう」


 なんの話だ?

 疑問の視線をゴロウにやると、肩をすくめて見せた。


 早速、記憶の共有をする。

 ……え、ディアリスも混ざったの!?

 ていうかミウ、総受けか。

 ふたりとも初めてだったが、〈精密作業〉〈領域支配〉〈夜の王〉などのスキルが合わさって、姉妹を満足させられたようだ。

 ディアリスとの距離も随分と縮まった。

 別にいいけどね?


 再度、ゴロウを生み出してメルシヨンの里に派遣する。


 ベルナベルがニヤニヤしながら、「主も分かってきたのう」と感慨深そうに頷いている。

 この件についてはまったく申し開きもございません。


 イチロウたちが出発するというので、ベルナベルはニヤニヤしながら上機嫌で扉をくぐった。


 さて……みんな送り出したし、錬金術をしよう。

 素材に世界樹の葉と実が加わったので、今までスルーしてきたレシピに挑戦できる。

 というかどこの誰だよ世界樹関連のレシピを開発したのは……アルドロンか?

 さすがにアルドロンのレシピがすべてアルドロンが開発したとは思えない。

 彼女とて独力で錬金術を磨き上げたわけじゃなく、手本となる錬金術の師匠などがいたに違いないのだ。


 まずは最高級ポーションを作ろう。

 世界樹の葉を素材の中心に据えた上でなお高価な品々を用意せねばならない。

 ドラゴンの血も素材のひとつだ。

 魔王城で解体された聖痕を持っていたアイスドラゴン二体から得られた大量の血液だが、欲しがったのがアルドロンと魔界料理人のふたりだけだった。

 さすがに多すぎるということで、半分、つまりアイスドラゴン一体分を俺が確保し、残り半分ずつをふたりで分け合った形となっている。

 というか魔界料理人……ドラゴンの血を料理に使うのな。

 一体、どんな料理に化けるのだろうか。


 おっと、そんなことより錬金術、錬金術。


 もろもろの素材を用意してから、錬金釜に投入していく。

 そして魔力を注ぎながらかき混ぜていく。

 十分に魔力が浸透してすべてが混ざりあったら、白いポーションが完成した。

 レシピ通りに、白くほんのり輝きを放っているポーションは最高級の証。

 すぐに保存用の瓶に注いでいく。

 世界樹の葉、一枚から五本のホワイトポーションができ上がった。

 ホワイトポーションは欠損した部位を生やすくらい余裕でできるので、あって損はない。

 ともあれ五本もあっても使いどころがなさそうだ。

 ゲーム同様、貴重なアイテムをつい温存してしまう悪癖があるので、余裕をもった本数を作っておきたい。

 ともあれ葉の一枚から五本もできるなら、ホワイトポーションは十本もあれば十分だろう。


 というわけでもう一度、同じ工程でホワイトポーションを作成した。

 これで世界樹の葉を二枚消費して、ホワイトポーション十本を入手。


 さて世界樹の葉を使ったレシピは他にもあって、そのひとつに魔力のエキスなるものがある。

 他に筋力のエキス、器用のエキス、敏捷のエキスなどステータスの名を冠したものがあるわけだが、これはその名を冠したステータスを恒久的に上昇させるというアイテムだ。

 身体能力の低い俺の短所をどうにかするほどの量のエキスは作れないだろうから、魔力のエキスで長所を伸ばすことにする。


 世界樹の葉と一定以上の高品質の魔石が必要で、さらには魔力の種という一時的に魔力量を増やすアイテムを投入することで、魔力のエキスが完成する。

 では早速、錬成しよう。

 錬金釜に素材を投入して、魔力を注ぎながらかき混ぜれば、はい完成。

 保存用の瓶に詰めるが、なんとこれは一枚の世界樹の葉から一本しか作れなかった。

 世界樹の葉を根こそぎにしてやりたくなるが、そんなことをして貴重な世界樹を枯らすわけにもいかない。

 残り七枚の世界樹の葉も魔力のエキスに錬成してやった。


 〈アイテムボックス〉にはあと一枚、世界樹の葉があるが、これはコウセイがゴロウから金貨50枚で購入しなければならないので温存だ。


 では早速、魔力のエキスを飲んでみよう。

 青臭いが、どことなく甘い香りがする。

 草餅などを想起させる匂いだ。

 ともあれさっそく、飲ませてもらおう。


 ゴクゴク……。


 うーん、実感するほど増えた感じはしないな。

 しかしレシピ通りなら増えているはずだ。

 もう一本、いっとこ。


 さて次は世界樹の実だな。

 これは何を作るかは決まっている。

 若返りの薬だ。


 素材については世界樹の実、ドラゴンの血、最高品質の魔物肉、最高品質の乳液である。

 最高品質の魔物肉はドラゴンの肉で良い。

 最高品質の乳液はレッドキャトルの牛乳から錬成可能で、既に準備済みだ。


 では錬金釜にすべて投入して、魔力を注いでかき混ぜる。

 う、結構な魔力量を取られるな。

 さすがは若返りの薬か。


 完成した液体は無色透明だ。

 若干の粘り気があるのが特徴だろうか。

 保存用の瓶に入れるが、実ひとつから二本しか作れなかった。

 もちろん残りのよっつの世界樹の実も若返りの薬にする。


 では早速、一本試しに飲んでみよう。


 ゴクゴク……。


 水分ばかり取ってるけど身体にしっかり吸収されているのか、お腹がタプタプしないな。

 どれ、何歳くらい若返った?


 ステータスを表示させると、確かに一歳だけ若返っていた。

 つまり残り九本、飲み干せば二十歳まで若返ることができるのだな?

 最高だな!!

今回の更新はここまでです。次の更新は2月を予定しています。


《名前 コウセイ 種族 人間族(ヒューマン) 性別 男 年齢 20

 クラス 自宅警備員 レベル 103

 スキル 〈人類共通語〉〈簡易人物鑑定〉〈念話〉〈槍聖〉〈暗視〉

     〈気配察知〉〈危険感知〉〈気配遮断〉〈魔力隠蔽〉〈精密作業〉

     〈性豪〉〈料理〉〈醸造〉〈錬金術〉〈農耕〉〈礼儀作法〉〈審美眼〉

     〈酒豪〉〈感覚遮断〉〈オートマッピング〉〈呪破〉〈福音の祈り〉

     〈新緑の魔手〉〈麻痺眼〉〈闇:召喚〉〈空間:防御〉〈時間:治癒〉

     〈創造:槍〉〈精霊:使役〉〈同時発動〉〈高速詠唱〉〈通信販売〉

     〈新聞閲覧〉〈相場〉〈個人輸入〉〈魔力眼〉〈多重人格〉

     〈睡眠不要〉〈ボーンガーディアン召喚〉〈別荘〉〈夜の王〉

     〈隠れ里〉〈牢獄〉〈テイム〉〈監視カメラ〉〈ホットライン〉

     〈帰還〉〈百面相〉〈領域支配〉〈隠れ家Ⅲ〉〈代理人Ⅲ〉

     〈眷属強化〉〈ダンジョンマスター〉〈浮遊島〉〈城塞〉

     〈リサイクル〉〈永続召喚〉〈地下迷宮〉〈天運〉

     〈ボーンアーチャー召喚〉〈地脈操作〉〈霊脈操作〉〈全異常無効〉

     〈王威〉〈寄生〉〈天冥眼〉〈王道楽土〉〈アイテムボックス〉

     〈経験値100倍〉〈契約:ベルナベル〉〈隷属:青葉族〉

     〈隷属:黒影族〉〈隷属:魔王軍〉〈従魔:マーダーホーネット〉

     〈従魔:レッドキャトル〉〈従魔:アイスドラゴン〉》

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