150.賢者の石の錬成の日は近そうだ。
どうやら世界樹の素材採集は上手くいったらしい。
しかし世界樹からは攻撃を受けていたとのことなので、今後はみだりに近づかない方が良いだろう。
ゴロウと記憶共有をしたが、途中でミウが夜這いに来たところで途切れていた。
どうやらもうひとり派遣したゴロウが相手をすることになったらしい。
しかしミウという子はなかなかに行動的だな。
今頃はふたりで愛を深めているに違いない。
さて本日のリザルトを確認していこう。
カロリルグ王国に派遣していたミカワヤは未亡人のセエレの元に連泊することになった。
ニアから「あれオジサン泊まっていくの?」と首を傾げられたものの、お菓子で釣ったり一緒に遊んだりして何とか好感度を上げている。
セエレの娘であるニアに懐かれたら、そのままゴールインしそうな勢いである。
それはそれでアリなんだけどね。
ブイユゲット王国の大神殿で聖痕収集について語るスサノオの元に、クックアロン司祭が乱入してくる事件があった。
どうもクックアロン司祭は創世の女神と使徒についての研究家であるらしく、司祭とは名ばかりの信仰心の欠片もない人物だったらしい。
それでも創世の女神と使徒について誰よりも詳しいと自負していることと、実際に詳しいため、神殿でも扱いは重い……のだが、あまりにも研究第一なので扱いは慎重にならざるを得ない問題のある人物でもあるとのこと。
ゆえに神殿長サイネリアは報告書を完成させてからそれを渡すことにしようと目論んでいたのだが、あまりにスサノオが細かい部分まで把握しており、長丁場になってしまったことで感づかれたらしい。
これまで書記官が書き留められた部分を読み込みながら、スサノオが語る場に居座ってしまった。
まあ言ってしまえばそれだけの話なので、事件というほどでもないか?
大迷宮探索部隊は第百十階層まで到達していた。
正直、ベルナベルが前衛を務めているとはいえ、イチロウたち〈代理人〉が足を引っ張っていないことに驚いている。
着々と強くなっているんだな、俺も。
肝心の宝箱の中身だが、もう少しでオリハルコンとエリクシールが出てくるところまで来ているらしい。
賢者の石の錬成の日は近そうだ。
宝箱設置をしているダンジョン管理人だが、有用なスキルオーブをふたつ入手してきた。
ひとつ目は〈緑の手〉だ。
これは進化狙いになる。
ふたつ目は〈念話〉である。
これは思念により対象ひとりと会話できるというスキルだ。
〈ホットライン〉と違い、登録しなくても良いことと声に出す必要がないところが利点だろうか。
早速、習得していこう。
《〈緑の手〉のスキルを習得しました》
《〈緑の手〉のスキルが〈新緑の魔手〉に進化しました》
《〈念話〉のスキルを習得しました》
〈新緑の魔手〉は〈緑の手〉の上位互換で、新たに魔力を注ぎ込むことで促成栽培することができるようになった。
魔王城にいる植物悪魔のガストビのように、カカオを促成栽培して増やしたりできるわけだが、接触しなければならない点で彼には劣る。
もっとも俺の場合は〈代理人〉を動員すればいいだけなのだが。
「主よ。今日は主とベッドの上でたっぷりと楽しみたいのじゃ」
「ああ。いつも通りな」
「いや。主は〈精密作業〉を習得しておる。その威力を身をもって知りたい」
「…………そうか」
確かにエロにも使える〈精密作業〉だ。
さてベルナベルを満足させられるだろうか?
《名前 コウセイ 種族 人間族 性別 男 年齢 30
クラス 自宅警備員 レベル 103
スキル 〈人類共通語〉〈簡易人物鑑定〉〈念話〉〈槍聖〉〈暗視〉
〈気配察知〉〈危険感知〉〈気配遮断〉〈魔力隠蔽〉〈精密作業〉
〈性豪〉〈料理〉〈醸造〉〈錬金術〉〈農耕〉〈礼儀作法〉〈審美眼〉
〈酒豪〉〈感覚遮断〉〈オートマッピング〉〈呪破〉〈福音の祈り〉
〈新緑の魔手〉〈麻痺眼〉〈闇:召喚〉〈空間:防御〉〈時間:治癒〉
〈創造:槍〉〈精霊:使役〉〈同時発動〉〈高速詠唱〉〈通信販売〉
〈新聞閲覧〉〈相場〉〈個人輸入〉〈魔力眼〉〈多重人格〉
〈睡眠不要〉〈ボーンガーディアン召喚〉〈別荘〉〈夜の王〉
〈隠れ里〉〈牢獄〉〈テイム〉〈監視カメラ〉〈ホットライン〉
〈帰還〉〈百面相〉〈領域支配〉〈隠れ家Ⅲ〉〈代理人Ⅲ〉
〈眷属強化〉〈ダンジョンマスター〉〈浮遊島〉〈城塞〉
〈リサイクル〉〈永続召喚〉〈地下迷宮〉〈天運〉
〈ボーンアーチャー召喚〉〈地脈操作〉〈霊脈操作〉〈全異常無効〉
〈王威〉〈寄生〉〈天冥眼〉〈王道楽土〉〈アイテムボックス〉
〈経験値100倍〉〈契約:ベルナベル〉〈隷属:青葉族〉
〈隷属:黒影族〉〈隷属:魔王軍〉〈従魔:マーダーホーネット〉
〈従魔:レッドキャトル〉〈従魔:アイスドラゴン〉》