140.進捗を楽しみにしておこう。
今日も一日、錬金術に勤しんでいた。
さてゴロウは上手くやっただろうか?
世界樹の素材が入手できれば、作成難易度の高い希少なアイテムの錬成が可能になる。
大迷宮探索部隊は第七十階層に進んだそうだ。
……いや、速くないか?
というかベルナベルがほとんどの魔物を瞬殺して楽しんでいるそうで、難易度が上がっているにも関わらず戦闘時間はむしろ縮まっているようだ。
出現する魔物は地上ではなかなかお目にかかれないラインナップで、ちょうど宝箱設置をしている〈代理人〉が〈代理人〉に〈寄生〉して出している宝箱のランクまで来ているらしい。
つまりここからは宝箱も〈精霊:使役〉で探しながら進むことになるということだ。
深層に入るのがこれだけ早いとなると、オリハルコンやエリクシールの入手が現実味を帯びてくる。
進捗を楽しみにしておこう。
エチゴヤ商会はまだ開店前にも関わらず、貴族から何件か問い合わせが来ているらしい。
どうやらジャクロット伯爵が開いた夜会で魔王城の産物を出したらしい。
現在では入手不可能なそれを披露したことで、出処がエチゴヤ商会だと宣伝してくれたそうだ。
ありがたいが、まだ開店していないんで取引ができない。
いや、できなくはないのだが、それをすると貴族対応に追われて開店準備が進まないのだ。
とりあえず面接した限りでは優秀な従業員をそれなりに雇用できたそうなので、明日にでも開店できるようにしておくらしい。
忙しないことだ。
大神殿のスサノオは相変わらず休憩を挟みながら喋り続けているそうだ。
内容があまりにも詳細で、通常なら知り得ない情報まで喋っているため神殿長のサイネリアはかなり驚いていると同時に、興味深く経緯を聞いているそうだ。
これは報酬に聖遺物が期待できるのではないだろうか?
遅れてゴロウが戻ってきた。
どうやらディアリスへのプロポーズに失敗した模様。
しかし何故か妹のミウと結婚することになったとのことだ。
族長であるディアリスがミウに首ったけなら、間接的に世界樹の素材が入手できる可能性が高い。
結果オーライ、ということなのだろうか。
しかし命がけで妹のために大罪を犯し、妹の傍に戻るために両親すら斬り殺したディアリスの動機が那辺にあるのかと訝しんでいたが、重度のシスコンで同性愛者だったからとは読めなかった。
宝箱設置しているダンジョンの管理人からは、有用なスキルオーブをひとつ入手してきたそうだ。
〈癒やしの御手〉、つまり進化狙いだな。
早速、使ってみよう。
《〈癒やしの御手〉のスキルを習得しました》
《〈癒やしの御手〉のスキルが〈福音の祈り〉に進化しました》
どうやら〈福音の祈り〉は、毒・病気・怪我に加えて呪いまで回復させるようになったらしい。
しかも対象に接触する必要がなくなり、魔力を注ぎ込めば数メートル先の範囲に手をかざすだけで一気に治療を行うことができるようになった。
〈時間:治癒〉の立場がないな。
ベルナベルは〈淫夢〉で精を集めてくるとウキウキで出かけていった。
戦闘も楽しんでいるようだし、一日が充実したものになっているようだ。
さて俺は錬金術の世界樹を素材にしたレシピを確認しておこう。
葉の一枚でも凄まじい効果のポーションを作成できるらしいので、今から楽しみだ。
《名前 コウセイ 種族 人間族 性別 男 年齢 30
クラス 自宅警備員 レベル 99
スキル 〈人類共通語〉〈簡易人物鑑定〉〈槍聖〉〈暗視〉〈気配察知〉
〈危険感知〉〈気配遮断〉〈魔力隠蔽〉〈性豪〉〈料理〉〈醸造〉
〈錬金術〉〈農耕〉〈礼儀作法〉〈審美眼〉〈酒豪〉〈痛覚軽減〉
〈オートマッピング〉〈呪破〉〈福音の祈り〉〈緑の手〉
〈闇:召喚〉〈空間:防御〉〈時間:治癒〉〈創造:槍〉
〈精霊:使役〉〈同時発動〉〈高速詠唱〉〈通信販売〉〈新聞閲覧〉
〈相場〉〈個人輸入〉〈魔力眼〉〈多重人格〉〈睡眠不要〉
〈ボーンガーディアン召喚〉〈別荘〉〈夜の王〉〈隠れ里〉〈牢獄〉
〈テイム〉〈監視カメラ〉〈ホットライン〉〈帰還〉〈領土〉
〈百面相〉〈領域支配〉〈隠れ家Ⅲ〉〈代理人Ⅲ〉〈眷属強化〉
〈ダンジョンマスター〉〈浮遊島〉〈城塞〉〈リサイクル〉
〈監視衛星〉〈永続召喚〉〈地下迷宮〉〈天運〉〈視界共有〉
〈ボーンアーチャー召喚〉〈地脈操作〉〈霊脈操作〉〈全異常無効〉
〈王威〉〈寄生〉〈アイテムボックス〉〈経験値100倍〉
〈契約:ベルナベル〉〈隷属:青葉族〉〈隷属:黒影族〉
〈隷属:魔王軍〉〈従魔:マーダーホーネット〉
〈従魔:レッドキャトル〉〈従魔:アイスドラゴン〉》