125.また金貨が大量に入ってきてしまった。
夕方になった。
今日も〈代理人〉たちが記憶の統合をしに戻ってくる。
ちなみに俺は昼間、ずっと〈錬金術〉の実践をしていた。
悪魔アルドロンからもたらされたレシピを作成してみたのだ。
なるほど、と頷けるような素材と結果に、レシピを作り出すという作業がどのようなものかを想像することができた。
しかし俺は過程をすっ飛ばして結果を得るこの〈錬金術〉の仕組みに未だ、慣れていない。
素材を錬金釜に投入して混ぜ棒に魔力を流しつつかき混ぜるだけで、様々な物品が出来上がるというファンタジーさ。
ともかく賢者の石の錬成が可能になるよう、〈錬金術〉に時間を使おう。
さて大迷宮探索部隊は無事に大迷宮内に入り、探索を開始したとのことだ。
第三階層に入り、人気のない行き止まりに〈隠れ家〉の扉を設置して帰還してきたそうである。
大迷宮に潜った探索者の最高記録は第五十四階層らしい。
その探索者パーティは、魔物が強すぎるのと物資が枯渇しそうだったので撤退したと伝わっている。
まずは第五十四階層を目指して進んで欲しい。
あとはできる限り、深く深く潜るのみだ。
エチゴヤは魔王シューベルトを連れてアブラナサント国王と会ってきたそうだ。
無事に魔王城と王国は国交樹立と相成ったが、記憶を統合すると割りと強気の態度を崩さずに交渉に臨んだことが分かる。
なかなかやるじゃないか、俺。
これで魔王城は非公式とはいえ国家として認められることとなった。
あとはエチゴヤが魔王城の産物を売却してきたわけだが、また金貨が大量に入ってきてしまった。
いくら〈闇市〉がなくなって金策が必要になったとはいえ、大量の資金を使いもせずに抱え込むのは良くない。
王都の貴族街にエチゴヤ商会の店舗でも購入するか。
扱う産物はもちろん、チョコレートを始めとした魔王城の産物である。
従業員を雇って給料も支払えば、この抱えている莫大な資金を一時的にも目減りさせることができるだろう。
儲かったなら次に投資すればいい、金が流れるようになるのが健全なのだ。
さてブイユゲット王国の大神殿に派遣したスサノオだが、無事に王都に到着して宿を取ったらしい。
明日にでも大神殿に詣でる予定だとのことだ。
ちょうど大迷宮の街エルネロットからボーンガーディアンに肩車させて強行軍したのが良かったようだ。
休息もほとんどなしに早歩きさせたらしいから、かなり疲れた模様である。
そしてあとは宝箱設置を任せているダンジョンの管理者だ。
〈槍技〉〈魔力隠蔽〉のふたつのスキルオーブを入手した。
〈魔力隠蔽〉はもっと早くに欲しかったが、仕方がない。
早速、習得することにした。
《〈槍技〉のスキルを習得しました》
《〈槍技〉のスキルが〈槍術〉に進化しました》
《〈魔力隠蔽〉のスキルを習得しました》
〈槍技〉と〈槍術〉の違いは、〈槍技〉が単なる槍を振るう技能に対して、〈槍術〉は魔力を使用して様々な魔法を上乗せすることができるようになる点で優れているとのことだ。
もっとも〈創造:槍〉でできることだから、あまりお得感はない。
夕食後はベルナベルとベッドの上での格闘技に興じた。
テクニックに長けたベルナベルにタフネスに長けた俺の戦いは、始終ベルナベルのテクニックに翻弄され続けるという結果に終わったが、いつものことである。
夜が更けるまで、格闘技は続けられた。
今回の更新はここまでです。
《名前 コウセイ 種族 人間族 性別 男 年齢 30
クラス 自宅警備員 レベル 97
スキル 〈人類共通語〉〈簡易人物鑑定〉〈槍術〉〈暗視〉〈気配遮断〉
〈魔力隠蔽〉〈性豪〉〈料理〉〈醸造〉〈錬金術〉〈農耕〉
〈礼儀作法〉〈審美眼〉〈酒豪〉〈痛覚軽減〉〈闇:召喚〉
〈空間:防御〉〈時間:治癒〉〈創造:槍〉〈精霊:使役〉
〈同時発動〉〈高速詠唱〉〈通信販売〉〈新聞閲覧〉〈相場〉
〈個人輸入〉〈魔力眼〉〈多重人格〉〈睡眠不要〉
〈ボーンガーディアン召喚〉〈別荘〉〈夜の王〉〈隠れ里〉〈牢獄〉
〈テイム〉〈監視カメラ〉〈ホットライン〉〈帰還〉〈領土〉
〈百面相〉〈領域支配〉〈隠れ家Ⅲ〉〈代理人Ⅲ〉〈眷属強化〉
〈ダンジョンマスター〉〈浮遊島〉〈城塞〉〈リサイクル〉
〈監視衛星〉〈永続召喚〉〈地下迷宮〉〈天運〉〈視界共有〉
〈ボーンアーチャー召喚〉〈地脈操作〉〈霊脈操作〉〈全異常無効〉
〈王威〉〈アイテムボックス〉〈経験値100倍〉〈契約:ベルナベル〉
〈隷属:青葉族〉〈隷属:黒影族〉〈隷属:魔王軍〉
〈従魔:マーダーホーネット〉〈従魔:レッドキャトル〉
〈従魔:アイスドラゴン〉》