Entering the game
【プレイヤーネームを記入してください。】
俺は今、幼馴染である小野寺華蓮に誘われたVRMMO『ミスクウォーズ・オンライン』にログインしている。
「…セ、ン、と。」
【キャラクターを作成します。】
キャラメイクといってもな。俺としてはリアルモジュールのほうが楽だし……いや、そのままは不味いか…目の色だけでも変えておこう。
...何色がいいだろう....ああ、そういえば花蓮が以前赤が似合うと言ってくれていた。
【キャラクターを作成しました。SPは50与えられます。ステータスにSPを割り振ってください。ステータスの初期値は10、幸福はランダム値となりますがSP5を使用して再度割り振ることができます。】
PN: セン
JOB:なし
LV:1
HP(体力): 50/50
MP(魔力): 100/100
STM (スタミナ):10
STR(筋力):10
DEX(器用):10
AGI(敏捷):10
VIT(耐久力):10
LUC(幸運):30
SP:50
スキル:なし
称号:なし
装備
武器右:旅人の短剣
武器左:なし
頭:なし
上半身:旅人のシャツとマント
下半身:旅人のズボン
腕:なし
足:旅人のブーツ
アクセサリー:なし
「そうだな……。」
少し考えてひとまずはAGIに少し多くSPを割り振る。
おそらくVITは装備で補完できるだろうし...何より速さに関しては後から上げるよりもある程度初めから慣れておいた方が戦いやすいだろう。
PN: セン
JOB:なし
LV:1
HP: 50/50
MP:100/100
STM:20
STR:20
DEX:20
AGI:30
VIT:10
LUC:30
SP:50
スキル:なし
称号:なし
装備
武器右:旅人の短剣
武器左:なし
頭:なし
上半身:旅人のシャツとマント
下半身:旅人のズボン
腕:なし
足:旅人のブーツ
アクセサリー:なし
「よし。完了、と。」
【初期位置は始まりの森になります。プレイヤーネーム『セン』様、幸運を祈ります。】
瞬間、俺の視界が白く染まる――
次の瞬間青空と揺れる木々が視界を埋める。
「…此処が始まりの森か。」
なんというか、森という割に木が少ない。
というかどう見ても丁寧に管理されている森のようにしか見えないような...
いや、ゲームで細部の違和感を気にしたら負けだな。
思考を切り替えて事前に調べてあったゲームの情報を思い出す。
ちなみにゲームでは初見のものを楽しみたいが故に情報収集を邪道とする人もいるだろうが、俺はむしろある程度の情報を仕入れていないと不安になるタイプだ。
…確か此処はチュートリアルみたいなものでスライムしか出ないんだったか。
取り敢えず自分の服装を確認する。プレーヤーは旅人という設定らしく、初期の服装はくすんだ茶色のマントにシンプルなシャツとズボン、そしてブーツだ。腰のベルトには短剣が一つさしてあった。
「お、スライム。」
このゲームのスライムは半透明でぶよぶよした、所謂典型的なスライムだ。
……取り敢えず倒してみるか。
俺はスライムに向かって踏み込む。此方に気付き飛びかかってきたスライムを屈んで避け、そのまま短剣で斬りつけた。
スライムは真っ赤なポリゴンになって弾けた。どうやらこのポリゴンは消えないらしく、倒したところに血のようなポリゴンが残留している。
……モンスターとかならいいかもだがスライムだと血液なさそうだからな…違和感が凄い。
「それにしても……久しぶりのVRゲームだからかイマイチ上手く身体を動かせない…」
【スライムを倒しました。スライムの核を手に入れました。】
「ん。この表示、モンスターを倒すといちいち出てくるのか?」
ドロップアイテムが分かるのは便利かもしれないが、モンスターを倒すたびに出てくるのは正直面倒くさいな。
―――ああ、設定でON/OFF変えられるんだな。…OFFにしとくか。
俺はそのまま始まりの街に向かおうとしてピタリと足を止めた。
「華蓮との待ち合わせは3時だったよな……まだ時間はあるし、暫く此処でスライム狩りでもするか…」
最後まで読んでくださり有難うございます。続きが気になる!というかたは是非評価、ブックマーク宜しくお願いします。