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長い夜が明けるように  作者: 紅椿
第一章 新しい世界と藍鼠
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ギルド『蒼星』にて。

「はあああぁぁぁ」


「………随分長い溜息ですね」


幹部の三名が部屋から出て行って声の聞こえない距離に行ったのを確認して溜息を吐く。……今日も疲れたー。


「うーん。やっぱり第四席に加えたのは早計だったかな?」


「ああ、…ZACですか」


やる気だけはあるんだけどね…。


「まあ、実力としては他の幹部に大分劣っていますが及第点。真面目ではある…はず?です...ただ探索の際の態度に難ありという声も出てきているので一度考え直すのも良いのでは。協調性や常識も思ったよりも足りていないですし」


「でもなぁ…。今ウチは人員不足なんだよねー、特に幹部クラスのプレイヤーとなると…」


「今現在の時点で第一席と二席のパーティーに属しているプレイヤーの方々だと、正直ZACより実力もありますし、幹部に相応しいとは思いますが」


「んー、でも本人達が拒否してるからねー」


そう。いくら人員不足とはいえ、ZACが一番幹部に近いプレイヤーというわけではない。他にも数人いたのだが、今のパーティーがいい、幹部に興味が無い等の理由で断られている。


「……正直ZACを幹部にするくらいでしたら空席の方がよろしかったかと」


「はは…」


否定できないっっ!


「何でゲームなのにこんなにストレスが溜まるんだろう…?」

現実でも上司と部下の板挟みで胃がキリキリしてるのに...


「最早そういう性根なのかと」


「…ユリもそんな秘書みたいなことやっていて疲れないの?」


「……私は」


何か言いかけて黙り込むユリ。…やっぱり嫌なのかなぁ、現実でどんな仕事してるのかは知らないけどこんなゲーム内でもこんな仕事して。でも正直助かってるから辞めないでほしいなー。


「…ギルの傍にいれれば…」


「……ん?あ、ごめん何か言った?」


「……いえ。私は別に苦痛に感じてませんよ、好きですし。この仕事」


仕事中毒だったりするのかな?


「へぇ、そうなんだ。良かったぁ…ホントは嫌だったとか言われるかと…」


「本当に嫌だったら言いますから」


「うん。はは、でもユリが居なくなったら困るなぁ」











「僕、ユリがいないとダメみたいなんだ。傍に居てほしいよね?」




瞬間ユリの無表情(ポーカーフェイス)が真っ赤に染まる。


「な、なななっ!」







「…ユリ?何で顔が真っ赤なのかな?」


「…熱いからですっ!」




ゲーム内なんだけどねぇ


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