またもプロローグ?
続く予定でーす。
「バカなんですか?」
「断じて俺はバカではない」
「じゃあアホなんですね」
「なんで決めつけてるんだ! それとアホでもない!!」
「え……アホでもバカでもないならなぜ池に嵌まっていらっしゃるのですか?」
「それは……だからだ!」
「え? 何て言いました?」
「だ、だから!! 俺が不幸体質だからだ!!」
「正宗様。この世にそんな摩訶不思議な現象は存在致しません」
蔑んだ目で正宗を見つめるメイド―――羽織 三葉は、嘆息する。何を言っているんだ、この主人は、と。
「おい!! そんな目で見るな!! 仮にも俺はご主人様だぞ!!」
「私を雇いいれ、お給料を出して下さってるのは正宗様のお父様でございます。よって、その言葉は成立しないかと」
「揚げ足をとらなくてもいいんだよ……」
震えた声で抗議する。三葉はこういうきらいがある。人の言葉の揚げ足を取ったりからかう物言いをするのがセオリーなのだ。正宗は父親との権力の差に思わず歯噛みする。
こんな二人だが、こうなるまで少し時間がかかったのは記憶に新しい。おや、知らない? なら、正宗と三葉が出会う前の話しまで遡ってみましょう。彼らの出会いの物語を。
最初だけ2話投稿です。