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少し怖くて、ビックとする続話  作者: 檜尾 眞司
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〜パラダイス〜

田舎者には刺激が強すぎる大都会。

特にパラダイスは刺激と誘惑がいっぱいである。

田舎者のあなたも経験はないだろうか?


〜パラダイス〜


 令和の時代には、観られ無くなった気がする。

「警察◯◯24時」とか言うテレビ番組の中の怖いお巡りさん、マル暴とか言われる方達。


 若い時に観たその番組では、ある暴力団事務所の手入れの場面。

「こらーっ、じっとしとかんか!」

「なんやとー、ワレ舐めとんかー!」

 怒号が飛び交う現場!

 しかし、よーく見ると汚い言葉を発しているのが全て警察の人間である。

 揉みあっている場面でもどちらが警察でどちらが組員ってシーン、観ている視聴者も「どっちやねん?」て突っ込んでいた。

 その舞台の街並みがわたしにとって初めての都会暮らしの街である。


 平成初頭、わたしは高校生を卒業し専門学校に通うためその街に出てきた。

 初めての都会暮らしで何もかもが新鮮で刺激的であった。

 まだ、携帯電話もSNSもない時代情報も無い時代である。

 

 まず、その街に初めて来た田舎者は人の多さに驚いてしまう。

「今日はお祭りがあるのか?」と思ってしまう。

 地下街にはひっきりなしに人々が溢れ、歩くスピードに付いて行けず波に飲まれてしまうのだ。

 街は活気があり、慣れて来ると段々と染まって学業どころでは無くなって遊び呆けてしまう。

 

 田舎の街並みには無いネオン街、24時間店は開いていて、ゲームセンターもオールナイトでやっている。

 そして、始発で帰る毎日である。


 ある日その街の戎◯商店街にひとりで通り掛かった。


 そこには、先頭に白いスーツを着た人を筆頭に黒服の強面の10数人の集団が歩いて来た。

 とっさにわたしはヤクザの集団だと。

 初めて見る光景らに、立ち止まって見入ってしまった。

 そして不覚にもその集団の行く手を阻んでしまう形になってしまった。


 若頭を守るため、当然後ろの列の黒服達がわたしに向かって来る。

 わたしは、もう動けず顔が青ざめていくのが分かった。意識も飛びそうである。

 

 しかし、先頭の若頭は手で合図をし、言葉を発し無かったが(止めとけ)と伝わるぐらいの迫力で黒服たちを制御していたのがわかった。


 足は震えていたが、その体験に変な感動を感じてしまっていた。



 その時、わたしはこの街はわたしにとってパラダイスなのかも知れないと実感をしてしまったのだ。


 あの頃の見た光景はいまでも焼き付いている。

 


 だが、その後の現実は厳しい。


 学業を疎かにしたつけが、その後回ってきたのは言うまでも無い!

 

 

 


 


 

 

 

毎度、おおきに!

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