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味見好きメイドは勇者サマ!  作者: モスコビウム
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メイド修行、はじまる

ベッドの傍のカーテンを開けると、朝のまぶしい日差しが差し込んだ。


窓にかけてあった、群青色の、新しい「制服」をとり、ハンガーから外した。

真っ白いブラウスの袖に手をとおし、ボタンを留める。

それから、ワンピース。

膝までのスカートのすそにはフリルがついている。ベストはしわ一つない。

そして、エプロンのひもをへその後ろくらいの高さでリボンになるようにきゅっと結ぶ。

カチューシャは辞退した。


この制服…否、メイド服を、今日から私は着ることになる。


私が知っているメイド服は、エプロンは全身だったが、これは下半身だけ。ただ、カフェエプロンとお洒落にいうには少しさびしい。


まあ、メイド服の構造なんかは正直どうでもいい。


何で私がメイド服を着るようになるかというと。


今日は私の、11歳の誕生日であった。





私がメイド服を着終わると、ヤルフ兄さんが部屋に入ってきた。


「うん、似合ってるよ。修行頑張れ、応援してるから。今日も父さんと母さん

 は仕事でいないからさびしいかもしれないけど…」

「いえ、慣れました」

父さんと母さんはいつも仕事で家にいない。

私が転生してからあったことがある人は、ヤルフ兄さんと、今日からメイド修行につきあってくれるメイド長のセレンだ。

セレンは19才、つまり8つ年上。

感覚的には「お姉さん」だが、私は今日から「師匠」と呼ばなければいけないそうで。

あー、憂鬱。


そんなことを考えていたら、ガチャリとドアが開いた。


「さあ、お仕事の時間でございますよ」


ドアのかげから現れたのは、にっこりと微笑んでいるセレン…否、師匠だった。




「いいですか、今日からこなしてもらうことは次のことでございます。

 初歩の初歩にございますから、習得目標期間は3日です。

 1つ、自分の部屋のお掃除。

 2つ、使用人たちのまかない飯。

 3つ、自分の服のお洗濯。

 まずは、ここからです。

 それでは、はじめてくださいませ」


かくして、私のメイド修行は始まった。



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