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味見好きメイドは勇者サマ!  作者: モスコビウム
12/24

洗濯

まかない飯作りを終え、次の修行、つまり自分の服を洗うため、私は洗面所に来た。

洗面所では、ルカと同い年のメイド、ジラが待っていた。

「さ、始めます。こちらに、昨日あなたが着た服があります。これを、ここにあるたらいに水を入れ、洗濯板に擦り付けて洗ってください。私はここで見ています。」

おぉ、洗濯板。

おばあさんは川へ洗濯に、のアレか。

うっし、やるど!

洗濯板に擦り付け、

ピキッ

持ち手の親指のところにヒビが入った。

そういや、握力高いんだっけ?

慎重に慎重に。

ゴシゴシ。

ゴシゴシゴシ。

うむ、さすがに洗濯くらいはできるようだ。

よし、ペース上げていこー!

ゴシゴシゴシゴシゴ、


バキッッ


おん?

手元を見、

割ーれーとーるー⁉︎

何か聞こえた。

何か聞こえたけど知らない。

洗濯板真っ二つとか知らない。

弁償?なんの話?

ピキッ

え、また何か聞こえたんだけど?

あれ、でも洗濯板に変化はない。

「ジラ、何か聞こえなかっ、」

ジラを見ると、笑顔のジラと目が合う。

ジラの青筋がピキッと音をたてた。

あ、この音ね。

問題なし!

洗濯板割れてなくて良かっ、


青筋?


もう一度ジラを見る。

「ふ、手を止めてはいけませんよ?安心してください、手は出しませんから。例えば私お気に入りの洗濯板を割られたとしても」


やらかしたぁ‼︎


知らない知らない。

私何もしてない。

うん、そういうことにしておこう。




数分後。

私は洗濯を終えた。

その後ジラに笑顔で殴られたなんていう記憶はない。

ないのである。




私が洗濯を終えると、師匠がパンわ一つ持って私のところにやってきた。

「午前中の修行の結果は聞きましたよ。散々…いえ、よく頑張りましたね」

はい、私は頑張りました。

散々って聞こえた気がするけど聞き間違いに違いない。

「今からこのパンを食べ、午後の修行をします」

あ、はい。

まだあるのね。


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