第零部 白秒の雨 (はくびょうのれいん) 一章
この物語は第零部白秒の雨から第四部双年の炎での完結を予定しています。
サブストーリもたくさん今も自分の頭の中にあります。
ですが予定は予定。守れるかはわかりません。
頑張っていきますので応援よろしくお願いいたします。
桂馬 桂音
南の大陸の王国、その城下の街に居を構える王国の民兵組合に属する一団が王国より南南東辺りにある森の中を荷馬車で駆けていた。
馬車には馬の手綱を握る男性が一人、そして荷馬車の中にこの一民兵団の団長の男性とまだ十六才の少年、そして弓使いの女性と手槍使いの女性、あと荷馬車の後部の帳の横で乗り物酔いに苦しんで寝ている男性のレイン、計六名で今回依頼されたこの先にある村の調査をしに街で借りた荷馬車に乗って森を進んでいる。
弓使いの女性が隊長に言われてレインをたたき起こし、起きたレインに向かって隊長がもうすぐ森を抜けるから起きておけと言って自身が座っている荷馬車前部の帳を上側にまくり上げて遠く先を目を細め注視した。
レインは隊長が帳を開けたのを確認してからまた目を閉じた。今度は、目を瞑って頭を徐々に起こしているだけで寝てはいない。そうしている間に荷馬車は森を抜けて、さっき隊長が帳を捲った前部の出入り口から日の光が射し、レインの半分ほど寝ている顔に直撃した。レインは、うっ!!と悶え、急いで自分のまとっている色褪せた赤の外套で顔を覆った。外套の布越しに日差しを発しているものを目を細めてみた後、再び目を瞑りため息を吐きながら外套をもとに戻して座りながら姿勢を正した。そしてゆっくりと目を開き、日差しが射す前部の出入り口ではなくまだ帳が掛かっている出入り口の方へ向いた。そして帳をめくり外を見た。すると荷馬車の陰に目が行き次に広大な草原をみた。
馬車の跡を見ながら車輪に折られた草を見た後再び荷馬車内に戻り、今度は、かかっている帳を捲り、上にぶら下がっている紐でくくりつけ、出入り口の縁に手を預けながら眼下に広がる草原を再び見渡した。所々に大きな木が立っており、兎や猪などがいるのが見えた。そして今度は隊長がいる荷馬車前部の出入り口の方へ仲間たちの伸ばす足や、向かい合って会話している人の間を謝りながら遮り通り、顔に当たる日差しに向かって進み出入り口を越え、手綱を握る男性の右横に立って辺りを眺めている隊長の反対側にレインも出てきて同じように過ぎる景色を無意識に眺めていた。
レインはそのまま目的地の村に続く下り坂の前に着くまで過ぎていく似たような景色を見ていた。そうしているうちにその下り坂に着いた。




