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扉の向こう側に……

やっと本編に入りました。

店長っ!少しご都合主義がはいりまーす。

新しい居場所が出来た。まずは各部屋の紹介をさせてもらおう。先ずは1階部分。

101号室と102号室は里美さんの部屋だ、事務所にあったじいちゃんの物や普段使わない様な資料や書類などを置く部屋と、ここに様子を見に来たり、用事が有った時には泊まったりする仮の住居の様な部屋だ。

残りの2部屋は外から覗かれた場合に対処する為に空き部屋として置いてある。


2階部分は201号室は俺の部屋に業務用冷蔵庫を置いたお陰でベッドを置くと狭すぎる為に臨時の寝室兼住居として利用する。202号室は長期保存の効く各種レトルトやインスタント食品、水などを置く食糧庫、203号室は母さんや親父の遺品で捨てられなかった物の置き場所、204号室は家具だけ置いて空き部屋だ。


3階部分は俺の主部屋である301号室と、それ以外の3部屋はリビング部分が打ち抜きで繋がっていて、外に出る事のない俺の為にビリヤードやダーツ、ゲーム類や漫画や小説等の各種娯楽用品、そしてスポーツジム等に置いてある様な本格的な運動器具が置いてある。


普段の生活は3階部分で賄う事が出来る様になっていて、他の部分は用途に拠って使い分ける感じだ。


これが俺の今の居場所だ。。



-------------------------


新しい生活が始まって、大体の俺の日課と言う物が決まってくる。

先ずは起きて朝食を取る、その後二時間程運動をしてシャワーを浴びる。

休憩後に昼食を取り読書やゲームをして過ごし、夕食を取る。

その後保存食や各種備品や日用雑貨等の在庫を確認して、足りない物はネットで注文をする。そのままネットで世の中の出来事などを調べたりゲームをする、風呂に入りそして寝る。。そんなルーティンになっている。


ある日気付く『これじゃ駄目だ』と、こんな独りで引き篭もるだけの生活が、じいちゃんの残してくれた俺の未来な訳が無い。

変えなければ………


まだ外に出る勇気は無い、だからと言って何時までも一人じゃいけない。

せめて他人と少しでも接触する為に、今迄まとめ買いだったネット注文を辞めて細かく分ける事にした、これで最低でも宅配の人とは接触が多くなる。筈だ……


ほぼ毎日宅配便を受け取る事により弊害が出てきた。

そりゃあ、大体同じ所に注文すれば、同じ業者が配達するよな。

そして、同じ人が配達担当になる。。


念の為に部屋番号を変えて受取住所を散らしていたんだけど、毎回俺が受取人だと可怪しいと思われないだろうか?普通は当然だろう。

しかしその人は、不思議とは内心思っているだろうが、プロ意識だろうか別に何も言ってくる事は無い様だ。


その配達員は初見から印象的だった。配達指定の時間になり、部屋で待機していた俺はチャイムが鳴りインターフォン越しに対応した後、印鑑を持って玄関に向かう、念の為にドアスコープを覗いた先には、一見して誰も居ないと思われた。


不思議に思いながら良く見ると、下の方に緑色の帽子だけが見えた。

扉を開けてみると、そこには俺の胸の辺り迄しか無い小さな…げふん。

身長の低い人物が居た、子供のイタズラかと勘違いしたが右脇には荷物を抱えている。『お届け物です、印鑑かサインをお願いします。』

どうやら本物で間違い無いみたいだ。


最初の出会いはそんな感じだった……

何度もやり取りをして、この人は他人に俺の秘密を話さない人だと少しずつ信用して行き、最初無言だった対応が少しだけ緩和し、念の為に着けていたマスクを外してみた。バレて居ないのか?何も言ってこない。まあ、ここに来る前に比べたら、髪型を変えて、食事や適度?な運動により体形を始めとした見た目は随分と変わっているのだけれど。。


そんなやり取りが毎日の様に繰り返され、俺のルーティンにその子?そのひとが加わり数カ月の日々が過ぎて行った。。


ある日、暇潰しの様な感じで数ヶ月前から始めていた株式投資で証券会社から連絡があった。始めは、小遣いや生活費の余剰分を使い数万単位で軽くやっていたのだけど、予想が嵌まり取引額が徐々に増えて行き、今や供託金が百万円を少し超えるまでになっていた。その為に証券会社から『これからの取り引きを信用買に変更しませんか?』と言う案内状がメールで送られてきた、所謂マル信と言う奴らしい。


ちょっと額が大きくなる事と、イマイチ意味が分かり難い為に里美さんに相談してみる事にした。最近、雑誌で取り上げられた事により美人公認会計士として有名に成った里美さんは仕事が忙しく、メールでのやり取りでしか連絡していない。


仕事の邪魔になると行けないので、自宅の個人PC宛にメールを送ってみた。

その夜、里美さんから電話が有った、久し振りに声を聞いて少し嬉しかった。

本題である株の件を相談してみた。


忙しくて機嫌が悪いみたいだ、対応が少しキツイ気がする。

家庭教師の時からの付き合いで、里美さんが本当に機嫌が悪いのかどうかは少しは分かっているつもりだ、どうやらそれが今らしい。。

こんな時は余り逆らわない方が良いと、俺の五感が訴える。


要約すればこういう事だ、忙しくて時間が取れないから明日事務所で対応する。昼飯奢るからこっちに来い!

と言っている様だ。。どうするか……。外に出るのはまだ少し怖い、でも何時までもそういう訳には行かないと自分でも解っている。

最近、宅配少女のお陰で少しは自信も付いて来たし、今の俺なら行ける!

明日里美さんの事務所に行く事にした。。


次の日、日課のトレーニングとシャワーまで済ませて、早めに事務所に向かう事にした、マンションの敷地から外に出るのは初めてだ。

マスクだけをして、恐る恐ると1歩踏み出した。。


なるべく裏道で人に合わない様にしながら事務所に向かう、ある路地の信号の無い交差点に差し掛かった時に右側から突然車の影が見えた。

ぶつかる瞬間『あ、俺死んだ……やっぱり外に出るんじゃ無かった。』と思いながらそこで俺の意識は途絶えた。。


次に目が冷めた時、病院の前で救急車から降ろされる所だった、看護師であろう女性がしきりに話しかける。身体の右側が動かない……痛い……でも生きてる。


脳波やCT、レントゲンを取って診察をしながら俺は『里美さんとの約束』を考えていた、どうやらスマホは壊れている。検査が終わり、処置が始まる前に看護師から御家族の連絡先を教えてくれと言われる、家族は………。


里美さんの事を伝え、ネットからホームページで連絡先を調べて貰う事にした。

そして俺は手術室に入る……一瞬、親父の事を思い出し怖くなったが何とか耐えた


処置が終わり、個室病棟にそのまま入院する事になった。

部屋に入り暫くすると里美さんが入って来た、涙の跡がある…思い詰めた暗い顔だ

多分、自分が呼び出して外に出した事によりと俺が事故に遭った事で責任を感じているんだろう。ベッドの側に里美さんを座らせて話をした。


外に出れた事、事故に遭っても自分は死ななかった事、皆が俺を守ってくれている事、それが嬉しいんだと、だから里美さんは気にする事は無い。

そんな感じの事を言った気がする。。恥ずかしい……


入院した次の日、里美さんが着替えや洗面用具、新しいスマホを買ってきてくれた

これ以上里美さんに気を使わせる訳には行かない。

俺はなるべく明るくリハビリを頑張った、骨は折れたら強くなるだとか、左手も器用になって便利だとか。まぁ強がりは気付かれていたかも知れない(笑)


2ヶ月程で退院する事になった。

以前のバス事故の時に比べたら穏やかな退院だった、この病院は医者も看護師もとても親切で信用出来る、もし又入院するならここだな、ってそんな何度も入院なんかしては堪らない。。


手続きを済ませた里美さんが俺を一人で帰らせる事を渋って居たが、大丈夫な事を見せてやる為に何とか断った、いつか昼飯を奢ってもらいに事務所に遊びに行く約束をして。。


-------------------------


家に着いた。

何か可怪しい……電気が点かない、PCが落ちている。

ブレーカーは?落ちていた。戻してから部屋を見渡す、いくつかの電化製品が作動しない?!冷蔵庫!


どうやらこれも駄目らしい、親父の形見が……まぁ修理すれば良い。

それよりも中の食品はだいじょうぶか?勿論賞味期限は切れているだろうが、それよりも……開けるのが怖過ぎる。ネバっとしたりカビが生えたり虫が湧いたり……。


これは或る意味外に出た時よりも勇気がいるかも知れん!

覚悟を決めて扉を開けると……………

一度閉めてみよう。見間違いか?深呼吸をして再トライ。


ガチャッ。。『プルプルん。』


見間違えじゃ無かった!て言うか、コイツ動くぞ?!

うぁ〜、出てきた?!

「なんじゃこりゃあ〜!」


その姿は青く透き通った半透明、まるで平らな床に清らかな水を1滴落とした様な滑らかなそのフォルム、美しい曲線を描く神々しいまでの表面張力。


俺はコイツを知っている、良くゲームの序盤に出て来て人を襲い溶かして食べる

ってアレ?襲わ…無い??床を這う様に動いているが、別に襲う様な素振りは見せない。良く見れば可愛らしくも見えなくは無い、がコイツはここに居ていい奴じゃない、どっから入って来た?と言うか冷蔵庫だった………


俺は冷蔵庫を開けて調べてみた、仲間は居ない様だ。

冷蔵庫の奥を見ると何やら黒っぽいモヤが掛かっている、触って見ると…

手首が消えた。戻すと手首も戻った。やべー、いきなり人体でやる事ではなかった

何度か要らない物を投げてみたり、棒を入れたり出したりしてみる。

害は無さそうだ、どうやら向こうに空間がある事だけは分かった。


勇気を出して顔を出して見る、そこにはある筈の無い景色が広がっていた。

そこは所々に光る岩や苔等が点在し薄っすらと明るい、少し湿った様な岩肌が見える洞窟?目が慣れて来ると周りの様子が少し分かってきた、少し離れた場所に何か生き物が見える、カタツムリ??でかい!。その他は、殻がないからあれはナメクジか?さっきのスライムもチラホラと見える。こちらには気づいて居ないのか近付いては来ない様だ。


部屋に戻る。先程のスライムがプルプルと床で動いている。

「取り敢えずコイツを戻すか。」

流石に手で触るのは怖いし気持ち悪い、何かないか……

部屋の隅にベランダ掃除用の箒と塵取りがあった、コイツで捕まえて放り込む事にしよう、ゆっくり近付いてそ~っと……


「!?」


溶けた!箒と塵取りが呑み込まれていく、瞬く間に手元から失くなってしまった。

スライムがこちらには近付いて来た!

「ヤバイ食われる!」

咄嗟に壁際に下がり、近くにあった掃除機を構えた、こんな物でどうにかなるか?

掃除機のホースの部分を叩き付けた、弾力のあるその体表はそれを受け止め、先程と同じ様にそれを呑み込んでいく。

俺は両手で掃除機の本体部分を持ち上げてスライムへと投げ付けた。

やはり攻撃は通じない様だ、小説等ではスライムは物理耐性だったっけ?


「だったら魔法で!って、ある訳無い。。」

そうだ、おれはDTだけどまだ30才にはなっていなかった。


壁際に追い詰められ、もう駄目かと目を瞑る。

暫く立って、何も起こらない事に気付き目を開けてみた。

スライムは俺の足元でプルプルしているが、襲っては来ない様子だ。

「何だ?もしかして、俺が餌をくれたと思っているのか?」


試しに色々と食わせてみる、ゴミ箱の中身は食うけどゴミ箱自体は食べない。

ティッシュは?抜いた何枚かは食べる、箱ごとは?食べない……

壊れたPCを目?の前に置いてみた、食べた……

「あっ!ちょっと待て!せめてハードディスクは辞めてくれっ!」


無駄だと思いながら、血の涙を流してお願いしてみた。

食べ終えたスライムの足?元にはハードディスクが転がっていた……


いくつか観察して見て解ってきた、どうやらコイツは俺がゴミと認識している物だけを食べるみたいだ、俺がいる物や食べて欲しくない物は食べない。

先程のPCの時の様に、指定した部品や残して欲しいとお願いした物は食べない。


「謎だ……スライムの生態には詳しくはないが。まさか?最初に食べた箒や掃除機の影響か?ゴミと認識した物しか食べない?」


数時間の観察の結果、害や攻撃的欲求は無いことが解った。

スライムの件がある程度落ち着いたので、次は冷蔵庫の方を確認してみる。

「取り敢えず、電源は入らない火事も怖いしコンセントは抜いて置くか。問題は中身だよなぁ。」


黒いモヤの向こうを何度か確認して、取り敢えずの危険は無さそうだと判断。

本格的調査を開始する事にした。

「現在の時間は、4時23分。4時半丁度に探索開始。靴ヨシ!包丁ヨシ!バットヨシ!あと、何かいるか?取り敢えず5時帰還を目安に、安全を確保しながら出来るところまでやってみよう。」


4時半になったので、覚悟を決めて向こう側に下り立った……

「うあっ!なん……だ?」

全身が向こうに出た瞬間に頭の中が『キンッ!』と鳴った。


数秒してそれも収まり、その他は異常が無いか確認する。

「気圧か何かだったのか?」

気を取り直して探索を開始する事にした……


どうやら【モンスター?】らしき物はいるが、襲っては来ないみたいだ。

いくつかの分岐は在るけれども石で目印を付けて少し奥まで進むそして…。

「階段?下に降りれるのか?て言うか、どう見ても人工的なものに見える?」


流石に降りる事は危険と見て、今度は逆に進む事にした。

残り時間が10分を切る頃に向こうから人の話し声が聞こえた気がした。

咄嗟に通路の影に隠れる

『〒∇◢⊕♯』


『◎◼§∉▼●!』


(何か話しているけど、言葉が解らない、聞いた事のない言語だ…)


人影が見えた。一見して普通の人間に見えたが格好が不自然だ、片手に剣の様な物を持ち逆側に小型の盾の様な物、革で出来た胸当てや籠手そしてブーツ。。

同じ様な格好をした2人組が俺に気付かずに通り過ぎて行った…


(あれは、アニメとかで見た事あるぞ?冒険者!?もしかして、ここはダンジョンなのか?取り敢えず、あっちから来たって事は向こうが入り口か?)


外も確認して見たかったが、さっきの人達といい、敵か味方か分からない状態で他人に接触するのはまだ危険だと思い、見つからない様に部屋に戻る事にする。

薄暗い中、足元に気を付けモンスターを避け、人が居ないか確かめながら……ん?


足元に何かが転がっている。

「何かの小瓶?メモの様な物ま付いている。だが読めない……。」


取り敢えず拾って持ち帰る事にした、それから部屋に帰る迄にもう一本色違いの小瓶を手に入れた。

予定の時間をかなりオーバーしたが、無事に戻る事が出来た。


部屋の様子は、特に問題無し。あいつは先程の位置から動いていない様だ。

害はないと思う事にした、さて確認の時間だ。。


(あの業務用冷蔵庫の向こうは違う空間に繋がっている、あの人達の言葉から察すると、この世界とは違う世界。所謂【異世界】と思う、このスライムもそこから来たと言う事か…そして、下へ向かう階段があったという事は上もしくは外に繋がる階段もある筈だ、そこまではOK。)


そして気になるのは。。

(さっきの薬とメモ……あれ?文字が読める!なぜだ?もしかしてこちら側に持ち帰ると自動的に翻訳されるのか?どれどれ……。)


赤い方の小瓶には


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    ドロップアイテム

魔法薬:身体強化薬【パッシブ】


効能:服用する事により体力、力、俊敏が上昇する。

   副作用として戦闘や鍛錬に拠り同ステータスの上昇があがりやすくなる。


追記:同じ物を複数飲んでも効果は重複しない

   類似品に『精神強化薬』がある。


レア値:1


店売り価格:20デル


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「なんデスと?!」

思わず叫んでしまった。こ、これは。

「の……飲んでみるか?ちょっと一舐め……毒?では無さそうだ、味も大丈夫。」

飲んでみた…体が熱くなった。。


「うっひょ〜!体から何かが溢れて来る!こ…これがパワーかぁ!?」

…………。

と言う事でもう一本の黄色い薬を……


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

     ドロップアイテム

魔法薬:言語理解薬【パッシブ】


効能:服用する事により様々な言語を理解し話す事ができる様になる

   但し、読み書きは適用されない。


追記:同じ物を複数飲んでも効果は重複しない。

   類似品に『文字読解薬』がある。


レア値:1


店売り価格:5デル


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「言語理解!?これで向こうの言葉が解るようになるのか?価格が安いのは、異世界人は飲んでも意味が無いからか?」


飲んでみた、何も変わらん??

「あいうえお。むむ、違いが分からないぞ?まぁ、そりゃあそうか。」


(取り敢えず、予想すると…きっとあれはダンジョンだ、そしてさっきの薬はモンスターからのドロップアイテム。レア値やデルって言うのがどの位の価値かは分からないけど値段が安いのと重複しないからか、荷物の邪魔になる為に拾われずに捨てられた?そして、アニメや小説を参考にしたとすれば、ダンジョンコアの破壊やボスモンスターを倒す事によりダンジョンが消滅する可能性もある?)


情報がまだ少ない、これからやる事を決めなければ。。

「確認した所、あの階層のモンスターは弱そうだ。俺でも倒せる…気がする、そしてレベルと言う物があるのか分からないけど強くなってダンジョンを攻略する!そしていつか親父の業務用冷蔵庫を修理してみせる!」


目標が決まった!明日からダンジョン攻略の準備をしよう。

武器や防具等、必要な物を揃えて今以上に体を鍛えてモンスターとの戦闘に備える

良し。あとでネットで武器に成りそうな物を検索してみるか………

「その前に、腹減ったな?今何時だ?えーと。」


部屋の壁掛時計で時間を確認すると……「4時47分」……??

「えっ?!なんでだ?4時半に中に入って30分以上は時間が経っていたはずだぞ?電波時計が狂ったのか?まさか?腕時計は……5時31分?どうなってる?」


事故の後に里美さんから渡された新しいスマホで確認する。117っと……

『4時48分20秒をお知らせ………』


壁の時計は間違い無い。腕時計は向こうへ行く前に確認した…

時間の流れが違う?帰ってきて色々とやってた事を考えると、向こうで30分以上過ごしてもこっちでは殆ど時間が経ってない?


確認の為にもう一度行ってみるか?

俺は腕時計の時間を電波時計に合わせて、今度は5時丁度に向こうへ行く。

「又だ……こちらへ来ると一瞬頭がキンとなるな。これがじかんの流れに関係あるのか?」


今度は移動せずにその場に待機して6時丁度に戻ってみた。

「5時……16秒。出入りと時計確認の時間を考えると誤差の範囲だな、ほとんど時間は過ぎていない……もっと長く実験してみないとな……」


まだ色々と解らない事だらけだが、これで長時間の探索にも出掛けられるかも知れない。


明日からの準備の為に何をするか、先ずはスマホから壊れたPCの代わりを注文する

そのまま、海外のサイトから武器に成りそうな物を探してみる。


「拳銃は、駄目だな。。おー。流石自由の国、ヤバそうな物まで売ってるじゃないか!スタンガンは武器としては殺傷能力がイマイチだな。ナイフふむ、ボチっと、お?アーチェリー…いいかも?矢はアルミか…ボチボチっと、むむ、ボウガン?……ボチッ。えっと、スリングショット?パチンコか、いけるな……弾は鉛とスチールがあるのか。両方買っとくかポチポチポチっと……買い過ぎ?まぁ必要経費だ……。」


その他、丈夫そうな軍服やジャケット。キヤンプ用品や携帯食、バッグやなにやら……


「こんなもんか?まぁ後はファンタジー小説なんかを参考にして揃えるか。」

色々と作業をしていたら結構な時間になっていた……


「いい加減お腹が空いたな。冷蔵庫はコイツのせいで全滅だしって元々2ヶ月も経ったら食えないか…、退院したその日にインスタントは嫌だな…買いに行くのも却下!……出前でも取るか?ピザの気分じゃ無いし……トンカツが食いたい、無性に。病院食の反動か揚げ物が恋しいぞ?カツ丼も……いいな。いっそ両方頼むか?出前館で検索っと、満腹亭か。ここでいいか…」


『はい!もしもし、満腹亭です、出前ですか?大丈夫です、お時間30分ほど頂きますが宜しいですか?ご注文は、カツ丼大盛りとトンカツ単品ですね?畏まりました!それではご住所と名前と電話番号をお願いします。。。。』


さてと、明日からの為に飯食って風呂入って早目に寝るか。。






これで2話に繋がる訳ですね……

親父の形見壊れちゃったし。ドレミファソラシ♪の音が出ないよ………。

あ、クラリネットじゃなかった。


次話へ続く……。


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