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魔力なし転生者の最強異世界物語  作者: 月見酒
第一章 おっさんは冒険者を目指す
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第五十七話 テスト勉強はやめて遊ぼう!

 終業式は7月20日。つまり7月7日である今日はから逆算すれば二週間を切ったことになる。

 そしてそんな残りの二週間にはなんと、


「期末テストが待ち構えている………」

「いきなり憂鬱な空気を漂わせるな。ほら、そこの答え間違っているぞ」

 土曜日である今日。俺は残り少ない一学期生活を謳歌すべく街に繰り出して美味い物を食べて、夜には娼館に行くはずが、


「なんで部屋にこもってテスト勉強なぞしなければならないんだ……」

「来週から期末テストだからに決まっているだろ。何をあたりまえなことを」

「全世界の生徒が期末テスト前に勉強すると思ったら大間違いだぞ!」

 前世の時なんて入試試験前夜に徹夜でゲームしていたぐらいだぞ!結果は勿論合格だ!なんせ勉強せずとも合格できるほどの秀才!ではないよ。あたりまえだろ。ただ単に偏差値が低いところに進学しただけの話だ。


「だからと言って、しなくて良い理由にはならない!」

「うっ」

 正論を言われれば怠惰を求める俺には返す言葉もない。


「分かったのならさっさと勉強しろ。私たちと違ってジンはタブレットなんだからな。楽だろ」

「楽じゃねぇよ。キボードパネルじゃなくて手書きだから大変なんだよ」

 呪いのせいでペン類も持てない俺はタブレットに指で何度も同じことを記入するという面倒なことをさせられていた。


「ジンさん、今は集中して頑張りましょう」

「そうだよ。あと30分もすればお昼なんだから」

「頑張ろうぜ、ジン」

「ああ、せっかくの休日が。こんなことならまだ入院しておくんだった」

「安心しろ。そうなったら保健室でテスト勉強しただけだ」

「俺ってそんな信用ないの!」

「あたりまえだ!」

 即答された!

 因みにレオリオたちも集まって一緒にテスト勉強をしている。尊敬するよ。せっかくの休日にわざわざ勉強しに集まるなんて。


「ジンから尊敬の視線を感じる」

「だけど全然嬉しくありませんね。当たり前ですから」

「それがジン君には凄いんじゃないかな?」

 苦笑いを浮かべながら三人は勉強を続ける。

 だが、俺にはもう限界だ。お昼からは絶対に遊ぶ。


「ジュリアス、昼食を食べたら……」

「勿論勉強だ」

 やっぱり。このクソ真面目野郎には勉強以外なにもする気がないのか。


「悪いが俺は反対だ」

「なんだと……」

 そんなに睨むな。チビるだろうが。


「長時間勉強しても集中力が続くわけ無いだろうが」

「確かにジンの言う通りかもな」

「気分転換は必要ですね」

「確かに部屋にこもって勉強ばかりしてたら外で遊びたくなるよね」

 ナイスだ3人とも!


「だが……」

「明日も休みなんだから、別に良いだろう」

「はぁ……仕方が無い」

「よっしゃ――」

「ただし、私が出題する問題を3連続で正解したらだ」

「なに!」

 この野郎。そんなに勉強がしたいなら一人でやってろよ!


「行くぞ」

「わ、分かった!」

「問題。Bランクの毒鰐ポイズン・クロコダイルとの戦闘で右脛を噛まれ毒を貰った場合の対処法を答えよ」

「右脚を縛って全身に毒が回らないようにしたのち、解毒剤を噛まれた場所から5センチ離れた場所に投与する」

「正解だ」

 この程度なら楽勝だっての。


「二問目に行くぞ」

「良いぞ」

「問題。毒鰐ポイズン・クロコダイル角毒蛇(ホーン・ヴァイパー)伯爵蜘蛛(カウント・スパイダー)の毒を解毒する薬の名前を答えよ」

「BD‐704」

「正解だ」

「よし!」

 これも覚えておいてよかった。解毒剤も種類があるからな。因みに小説に出てくる回復ポーションなるものは存在しない。ま、伝説の泉はどんな傷もどんな病気も一瞬にして治すらしいが御伽噺の中に出てくるものなので本当にあるかどうかは分からないらしい。これはアヴァ先生に教えて貰った話だ。

 因みにBDのBは薬品会社の頭文字でDは解毒と言う意味の言葉の頭文字らしい。綴り忘れたからきかないでくれ。数字は知らない。


「最後の問題だ」

「来い!」

「そこまで身構えなくてもいいと思うよ」

「ジンがどれだけ勉強がしたくないかが分かるな」

 外野が何やら言っているが今はそんなことはどうでも良い。これに正解すれば自由なのだら!


「問題。スヴェルニには魔物を隔離している場所が全部で8つあり、されてない場所が24ある。計32の魔物が生息している場所でランクが高い魔物の名前を上位三つ答えよ。また生息している場所とランクも一緒に答えよ」

 三つもだと!おのれ、そんなに勉強させたいのかお前は!


「どうした答えられないのか?」

「答えるさ。まずは西南西にあるトラウム山脈に生息している龍種だろ。ランクはA+ランク~SSランク。次に北北東にあるエボカル大森林の中にある沼に生息しているデンキナマズ。ランクはAランク。三番目がたしか………南南東に生息している水狼(リヴァース・ウルフ)。ランクはA-。どうだ!」

「せ、正解だ」

「っしゃー!」

 これで遊べるぞ!


「よく覚えてたな」

「いつも寝てるのにね」

「何気に頭良いですよね」

 三人の中では俺って相当馬鹿だと思われてたんだな。なのに作戦は俺に立てさせたの?信頼されてるのか馬鹿にされているのか微妙な気分だ。

 ま、今はともかく。


「これで昼からは遊んで良いよな?」

「ああ、3問とも正解したからな。ただし明日もテスト勉強するからな」

「分かってるよ」

 夜はアヴァ先生のところに泊めてもらおう。


「それじゃ昼食食べたら私服に着替えて正門前に集合ということで!」

「好きなことになると妙に張り切ってるな」

「いつもこれぐらいやる気を出してくれたら、私も楽なんだがな」

 呆れるジュリアスを尻目に俺は午後からの予定を脳内で決めていくのだった。



「遊ぶぞ!」

「一瞬にして元気になったな」

「遊ぶのが嫌いな人はいないよね」

「それで、どこに行きますか?」

「正直この街の事はあまり知らないんだよな」

「ジン君がこの街に来たのは最近だったもんね」

 俺が知っている場所があるとすれば歓楽街ぐらいだ。あそこなら誰にも負けない。


「なら、この都市について話しながら街に行こうよ」

「そうですね。それなら分かりやすいですしね」

「それじゃまずは武器なんかのお店が立ち並ぶ区域に行くとしようか」

「そうだね。新しいのが出てるかもしれないし」

 俺たちはバスに乗り込んで武器店を目指した。


「それじゃ説明しますね。まず私たちが向かっている西地区は通称、機構区域。ここでは武器だけじゃなくて、色んな物を作って販売しています」

「例えば?」

「戦闘機、装甲車などを販売してますね」

「そんなものも売ってるのか」

 冒険者のためにって考えられてるんだろうが凄いな。


「反対の南地区は大まかに住宅街です。中央に行くほど値段が高くなってますね。東地区は飲食店や服、などさまざまな物が売っています。言うなれば区域全体が大きなモールみたいな感じですね」

「でも東なんだ?」

「理由としましては、スヴェルニ国が大陸の南にあり南側が海に面しているからですね。東地区は他の国からの旅行者からも一番近いばしょですから」

「なるほど」

 確かにゲーセンや歓楽街もあるしな。因みにスヴェルニ学園は北と西地区の中間にある。


「北地区は冒険者の事務所や家が並んでいます。理由としては他の国と面していますから、不法入国者などがいた場合でも依頼を出せば直ぐに対処しやすいためですね」

「なるほど。でも国とは関わらないのが冒険者じゃないのか?」

「それは戦時中での話です。戦時中ではないときは国の問題でも依頼であれば引き受けることができるんです」

「なるほど、色々と考えられてるんだな」

 冒険者を大きな盾代わりにしているわけか。


「と言ってもそれは各ジャンルの割合が多いと言うだけで角逐にもデパートやゲームセンターなどもありますからそんなに変わりません」

「なるほどね」

 フェリシティーの説明は分かりやすくて良いな。将来先生とか良いかもしれない。


「どうやら着いたようですね」

 説明を受けている間にどうやら目的地に到着したらしい。

 バスを降りた俺たちの前に広がっていたのは色んな武器やと沢山の屈強そうな冒険者や武器を持った人が歩いていた。


「この国って銃器の所持は法律で禁止じゃなかったか?」

「それは一般市民の話だ。冒険者はちゃんとしたライセンスを持っているから大丈夫だ。勿論緊急時以外に街中で取り出したりするようなら直ぐに捕まってしまうがな」

「そういうことか」

「適当に見て回るか」

「そうですね」

 目ぼしそうなお店を見ながら俺たちは歩く。それにしても色んなお店があるんだな。剣専門のお店もあれば銃器専門のお店まである。男としては心を擽られる場所だが持てないからちょっと悲しい。お!


「悪い。このお店に入りたいんだが」

「別に構わないが、何か買うのか?」

「パチンコ玉がこないだの大会で半分以下になったからな。補充しておこうと思ってな」

「なるほど。そういうことか」

「確かに愛用の武器を使用すれば大会では有利ですけど、弾丸などは自腹になりますからね。学生には厳しい問題ですね」

「その分俺たちは近接武器だから必要な物といえばメンテナンス用の物で十分だからな」

「それでも銃器を使う人の方が多いのはやはり現代的だからでしょうか?」

「確かにそれもあるかもしれないな。だけど近接武器は壊れない限り出費はそこまでしないが、命の危険度が高いのが関係しているのかしれないな」

「それもあるかもね。近接の方が攻撃力が高かったりするけどどうしても死んじゃうかもって思うと銃器にしちゃう人って結構多いって聞くしね」

「それを考えるとジンはある意味凄いよな」

「何がだ?」

「だって武器使わずに戦うから」

「それに出費もそんなにしませんよね。パチンコ玉ですから弾丸よりはるかに安上がりですしね」

 フェリシティーさんや、俺に恨みでもあるのか。嫌味にしか聞こえないんだが。


「そんな事はないぞ。今使っているはパチンコ玉だけど、別にパチンコ玉じゃなくても良いからな。弾頭でも構わないし、オーダーメイドのパチンコ玉を作って貰えばそれだけ出費するしな」

「確かゴルフボールぐらいまでなら大丈夫なんだよね?」

「ああ、だから色々使えそうなものはないか探してるんだ。使えそうなら幾つか買って試せるしな」

「私が弾丸を選ぶのと一緒ですね」

「一緒なのか?」

「はい。魔導銃で使う通常弾というのは貫通力と強度を強化するものしか組み込まれていません。が火属性を持っている人間ならそれに自分の属性を上乗せして使うことが出来ます。ですが無属性だけの人が同じようにしたい場合は火属性の術式が組み込まれた火炎弾を買わないと行けないんです」

「属性を持っていない者でも使えるのか?」

「はい。術式が組み込まれていますから魔力を流すだけで自動的に発動します。ですが属性を持っている人間に比べれば威力も持続時間も落ちますけど。勿論魔力を多く流しこめが同等の力は発揮しますが」

「魔力切れになりやすいわけか」

「はい」

 それでも魔導銃の幅の広さには驚きだな。これなら魔力をもった人間なら誰にだって使えるわけだからな。


「ですが今の技術では基礎属性の火、水、風、土、氷、雷の六属性までしか魔導弾にできてません」

「光や闇、応用魔法までは無理なのか?」

「はい。どうしても術式として組み込めないらしいです。まして応用魔法にいたってはその人独自のイメージや考えが元になっている事が多いですからそれを術式にするのですら難しいと聞きます」

 色々と大変なんだろうな。でも納得出来る部分もある。治癒魔法は光属性の魔法だ。それを術式にしてしまえば遠距離からの治癒が可能になるかもしれないということだ。そうなれば戦い方も変わってくる。冒険者や軍人に大きな衝撃を与えることになる。


「でも、出来ない理由もなんとなく分かる気がするな」

『え?』

「ん?」

 その言葉に驚くジュリアスたち。なんでそんなに驚いてるんだ。まさか俺ってそんなに馬鹿って思われてるの?


「ど、どうして出来ない理由が分かるの?」

「え?お前等はそこが分からないのか?」

 意外な質問に俺は驚く。でも納得だ。魔法を全体的だと考えるこいつらからしてみれば出来ない理由が分からないのかもしれない。

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