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漫才部っ!!  作者: 育深
まんざいぶはぶしつをまもりたいそのいち
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まんざいぶふくぶちょーはぎねんをかんじる

「よし、やったやん」


「な、あいつら最近いきってんべ」


「言うてそれは分かるわ、まあ雑魚だったけど。


んじゃこのまま帰るのもかったりいし飯食い行こうぜ」


「あーね、めんどいからセリノの中でいいよな」


「ええ、あそこにある店高くね……」


ガヤガヤと騒がしい悪ガキ一同は、革靴を鳴らしながら商業施設の光の中に消えていく。


ふぅ、やっと行ったか……


「因みにセリノっていうのはここら一帯の商業区画の総称なんだよね、北城!」


「いや俺地元民だから知ってますけど……

後付け設定感丸出しで言わないでくださいよ……」


俺は電柱から降り切ると、じとりとにゃんこ先輩をにらむ。

こうかはいまひとつのようだ。


「そ、そんな言うなよ……

なんか言わなきゃいけないような気がしたんだよ」


にゃんこ先輩の上目遣い。

こうかはばつぐんだ ほくじょうはめのまえがまっくらになった。


「……ねえ北城、瞳孔を全力で狭めてるところ悪いけどそれは瞳孔が明るいところでは縮んでしまって暗い所で何も見えなくなるっていう予備知識がないと突っ込めない異常高度のボケなんだよ?


どのくらい異常高度かって第一次大戦中のプロペラ機が高度10000メートルを飛んじゃってるくらい異常高度なんだよ?」


「それだと今の先輩のボケは月面着陸待ったなしですね。

地球に戻ってきてください」




-------




そんなことを話しながら駅に着いた俺達は、いつもより人通りの多い駅ナカの広い通路をはぐれないようにちょこまかと動き回り、10つくらいある改札の空いている所を選んで改札内に滑り込むように入る。


「ひゃぁ……人多すぎて暑いくらいっすよ……


あっ、もうすぐ電車来ますって!

行きましょ!」


俺は頭上にぶら下がる電光掲示板を確認し、にゃんこ先輩の手を取って走ろうとした。

が……





「待って……」


俺が振り向くと、そこには先輩がいた。

いや、居ることは当たり前なのだが……纏う空気から漂わせる雰囲気に至るまで全く違ったのだ。

どこか儚げで朧げで、いつものふざけた雰囲気から予想できないほどに弱々しい姿。


でもそれは同時にとても美しく、世話しなく動く回りの情景がまるで背景になったかのような感覚に陥る。


「ど、どうしたんすか……」


俺が戸惑いを隠せずにそう聞くと、彼女はつい言っちゃいけないことをいってしまった子供のように、何かを誤魔化して笑おうとする悲劇のヒロインのように、ゆっくりとかぶりを降って俺に向かって微笑んで見せた。


「いや、やっぱなんでもなかった。

じゃあ行こっか……」


「いやありますよね、流石にそこ追及しないわけにはいきませんよ」


「にゃははぁ、ちょっと北城顔怖いよ?

しつこい男は嫌われるぞ!


ほら、ちゃっちゃと行こ!」


いつもの表情に戻ったにゃんこ先輩はそんなことを言って唇に人差し指を当てて見せると、俺の手首を掴んでホームへ伸びる階段へと小走りで駆ける。



------


「という訳なんだが」


「知らないよ!!」


結局その後思わせ振りな言動を取ることがなかったにゃんこ先輩に気圧されるようにして家に返してしまった俺は仕方なく帰路についた。


家の近くまで来ると、うちの家の前で泣きそうになりながら右往左往する幼馴染みが居たので有無を言わさず流れるような動作でリビングにある椅子に座らせた。


机を挟んで向かい側の席に着くなり前フリもなく唐突に話始めたのにも関わらず黙って聞いてくれる幼馴染みは全くかわいいやつである。

しかしビッチである。


「知らないって……いやまあそうだろうけど。

お前だって一応女だろうから男の俺にゃ分からん事も分かるかも知れねえだろ」


「い、一応って何だ!

むかつく!


はぁ、折角すごい久しぶりに多々良にいの家には入れると思ったのに……なんでこんな話聞かされなきゃなんないんだろ」


小さい声でごにょごにょと呟くもんだから、俺もそれに反応した。


「なんだ禊お前……うち入りたいんなら入ってくりゃいいだろ、昔みたいに自分の部屋のベランダからから俺の部屋のベランダに」


「な、なんで聞こえてんだバカ!」


あまりに理不尽過ぎやしませんかね……

というか古典的なツンデレだなぁ、全くかわいいやつだ。

しかしビッチである。


俺が溜め息を吐いて半眼で禊の方を見ると、彼女は少し反省したように肩を小さくした。

なんだかんだきつく当たれない可愛いやつだ。

しかしビッチである。


「わ、分かったって……

南郷先輩でしょ、詳しい状況とか教えてよ。

ちょっとは役に立てるかもだから……」


その言葉につい俺は目を輝かせる。


「おお!

助かるわ!


ありがとうな禊!」


満面の笑みで笑いかけて見せると、禊は慌てたようにショートの茶髪を揺らして俺を急かす。

なんだ照れてるのか?

本当にかわいいやつだな。

しかしビッ……もうビッチでもいいかな……


「い、いいから……その日何があったか教えてよ……

いつもと違うところだけでいいからさ」


分かった、と言うように頷いてから俺は今日いつもと違った出来事について話していく。

頭に小説のことしかない時って自分の小説が滅茶苦茶ブクマとかポイント評価増えてる夢とか見ますよね。


正夢だったらいいなぁ(ちらっ

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