まんざいぶめんばーせいとかいしつのよこをとおりかかる
やべえみじかくなった……
「いやぁ、生徒会も賑やかだなぁ北城!
午後の授業中だっていうのに自重する気もなさそうだ!」
「いや……それって大丈夫なんですかね、生徒会的にはもう世紀末な感じがするんですけど」
俺たちはラーメンを食いに行くために校舎内から出ようとするが、先生方のガードが厚すぎて中々出られないでいた。
そのせいで学校内をいったり来たりする羽目となり、今生徒会室の目の前と言うわけだ。
余りにもデカい声で話しているため、こっちまで声が聞こえてくる。
『でも残念でした先輩方!
私は貴方達がさっきの盗聴レコーダーを聞いてドン引きしているところを密かに携帯で録画していたのですよ!
さぁもう逃げられませんよ!私と一緒に心中です!』
『なっ!ナナちゃんが成長している!
というかこれ本格的に不味い!?』
『撫奈村様、どうかお許しください。
このチャラチャラしたお団子野郎はどう調理しても構いませんから……』
『なっ!ズルいぞ阿相!
先輩を売るなんて!』
……本当に大丈夫なんですかね?
なんか心配になってきたぞ。
「……私達と同じ臭いがするぞ……」
「奇遇ですね、誠に遺憾ながら俺も今それを思ってたとこっすわ」
「……これからちょっと自重する?」
「にゃんこ先輩とのいちゃいちゃタイムを増やしましょう」
「自重って言わないよそれ」
そんなことを喋りながら、俺達はラーメン屋に向かって歩き出す。
若干古ぼけたように見える午後の廊下、人がいない故にいつもとは違う雰囲気を孕んでいて少し心が踊る。
日はまだ落ちるには早すぎるようで、遠く離れた窓からは青空が覗く。
ここで俺達の会話が途切れれば、鼓膜を打つ音は俺達の足音に限られ……
何の気も無しににゃんこ先輩の顔に目線を送った。
整った目鼻立ち、比較的小さな背丈、愛らしい容貌、癖毛を無理やりポニーテールに纏めた様な赤みのかかった髪に、纏めきれずにもみ上げの上くらいから垂れる左右対称の二房。
ずっと見ていれば流石に気付くようで、少し怪しむような目をこちらに向ける先輩。
「どうした北城、惚れたか?」
「ここまでアピールしてるのに尚言いますか?」
「にゃはっ、そうか。
嬉しいよ、でもお前のそれは冗談か本気か判別がつかないね」
「先輩が僕に脈あるかどうかも判別つきませんよ」
「それくらい自分で考えろよ、男だろ」
「その言葉、そのままお返しします」
「私男じゃないんだけど」
そういうことじゃねーよ、なんて言葉は静かに俺の胸中で消えた。




