まんざいぶふくぶちょーはいけめんなんだよ?しってた?
私はいつも電車に乗っている。
……が、しかし定期はバス用で態々電車に乗る必要など皆無、というか不利益しか起こし得ない。
それでも私が態々私鉄に乗って通学する理由……
ドアの開いた五号車に乗り込んで、定位置に付いてヘッドフォンを被る。
「っ……っぶねぇ」
来た!!
私、吉倉春萌が態々電車通学をしてる理由。
180に届かないくらいの長身、長めの前髪の毛先はギラギラの金髪、それを押さえる黒い無地のカチューシャ。
高い鼻に少し糸目気味のキリっとした目、形の整った唇。
イヤホンをつけながら乗車口の脇の手摺に寄り掛かる姿はどこか儚げで……
ついつい長くなってしまった……
とにかく私は入学式の日、目の前の少年。
北城多々良の全てに半ばオーバーキル気味に心を奪われたのだった。
私の日課はこの特等席で彼を眺めること、
これをしないと顔がふやけたアソパソマソ張りに元気が出ないのだ。
ストーカーと思われてるかも?
そんなわけないじゃないか、私のチラ見技術は優れているのだ。
ただ偶然毎日同じ号車に乗ってるなぁくらいにしか思わないだろう。
因みに少し前、一時期北城がチャリ通してきた時なんかやばかった。
生きた心地がしなかった。
「ドアが閉まります、駆け込み乗車はお止めください」
考えながら彼の端正な顔を眺めていると、次の駅に到着。
学校に着くまであと一駅。
名残惜しすぎるし仕方じゃないじゃ済まない。
しかもここで大量のおっさんが乗って来るのだ。
おいそこの横綱退け、見えないだろうが。
四苦八苦していると、知らない人の手が私のスカートの方に伸びてきたようだ。
……ちょっ、えっ?
「……ぁ」
私が必死に捻り出しても、出るのはそんな小さな声。
ダメだ、これじゃ誰も気付いちゃくれない……
若干目の端が濡れているような感覚を覚えたが、気にしている暇などない。
しかしまあどうしたものか、体を捩らせてみても相手はやめる気配はなかった。
そんなとき……
「いっ!!」
隣の方から男の声が聞こえてきたかと思うと、私に伸びていた手が凄い勢いで引っ込んだ。
私は驚いて辺りを見渡すと、そこには例の彼がいた。
態々横綱体型のリーマンを押し退けてこっちまで助けに来てくれたのだろうか?
……これはもうお嫁にもらってもらうしかない。
私のそんな決心などいざ知らず、電車は木芽高校の最寄り駅に到着したらしい。
そのまま私は、ドアが開いた瞬間そこら中の女子高生の胸をそふとたっちしながら凄い速度で改札の方へ向かう彼を追いかける。
ちゃんとお礼を言うのが常識だしね。
ぐへへへ
ギガ放題のWi-Fiを使い潰す猛者、どうも育深です。
何を話そうとしてたか忘れた。
ということで、さようなら
(露骨な文字稼ぎ




