まんざいぶのぶちょーのねたってふつーにおもしろくないですか?
定期考査なんですよ、更新が滞ったのはそういうわけです。
「じゃあプラスイオンとマイナスイオンっす。
俺達は惹かれあっているんですよ」
ソファーにもふもふ顔を埋めながら適当に答える。
俺はにゃんこ先輩の残り香を堪能するので忙しいのだ。
「そういう行動イケメンにしか許されないと思うんだけどそこんとこどう思ってる?」
「ああ、なら許されますね。
ありがとうございます」
「そりゃ客観的に見たらそうかも知れないけど個人がどう思うかは別だよ北城君」
少し厳しめに口調を変えて言ったものだから仕方なくそこを退く。
にゃんこ先輩は俺がもふもふしていた所に座り直して一息ついたようなので、気になったことを聞いてみる。
「因みにじゃあですけど、先輩って俺がかっこよくみえないんですか?
魚の眼球でも移植された過去をお持ちで?」
「や、やたら自己評価が高いなぁ」
「で、どうなんですか?」
俺が不機嫌ですと言わんばかりに眉にシワを寄せると、先輩は口の端を吊り上げて悪戯っ子のような笑みを浮かべて……
「ド直球ドストライクド真ん中だよ北城。
いつから私はB専になったんだろうね」
「にゃんこ先輩って一言多いですよね」
そう控えめにツッコミを入れた俺の顔がにやにやと気持ち悪い表情になったことは言うまでもない。
「さて、にゃんこ先輩の残り香をはすはすする許可も出ましたしネタ考えましょう」
「やってしまった」
頭を抱えたにゃんこ先輩だったが、すぐに立ち直って本題に入る。
「で、私のネタ見てくれたかな?」
「ええ、もちろん見ましたよ」
俺は左手で学習帳を見せつけてそう言った。
別ににゃんこ先輩が電話に出ていた間、残り香をはすはすしていただけではない。
俺は出来る男なのだ。
「で、どうだった?」
「ちょっと待ってください今読みます」
「北城って息を吐くようにすぐバレる嘘つくね」
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泥棒
「やっぱ泥棒って嫌よね、ジョニー」
「いきなりどうしたんですかにゃんこ先輩?
それと僕の名前は北城です」
「そうだねジェシー、でも安心してよ。
いざとなったら僕が退治してやるさ!」
「ええと、皆さん。
北城はお呼びでなかったようです」
「いざ泥棒と出くわした時のために練習をしておきたいのよ……私が泥棒役をやるから貴方は道端に落ちてるうんこの役をお願いね」
「ジェシー、それは泥棒の練習だ」
「もちろんだ、ジェシー」
「おいジョニー、自分の役回りに少しは疑問を持て」
「ぐへへへ、今日はあの北城多々良の家に強盗に入ってやる」
「俺んちがやばかった」
「……」
「おっと鍵も開けっぱなしだ、こいつさてはバカだな?」
「……」
「バカで悪かったな、あとさっきからジョニーの役やる度に無言になって地べたに這いつくばるなよ」
「ガチャ!
へへへ、便所の中に入ってやったぜ」
「なんで便所の中に入った」
「……うんちっち、うんちっち、うーんちっち」
「道端に落ちてるうんこが暇をもて余して猟奇的な歌を歌い始めちゃったよ」
「こいつ、流し忘れてやがる!
持って帰ろう」
「可及的速やかに流すボタンを押せ、なぜに持って帰る」
「……うんこしてえ」
「糞が糞を孕みだした」
「ぐへへ、金目のものはなかったがうんこを手に入れた。
これはすごい収穫だ」
「そんなにうんこが欲しいなら道端に落ちてるジョニーでいいだろ」
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「ってちょっと待ってくださいにゃんこ先輩」
「うん?どうした北城?」
「面白いですけど流石に部活動勧誘会でうんこネタは怒られます」
「だよな」
ならば何故書いた、ジェシーよ。