第4話:赤ん坊の日常
遅れました!ごめんなさい。
宣言通り落としました(>_<)。
ごめんなさい!
第4話:赤ん坊の日常
赤ちゃんの朝は早い。
昼夜問わず寝て食べての母親にとって長い6週間はとうに越えたものの、未だに早朝に目が覚めて母親を呼ぶことも少なくない。
ご近所の先輩ママさんやメイド、乳母にも聞いたが、赤ちゃんは1年で驚くほど成長するらしいので(大変だけど楽しみ)と、二つの意味で目が放せない母親である。
とはいえ、親の心子知らずとはよくいったものである。
ここでは一例としてキューケン家の日常を紹介しよう。
ナリカミの日常
「はーい坊っちゃーん、お母様はただいまの少々席をはずしています故、大人しくしていてくださいね~♪」
キューケン家のメイドは、その日もいつも道理お仕事をしていた。
お花をつみに少々席を外した奥様フゥミィーに変わって坊っちゃんの面倒をみることは度々あった。
当初は当主様ウオタが面倒をみていたが、どうにも心配だからと任せて貰えなくなったらしい。
(そういえば一度、屋敷内で中規模の攻撃的な魔法を使ったとか噂があったような……。気のせいですね♪)
「あーぃ、あー、うぅーう」
「あぁ!坊っちゃん。可愛いです♪その笑顔もっとください!!」
ナリカミは赤ん坊にしては大人しいほうであった。その上、例えグズっても、ある方法で簡単に笑顔になってくれるという事で使用人の中でも人気者だった。
「それにしてもー、本当に魔力が見えてるんですね~♪
ナリカミ坊っちゃんが産まれた直後に、アォーラを見て笑ったって言うのも、案外本当なのかもしれないですね~」
ナリカミが産まれた直後、母親であるフゥミィーが発した攻撃的な魔力をみて笑っていたという話がある。
屋敷の七不思議として、使用人たちの話の種になったのだ。
噂の元は産婆さんで、いわく『産まれたばかりの子供は笑わないんだよぉ。おかしなことを言うねぇ』ということらしい。
実際、その場にいた産婆さんが笑って無いという以上、きっと笑って無いのだろう。
しかし、ここで使用人の中でも意見が割れた。
「きっと父母の愛が二人に坊っちゃんの笑い声を届けたんだ!」何て言うメルヘンなものや。
「キューケン家再興の為に一種の宣伝として坊っちゃんを利用しているって考えられないか?」とか言う陰謀論を唱えるもの。
「聞き間違いじゃないの?」とかいう現実的なもの。
他にも、宗教的な意見や霊的な意見、ご当主夫妻の病気等中には聞かれたらただじゃすまない話もあった。
結局は使用人たちの一時の好奇心を満たしたら迷宮入りした七不思議だった。
「まさか、本当にアォーラが見えてらっしゃるとは……。私もあの時は信じきれませんでしたね~。……七不思議トトカルチョ……惜しいことをしました」
笑った、笑って無い。
見えた、見えてない。
4つから組み合わせてのトトカルチョ。
彼女は『笑った』けど『見えてない』の二番人気を選らんでいた。
ちなみに一番人気は『笑って無い』し『見えてない』で、大穴は『笑った』し『見えた』だった。
配当時には少しもめたが、最終的に大穴が勝ちで、一人勝ちだったとだけ記録しておく。
「あなたのことですよー、坊っちゃーん」
メイドが指を伸ばしてナリカミの頬っぺをつつこうとした時だ。
「あぅ~?」
「きゃっ!!」
ナリカミがメイドの指を握った瞬間、メイドは指から違和感が伝って来るのを感じて、手を引いた。
「あら~、ナリィ~ちゃん。ご機嫌ですね~♪ちゃーんとみててくれたのねリルフ。ありがとぅ♥」
「……奥様。奥様それどころではありません……」
「あらら~、どーしたの~?」
「坊っちゃんが、今、私の指に、魔力を、アォーラを流しました」
メイドは今起きたことを呆然としながら、話しました。
「あら~!本当ぉ!!この子ったら~私に最初に見せてくれてもいいのにぃ。残念(>_<)。……もぅ一度やってくれないかしらぁ?」
(なんて呑気な!!そんなレベルの話じゃないだろ!!!もっと驚けよ!!!!)
そんなメイドの心境など、どこ吹く風のこの親子。
親はなくとも子は育つ。
あれ、そうゆう話だっけ?
タッチの差で落としました(>_<)
ごめんなさい!