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第3話:父親の期待

また遅れました。ごめんなさい。

どんどん時間がぎりぎりになっていきます。


第3話:父の期待


 キューケン家は魔導国家マホルテシアの上級貴族である。

 とは言え、上級貴族としては末席も末席で、もはや中級貴族の中でも力をつけたものはキューケン家を下に見る者さえいる。


 そんなキューケン家の当代当主ウオタ・T・キューケン。彼は魔法を研究することを生業なりわいとするものーー魔道士ーーである。

 いや、これでは正確ではない、彼の父親も、その父親も先祖代々もまた魔道士であったのだ。つまり、キューケンという一族こそ魔法全盛であった500年以上前から続く魔道士の名家で一時期は国防の中枢、魔法師団や近衛魔法師にすら席を置いたほどなのである。

 だが、その魔道士の名家がなぜ落ちぶれてしまったのか?

 答えは簡単。時代のニーズに合わせるということができなかったからである。およそ500年前に偶然訪れた平和。

 この平和によって魔法全盛の時代は終わり、貴族は魔法から政治に力を入れるように変わってしまった。

 その結果、キューケン家は政治への流れに乗り遅れたのだった。



◇◆◇◆◇◆◇◆



 現在、上級貴族たちがのきを連ねる貴族区画上級区街外れに位置するキューケン家。全盛期の研究用別宅が今の本宅となっていた。

 ここで今日も元気な泣き声をあげる息子ナリカミ・T・キューケンをながめているウオタがいる。


「うぎゃー、おぎゃあ、ぎゃあ」


(ナリカミ、お前はどんなふうに育つんだろうな。楽しみだ)


 ウオタは期待していた。

 ナリカミが早く大きくなって変えてくれることを。


「あなた!ナリカミが泣いてるじゃない!ちゃーんとみててってお願いしたでしょー!!」

「ああ、しっかり見てたぞー。子供はやっぱり泣くのも仕事ってのは本当なんだな♪」

「あなたー……。みていてっていうことはー、ちゃんと世話をしてってゆーことよ?」

「あっ、そうだったのか。すまない!」


 ウオタはあわてて魔力アォーラをまとって見せた。

 たちどころに笑顔を見せる息子をみて、ウオタもまた笑顔になる。


(お前が将来どんな魔法師になるか本当に楽しみだ。あるいは魔道士になるのかな?魔法で、どんな研究をするのか?いやー楽しみだ!)


 キューケン家はどこまで行っても魔法が、研究が大事らしい 。その姿勢はナリカミを見る限り次代も変わらないのかも知れない。


(でも、できることなら。お前があの魔法の常識を変えてくれ)


「ほんとー、あなたたち二人は魔法が大好きよねー」


 そんなウオタの想いを知ってか知らずかフゥミィーの呟きが部屋に染み込んでいった。

これはもう、次は投稿、間に合わないかなー。もーぎりぎりだなー。

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