The Body33A thrilling night(02)
The Body33A thrilling night(02)
事情聴取が済むと舞ママを呼んで貰った。こってりと絞られた後苦笑して、
「ま、二人に言える私じゃぁないけどさぁ」
「ゴメンなさい。ママの知ってる店だからと思ったんだけどなぁ」
「そうね、それだけは幸いだったわ。
下手したら店もグルで、クスリ盛られるって事もあるんだから。気を付けなさい。ま、しょうがないわよ。
でも、マスターも相当に腹に据えかねたようね。こんな事は私が知る限り無かったわ」
「うん。マスターは大丈夫かなぁ」
「まぁ、元々はスジもんで、界隈では顔だったらしいから、大丈夫とは思うけどね。
知り合いの弁護士とかも連れて明日にでも何とかするわ。
それより、愛さんの保護者はどうしたのよ?」
「ママぁ!さん付けしといて保護者は無いでしょ!?」
「ゴメン、ゴメン。だけどさ、すっ飛んで来そうなものじゃ無い」
「えぇ、何となく怖かったのと、出掛けるって言っていたから、その用事を邪魔する事になるかなと思って、連絡しなかったんです」
「そっかぁ。あぁ、残念だわぁ!」
「えっ?」
「えっ?」
「イイ機会だから二人に言っとくわ……。うふっ」
「何よ!?」
「何を……!」
「私は、」
ゴクッ。
「吉見英司がダイスキっ!」
「えぇえっ!」
「えぇえっ!」
「ママぁ!イキナリ何よ!?」
「おばさま……」
「だってぇ、二人共私の気持ちは知ってるんでしょ!?」
「そりゃぁ、まぁ……」
「えぇ……」
「ならさ、隠したって意味無いじゃん!?」
「でもぉ、忍ぶ恋っていうか……」
「柄じゃぁないのよね!」
私に笑い掛ける。
「取る積もりは無いわよ。でも、貴女が手放したら、その限りに非ず!よね」
「私が手放されたら……」
「そぉんなこと、地球がひっくり返って月の周りを回るようなコトがあったって、ナ・イ・わっ!モノ持ちイイんだからぁ!クルマも知ってる限りあれだけよ。ゼーッタイ、無いわよ」
「でもぉ、時々不安になるの」
「ねぇ、あのヒト他のクルマには乗らないかしら?でもあのクルマに戻って来るわ。
そういうヒトだわ……。戻ってっちゃうのよ!悔しいコトにさ!」
「ママ!」
「おばさま……」
「あぁあ、ゲンナオシに飲みに行こ!それとお祝いも兼ねてね!」
「何のよぉ?」
「うーん。二人の貞操危機脱出と、」
フフッ。
「私の告白記念に!」
という訳で、改めて目白界隈へ繰り出すコトになった。
連れて行かれたのは落ち着いた和のお店。店内は、襖と障子で個室に区切られていた。オーダーを舞ママに任せ、舞と私はあちらこちらに視線を走らせる。
店員さんの和服……化繊じゃぁないわね。内装も凝ってるわ。軸もホンモノかしら。活けてある花は、秋らしく、七草に薄、まだ青さを残す紅葉……だから、軸に描かれた月もまだ少し欠けているのね。
ふーん。
届いたお酒と料理に舌鼓。
美味しい……。
静かなお店の雰囲気を壊すまいと目で頷きあう。




