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The Body21Close your eyes(02)

The Body21Close your eyes(02)



朝舞達と顔を合わせるのが恥ずかしかった。


「おはよ!」


舞は元気に声を掛けて、ニコニコと笑い掛ける。


「優しくして貰ったぁ?」


「もう!やだぁ、舞ったら!」


「ごめんごめん、でもさぁ……」


「舞、その位にしておきなさい」


「はーい!」


一緒に朝食を取る。


「愛、学校どうする?」


「ウン。午後からだし、行くわよ」


「そう」


舞は少し考えていたが、


「ね、それならさ、午前中私の学校で授業を聴講して、お昼一緒にしてから行くってしない!」


「そうね。そうしよっか」


舞ママは早めに出掛けていった。

彼は鍵を私に預けて言った。


「遅くなるかもしれない。戻る前に電話しよう。食事は適当に済ませてくれるかな」


「えぇ、なら、合鍵を作っておいてもいいですか?」


「大丈夫だよ。私も持っている」


同じ形の鍵を掲げて見せた。


「じゃ、愛、行こっか?」


「うん」


「行って来まーす!」


彼に見送られて出掛けた。

舞の行ってる学校は広いし、設備も整っていた。眠気を誘う講義を直ぐに抜け出すと、学食に向かった。


「スッゴーイ!」


広くて綺麗な学食にあたしが驚くと、舞もまんざらでもない顔をした。

適当にアラカルトでチョイスして窓際の席に向かい合って座った。

外交的な舞らしく、知り合いに次々と声を掛けられる。


「今日、彼氏は?」


「今日は講義を取ってないのよ。学部が違うんだ」


「そうだったんだぁ」


「うん」


返事が心なし重く、いつもの舞らしさがない。どこか考え込んでいるようなところがあった。


「愛……ゴメンね」


「えっ、なによ、急に?」


「昨夜のママよ。気付いてたんでしょ?」


「あぁ、ウン……」


「ママったら、ショウガナイナァ」


「でも仕方ないよ。あたしと出会う前からだったんだもん」


「そうだけどさぁ。でもさ、ムスメも居て、彼女も居る前だもん。キスしてぇは無いわよ!」


「舞、ありがと。でも、キスはしなかったよ」


「本当?」


「ウン、髪の毛にチュッてしただけ」


「見てたんだ。愛って意地がわるーい!」


「だってぇ、動けなかったんだもん」


「そっかァ。うーん、ママ、きっと落ち込むだろうなぁー。結構自信過剰だからさ」


「あたしのせいかな?」


「うぅうん。愛は悪くない。ゼッタイニ!」


「うん。ありがと」


「でもなぁ、愛みたいなお姉さんか妹かは欲しい気がする」


いつもの舞ね!


「やぁよ。しょっちゅう彼氏の話、聞かされるなんてぇ、まーっぴらよ!」


「恩人に向かって、なんて言い草かしらぁ?」


「それとこれとは別よ!」


二人で顔を見合わせて吹き出してしまった。


「でもさぁ、因果よねぇ」


「何がぁ?」


「だってぇ、二人共さぁ、母親の恋の後始末にキリキリさせられてるようなもんじゃん。普通逆よ!親孝行で表彰されてもいいわよね、ズゥェッタイにさ、あたし達!」


出たっ!いつもの舞節。もう笑うしかないね。



二十歳の成人式を過ぎて程なく、あたしは女になった。

恥ずかしくて嬉しくて、翌日早速舞を捕まえて、いつもとは違い、あたしが夢中でつまらないことをあれこれと喋っていた。


流石は舞ね。別れ際にあたしの耳にそっと、オメデトと言った。そして次の瞬間、あたしを見てにんまり笑うと、彼に赤飯炊いて貰ったらぁ?!とからかった。


もう舞ったらぁん!


クスクス笑いながら、舞はフレアーのスカートをひらめかせて軽やかに立ち去った。



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