Daily 19 〜頃合〜
世間はプロ野球日本シリーズ、日本一をかけた激闘は最終戦までもつれ込み、そして栄冠を掴み取る…。
応援してくれたファンに大歓声を浴びて、最高の喜びを分かち合いながらシーズンを終える。
はたまた亜星のあの子達はスポーツのファーストシリーズ、一年生の頂点をかけた激闘をこれから最終戦まで繰り広げ、そして栄冠を掴み取り、応援してくれたクラスのみんなから感銘を浴びながら、打ち上げで幕を閉じる…どうよ、この似たような出来事は、そう!
「よっしゃ!絶対勝ってやる!やったるぞー!」
「英輔、いくら何でも種目出過ぎじゃねーか…改めて思ったけどハード過ぎるわ…何で俺らも巻き添いにならないと…」
「男は頂点を見ないでどうする!団結すればどんな種目でもいけるぞー!」
「はいはい…で、一番最初にある試合何だ?」
「多分フットサルだな!あのスポッチャで積んだ経験を活かして…」
「絶対勝てる訳ねー!…他のクラス、元々サッカーやってた奴結構いるからなー…うちのクラスzeroー」
「一回戦くらいはいけるって!頑張るぞー!」
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「バレーって何時からー?…全然出来る気しないんだけど…」
「最初の試合はもう少しだよ、まあ人手不足は仕方ないよ」
「うちは明日に力入れたいのになー、今日は何となくだよなー」
「手ってこうだっけ?何か痛そうー…バレー部は参加出来ないから良かったものの…」
「二人とも…やるからには頑張るよ!」
「美愛はやる気があることは確かなんだけど…」
「どうもやらかす傾向があるからねー…」
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「おー隼人!何出るんだよー俺はほとんど出るぞー」
「時間かぶらないのか?…まあ英輔の事だからそんな気はした、まあ俺は二つ?三つ?だったかな」
「じゃあ戦うことになったら宜しくな!負けねーぞー!」
「うちのクラスは正直どうかわからないからな、いい試合になるといいけど…また後で」
後にある種目で白熱した試合になることを楽しみにして頂きたい。
「おっ英輔時間だぞ!…何とかなるといいけどなー」
「よっしゃー綺麗に決めてやるぜー!オーバーヘッドォー!!」
「フットサルでそれにしてる奴見たことねーけど、とりあえずケガなくな」
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結果はともあれこうなった。
「あーめっちゃ疲れた…投げてる時より全然やばいわ…」
「走り過ぎなんだってば、走った割には何もねーし」
するともう一試合終わっていた女子達に会うが…。
「あーお疲れー!何…そのバテてる感じは…どうだったのー?」
「5対0で完敗です」
「そんな平然な顔で言われても…ってそれは弱すぎでしょ…ククク」
「お前ら笑いすぎだって!…何で康之も笑ってんだよ!」
「英輔のゴール前での決定力の無さ…あれは酷すぎたわ…あーおかしい」
「蹴ろうとしたらボールがどっか行くんだよー!しょうがねーだろ…」
「まあ男子も面白い感じなんだー、こっちもある意味すごかったよねー」
「ん?さっきから西園寺、すごい顔気にしてるけど、大丈夫か?」
「うーん…まあ何とか…ねー…まだイタイ…」
「まあこの美愛ちゃんが、顔にボールを二回も当てちゃうからねー、しかもめっちゃミラクルだし…ふふっ」
「もー!言わなくていいのにー!…ちゃんとレシーブしようとしたのに当たるし…二回目なんて腕に当てたのに顔にくるし…もうやだー!」
「西園寺も災難だな…笑われるのツライよなーうん」
「でも美愛にはみんな笑ってたけど、心配もしてくれてたし、可愛い子の特権だよねーん…男子は良いねーって顔してたし」
「私はわざとこんな事しません、まあ私のせいで負けちゃった感じだよね…」
「まあ切り替え切り替え、後はバドかー…団体戦ならイケそうじゃない!?」
「うちらは可能性があるよねー何にせよ、星南ちゃんがいるからねー」
「北原は元バド部かー、女子には期待だなー!」
「よし!俺はドッチ行ってくる!応援よろしくー!」
「修一と時間があったら女子応援行くからなー頑張れよー」
「おーい!俺の応援してくれよーん…康之ドイヒー…」
「お前ら中心の奴らがいるなら大丈夫だろ、投げて受ける競技…だからな」
「わかってんじゃん、やってやるぜーい!」
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女子のバドの試合は遊びのような光景、その中でやはり北原が一際目立つ、そして拍手が湧く。
「星南ちゃん、私と組んで大丈夫そう?…迷惑かけないようにするからね…」
「美愛は上出来、後ろとかは私に任せて、自分のエリアをえいっ!ってしちゃえばいいから」
「なるほどなー美女は戦ってもかっこいいなんて、あいつ密かにモテてるだろうな」
「まあ俺みたいな性格でも、見た目でこんなに違うんだな、尊敬しますわ」
「わっ!修一いつの間に、向こうの試合は?いい感じか?」
「得意分野は負ける気がしないな、このまま勝ち進むわ…おーい北原、ドロップってやつー」
「あっ森岡、それやったらブーイング起きるからやめとく」
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「ふういい感じー!順当にいってるな!…(ここを勝てば隼人のクラスと当たるのか…あいつも出てるだろうし、ここは勝たないと…)」
しかしそんな甘くはなかった、英輔のクラスも隼人のクラスもここで敗退、お互い最後の一人まで残ったが、さすがに厳しかったようだ、ここまで目立った活躍のない英輔、今後に期待しよう。
「くそー無理かー…だいぶ疲れたなー…おっ隼人」
「当たらなかったな、勝てば英輔の真っ直ぐ、受けること出来たのにな」
「ホントそれだよー…なかなか勝負事は簡単じゃねーな」
「ソフトボールなら可能性あったけど、野球部も不可になったからな」
「まあ盛り上がってるから全然いいわー!来年も楽しみだー!」
「学年ごとってのが一番良いんだろうな、先輩達の試合も凄い盛り上がってるし」
「確かにな…あっそういえば、三日目の午後って結局何があるんだ?毎年当日まで秘密らしいじゃんか」
「去年は宝探し的な事したらしいぞ、何かクラスの代表者で競うらしいな、海堂さんがその代表者でやったって言ってて、校長がグラウンドで発表して、学年関係なくやったんだと…今年も同じかなー…」
「へー…何か面白そうだなー!クラスでって事は景品的なものも…」
「クラスにだから結構豪華なんじゃないかー」
「亜星の体育祭、最高過ぎるぜー…明日も頑張ろ」
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「まだいけるぞー!頑張れー!」
バドは良いところまできていたが、マッチポイントを取られていた、そして…。
「あーごめーん!…負けちったー…」
「まあ惜しかったねー、星南ちゃんのおかげで準決勝までこれたし」
「みんなすごかった、あーあの時を思い出したよ…」
「悔しそうだね…でもお疲れ様だー!」
「はあー動いた動いた、スポーツってハードだねー」
「日頃の運動不足が目に見えるー、また筋肉痛になりそう…」
「あー康之、見てたかー?頑張ってたでしょー!?…みんなバテバテだけど…」
「北原だけ随分元気だもんな、まあお疲れ」
「あれっ修一も見てたんじゃないのー?どこ行ったー?」
「あーあいつも途中まで見てたよ、それで決勝戦あるからってホールに行ったぞ」
「えっ決勝って何!?すごいじゃーん!」
「森岡君って…スポーツ大丈夫だっけ?」
「ねー見に行こうよー何かわからんけど!あんな感じで秘めた才能を…」
「あっいやそれはねーな、だって多分あいつの決勝戦っていうのは…」
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女子達を引き連れて見に来た先には何とも異様な光景が…頭のスポーツである。
「えっうそーすごい……地味ー…」
「何かでも…森岡君らしいね…うん」
「何げ決勝って凄いね、本当に強いんだろうね」
「ちょっとちょっと皆さん、あのトーナメント表を見てもわかる通り、彼は凄い事を成し遂げようと…」
「うん、森岡凄い、やるじゃん、かっこいい」
驚く他女子三人、北原の発言、実に引っ掛かる。
「それでは一年生、オセロ決勝戦を行いまーす!」
人はさほど多くないが、地味な連中がたくさん集まっている、ホールでやっているためよく響く、白の修一からスタート。
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「はいきた、ビーンゴ、ここ頂きました、さあどうしますー」
「森岡…やるなー…まだこれからだ」
「…何かある意味熱い戦いなんですけど…」
そして、修一優勢のまま…白が増えていく、ついに…。
「あー!もう無理だー!…参りました」
「よし、優勝、ありがとうございました」
修一がオセロナンバーワンに輝いた、軽い拍手が起きる。
「うおー修一の野郎やったぜ!すげーぞー!」
イマイチ乗り切れないあの三人は、とりあえず拍手を送る。
「おー見に来てたのかー、勝ってやったぞ、一応出来る事はやらないとな」
「修一かっけーぞー!英輔にも報告しないとな!」
「森岡おめでとう、いい姿見せてもらった」
「バドは惜しかったな、その代わりにでもなったかと」
その後、一同が合流して結果や明日について話し合うことに。
「修一、ある意味タイトル獲得だな!俺らも頑張らねーと…」
「明日はバスケがメインだな、さすがにこれはやってやんねーと…」
「橋本君には期待だね、応援行くねー!…麻実もファイトだね」
「そうだねー、一番盛り上がりそうだし、応援も凄そう…康之、健闘讃え合お!」
「まあ、一応英輔も修一も出るからそこんとこよろしく」
「はーい、出ますよー…隼人も出るんだよな?…出来そうかー?」
「えっ!…(隼人君いつの間に…びっくりしたー…)」
「さあ…どうだろうなー…まあクラスのバックが強力だから、面白いかなーって思うけど」
「おっじゃあ前島君のクラスとは決勝で勝負だなー!楽しみだわー!」
「それまでは油断大敵!康之に集めながら、俺らも頑張るぞー!」
体育祭二日目はさらに熱くなりそうだ、個人的には三日目?の存在というのも気になるが…まあ今はバスケを楽しみにしておいてほしい…。
「俺の活躍する姿、絶対見てくれよな!じゃあまたなー!」
「んでもって来週のサザエ…」
「ちがーう!…つーか明日だ明日!…これカットでお願いしますねー…」
しっかり使わせて頂きました。




