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HEROES  作者: 工藤カズナリ
14/34

Daily 14 〜姉妹〜

世間はお盆休みに入り、家族や親戚と共に過ごす時間となる、久しぶりに見ると変わっているようで変わらないが、いつまでも子供である、お盆ならではの豪華な食事、遊技も楽しく、充実した時間を送ることが出来る。


高校生にとっては夏休みの折り返しを過ぎ、あっという間の夏休みはあと少しと近づき、英輔の練習にも力が入る。


「プレートの左…ですか?」


「おそらく松野君はそっちのほうがいい、前島君も納得だよ」


「まあこれから変更も出来るし、それでやってみよう」

部活終わりの部室での会話を聞いてみよう。


「本当に感覚的にも良かったかな、コントロールしやすかった」


「海堂さんは凄い、見抜く力」


「お盆明けで本調子ではなかったけどなー」


「へー調子とかあるんだ、全然わからないな」


「一応あるわ!…あっところでお盆どうだった?久しぶりに楽しく集まったり、墓参りとかいいよなー」


「いい休暇になったよ、落ち着けたし、応援してもらったりしたしさ」


「こういう話をすると、夏休みが終わることに…あーやだ」


「あっという間なもんだな、いい夏休みだった」


「そうそう、何かなー…何か起きそうな気もするんだよなー!」


「まあ残りの休みを存分に楽しむしかないな」


何かが起こる、そう思っていると時として未来は変化するものである。

部活が休みのとある休日、ファミレスに呼び出された英輔と…。


「いやー急にすまそ、英輔」


「何かふみかから飯の誘いは珍しいなってか初だな!…何か新鮮だわー勘違いされちゃうかもー」


「絶対そういう風には思えないから、まあ気にしないもんだよ」


「そうかー…んで、用というのは?…まさか…そんなまだ心の準備が…」


「だから違うって、今後もないからご安心を」


「わかってますわ、まあ…そういう件だろ?」


「まあ…うん、一番身近な人に聞くのが一番だし、あんまり信用ならんけど」


「やっぱそうだったんだなー…わかりやすかったわ」


「めっちゃ顔とか反応に出やすいって麻実にも言われるし、私だってねー…」


「いいなー…恋か…俺は応援してるぞー!」


「サンキュ、だからこそ!…その、どう思ってるのかなーとかさ…わかったりしてる?」


「さあなー…でも本人には、確信はないけど多分ふみかがそういう風に思ってるぞー!ってのは伝えてある」


「え!ホントに!?…じゃあ無理に意識とかしてくれてるのかな…」


「一応祭りの前に言ったから、あの日は意識してたんじゃないの」


「うーん…何か凄い褒めてくれるから嬉しかったけど、いつもの前島君の素…何だろ、違った静けさではなかった気がする、まあ…すっごい恥ずかしかったけど」


「確かに、デレデレ感出てたもんなー、二人っきりだとさらに」


「ちょっと…何でそれがわかるのかなー!やっぱ仕掛けて見てたんでしょ!麻実も一緒にさ!」


「あーいやー何か空気っていうかなー、そんな感じだったもので」


「まあ…おかげて話せたから良かったって言えば良かったけど」


「隼人もきっと気になってるはずだって!カップル誕生ー!」


「どうかなー…んー…やっぱ何かしないと駄目だよねー…誘ったりさ…」


「そうだな、俺も隼人にいろいろ聞いてみるよ」


「ありがと、なんだかんだ英輔に話して良かったかも、その優しさ…良いと思うよ、大事にしな」


「おー…ふみかもそんな事言うんだな、隼人にも言ってやれー」


「ふっ…言えるように頑張りますよ!」


ふみかからの恋愛相談、聞いてあげるのもいいが、英輔も自分から誰かに相談出来る日が来るといいが。


「さっきからあの人達、何か見てねーか?」


「気のせいじゃないの?…カップルは他の男女を気にするもんだけどさ、多分…英輔を見てるんだよ…ククッ」


「何か笑われるようなことでもあるのかー!…俺もガンバロ…」


すると来客者が隣の席へ…何か見たことあるシルエットだ…と気が付いたのは…。


「あれっ?えーやっぱり!千薫さんですよね!?」


「あっ!ふみかちゃーん!久しぶりだねー元気してたー?」


「はい、相変わらず楽しんでますよー…あのメンバーで!」


「そっかー…んーあれれ?もしかしてーあららー?」


「あっいえこの人はちょっと相談相手と言いますか…英輔、あいさつ挨拶!」


いまいち状況が掴めない英輔、挨拶をするがやはりこの人誰だのハテナでいっぱいである。


「あー…噂の野球部の、たまに話に出てくるからなー聞いてるよー」


「えっあーはい…(ホントに誰だこの人?高校生?…っぽいけどふみかの知り合いだよな…可愛いなおい)」


「あっ!そっか!英輔わかる訳ないか!この人はね…」


「ちゃーんと私から言うよー、初めまして噂の松野君___」

「もー何だろ急に…えーっとここでいいのかな……あっ待ち合わせです…あっあそこです、もーどうしたのー!?」


「ごめんごめん、こっちこっち!」


「話なら家ですればいいのに…どういう……えー!!何でー!?」


変わった光景に呆然の美愛、よく見る二人の姿があるからだ。


「美愛ー、たまたま会いまして、まあ…英輔は何となくね…」


「何となくじゃねーだろ!…てか本当にまだ驚きを隠せないんですけど…マジかよ…」


「あー…言っちゃった感じなのかな?…まあそうだよねー…あはは…」


「美愛、噂の松野君って凄い面白いじゃん!何か色々話聞くと笑いが止まらないー」


「あーまたバカにしてます!?俺なりにはいろいろ頑張ってるんですよー!」


「バカにはしてないけど…ふふっ…元気すぎるしさ」


輪に溶け込む早さは英輔の持ち味、逆にまだ違和感があるのは美愛である、静かにふみかに問う。


「何か仲良くなってる…ふみかも言ってよね!?」


「いやー急でさ、千薫さんが美愛呼ぼうって言い始めて…英輔、事実知った時、店員に注意されるぐらい大きい声だしてさー…モデルの件も話したらさらにね、あー面白かった」


「びっくりするよそれは…変なこと言わないと言いけど…」


千薫が早速話し出す。


「まあ家族では噂の松野君で有名だよー…美愛の話にほとんど出てくるし」


「それは嬉しいですねー、俺みんなと遊んでますから」


「でもなんで松野君がたくさん出てくるのかなー?ねー?」


「それは、その…松野君が盛り上げ役というか…ムードメーカーだから!」


「ふーん…ふーん…松野君良かったねー」


「もう…その顔、仕事に影響しても知らないよー、それにみんなもそう思ってるもん」


「なるほどねーん…んっ…あー!うそっ!もうこんな時間!やばー!」


「ほーら、やっぱり大丈夫じゃなかった、遅れないようにね」


「仕事ですか?やっぱ大変なんですねー」


「まあねー…じゃあね松野君!この子のことお願いしますー」


またハテナが浮かぶ英輔と、変な事がたくさんあってため息の美愛、そして手を振るふみか。

「本当にごめんね…いつもあんな感じなんだよね…」


「明るくて楽しい人じゃん!ああいう所はやっぱ似てるなって思ったし、でも男子にも教えてほしかったなー」


「公に過ぎるのも良くないからねー!ねー美愛なりに考えてたんだもんね」


「まあ松野君、仲良くしてたから良かったかなー!」


「あっそうだ、もう最初の衝撃を忘れていた…あの人は凄い人凄い人…」


「身近に思ってくれて大丈夫だって…多分そう思ってるだろうし」

「千薫ちゃん!何処いたのー!?」


「すいませーん!近くのファミレスですって!さあ行きましょー!」


「まったく、ギリギリだから特別タクシーだな…」


「あれっラッキー!嬉しいですー!」


「あっここ!ここでーす!…海浜の第一エリアまでお願いしますー!」


「ありがとうございますー、ちょっと友達と話してたもので…」


「本当に友達ー?いるならちゃんと言ってくれよー」


「女子二人と男子一人で談笑的な、みんな年下ですし」


「んー?高校の後輩という感じかな?」


「まあそんな感じですけどねー、他校ですけど」


「えっ!交流が盛んだねー…やっぱり怪しい…その男子の人と…」


「違いますって、彼は今日初めて会った人ですから」


「だとしたらなおさら!…今後もしっかり教えてもらいます」


「厳しいですよー…プライベートー、ぷーん」


こちらも談笑、出会いは様々な未来の後押しとなっていく。


(ふふっ噂の松野君ねー…面白いじゃない、思った通りで良かったー…まあ唯一、想像違いだったと言えば…美愛にそこまでって感じなことと、意外と…イケてるなーって感じ、やっぱ…野球のせいなのかなー)


いい気分のイケてそうな奴は…。


「何か喋り疲れたー楽しかったー」


「英輔、どうだった?やっぱ似てるよね」


「うん、似てると思うし面白いし、話しやすい人だなー…それに一つ上には見えないわ…高三とか大学生って感じで可愛さと…色気があったなー…」


「松野君、そういう風に見てたんだー…ふーん」


ちょっと焦る英輔、同級生の姉は…どうかと…。


天智学園高等学校二年、西園寺千薫

職業、学生、読者モデル兼ファッションモデル、高二でモデル業専念の為編入、彼氏居ない歴四ヶ月半。


「ところで何で二人でご飯?相談がどうのこうのって…」


「あっいやー別にたいしたことじゃないよねー!?あははーねー英輔君?」


「まっまあどうでもいい…いや良くないか…普通のお話を、ねー」


また怪しむ美愛であった。


「まあ……二人とも、仲がいいんだねー」


「えっ」「えっ」

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