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○月☆日(晴れ)今日は暑かったです。
こんにちは、ハイネです。前回の日記より5年経ちました。月日が経つのは早いのです。私も30歳になり、坊ちゃまも22歳になりました。
あれから、私の妊娠が発覚し(やっぱり妊娠してました)坊ちゃまがやたらと過保護になり(ティーセットを持つなとか書類(手紙や招待状含む)を持つなとか終いには動かないでソファーに座ってろとか仕事になりませんでした。)両陛下は「将来はじぃじやばぁばと呼ばせる」(決定事項?)と張り切り、マザーはマザーで「孤児院の後継者にならない?」(意味不明)と予想外の事を言い始めました(丁重にお断りしました)
そんなこんなで、無事に女の子を出産し(出産するまでがまた凄かったですけど、割愛です)、名前は(夫婦で話し合いの結果)色々な候補の中(無下に出来ない応募者多数の為)厳選なる抽選(私によるくじ引き)の結果ローゼリア(愛称はローゼ)と名付けられました(命名権獲得者宰相様)
次のイベントは教会による洗礼(生後半年までに受ける女神様の祝福)です、その時(庶民にはありませんが)貴族には家族とは別に教父や教母(教え導く者?)…ザックリ言うと後見者みたいなもの?(説明を受けましたけどよくわかりませんでした)…も一緒に出席(普通は1人居れば十分ですが、最大5人まで皇族の赤ちゃんの場合は10人まで)するらしいのですが、これまた出席したいと応募者多数で、夫婦話し合いの結果(途中で面倒臭くなった理由じゃありませんよ)厳選なる抽選の結果(一部からクレーム有りましたけど)代表者5名が決定しました。まずは、陛下の御友人に当たる公爵様(筆頭貴族の1人)と大将軍様(騎士全体を纏めてる方)とクラウス様………の奥方様(何回かお会いした事はありますが、まさか応募してたなんてビックリです)とマーサ様………の旦那様(いつもお世話になってます)と最後に老侯爵様(皇妃様やマザーの御父様)です、一部びっくりな方(老侯爵)がお出でです、どうしていいかわかりません(会った事もなかったはずですよね?)が、そんなこんなで一応洗礼も終えました、ローゼの2歳下になる弟、名前はミハエル(愛称ミハル)と
名付けられ(命名権獲得老侯爵婦人、皇妃とマザーの御母様)教会の洗礼(一部よりクレーム有り)もローゼで出た人以外となりました。前回に続き厳選なる抽選(私によるくじ引き)にしようかと思いましたが、実行部隊(ローゼの名付け親や教父や教母)に全て(教父や教母の事は)おまかせしました(面倒臭くなった理由じゃありませんよ?)そんな感じでいつの間にか4歳と2歳の母になった私です(侍女頭はまだ辞めてません)ちなみに現在3人目を妊娠中(笑)
そんなこんなで今日から、坊ちゃまの華燭の典(結婚式)です。皇族の結婚は3日間かけて行われ、1日目に教会の司祭による式(1日かけて行われます)で出席者は身内のみ。2日目は親しい人達を招いて午前中より皇族による宣誓式、他国から来た人達と昼食会、最後は皆で晩餐会となります。3日目は朝、夕、とバルコニーで民にお披露目で、昼より帝都をパレード、パレードが終わったら、舞踏会(貴族なら誰でも参加出来ます)です。あっ3日間とも夜は白の塔と呼ばれる塔で2人で過ごされます(朝は迎えに行きますけどね)
裏方の腕の見せ所です!幸い妊娠についてはまだ誰にも言ってませんしバレてません(気付いたの今日だし)やっちゃったもん勝ちです(後は後で考えましょう、きっとディルク様は怒らないでしょうが…坊ちゃまがね…はぁ)
1日目…今日は教会の司祭様による式です(なんでも長いお話を朝、昼、晩と聞いて、誓約書にサインするんですって)朝、坊ちゃまを送り出し、夜に塔へ坊ちゃまを送り出せばお仕事終了です(細々と打ち合わせがありますけどね)
2日目…(朝から坊ちゃまのにやけた顔がキモかったです)午前中の宣誓式に始まり午後の昼食会と順調です。しかし問題は、晩餐会に起きました。皇太子妃のドレスが打ち合わせと違います(ちっ、あれだけ打ち合わせしたのに使えない侍女め)内心を隠しつつどういう事か聞いてみるとどうやら本来着る衣装を汚してしまった為(こっちに連絡入れろよ)急遽このドレスにしたとの事(謝ってくれてはいますけど)本来は共布で揃えた衣装を着る予定が思いっきりちぐはぐです(せめて似た色にしろよ)しかももう時間がありません(どうしろと…あと30分)坊ちゃま→白をベースに若草色(皇太子妃希望)でアクセント(ベストや小物を若草色に)皇太子妃→白をベースに若草色でアクセント(リボンや小物を若草色に)の予定が、薄紅をベースに濃い紅のアクセント(どうしろと?)もう着替える時間は残ってません………しょうがないので侍女何人かを庭に走らせ赤い薔薇を至急持って来る様に指示し、坊ちゃまにはお茶でも飲んでてもらい皇太子妃のリボンを侍女総出で外し赤い薔薇の生花に換え、ついでに髪にも大きい生花を飾り付け終了とし、坊ちゃまには胸元に赤い薔薇の生花を
飾るに止めておきました(侍女達の達成感は半端なかったと思います)少しは見られる様になったはず……。
3日目…(昨日と同じに…)朝はバルコニーで民にお披露目、パレードもつつがなく終わり、後は夕方のお披露目と夜の舞踏会です(頼むから問題を起こさないでくれ…)夕方のお披露目の後にすぐ舞踏会が始まる為に後1回着替えさせればほぼ私達の仕事は終了です(白の塔への送り出し?そんなん知りません)そんな中またやってくれました、今度は何事?と思いきや、どうやらティアラが紛失した模様………マジで?あれは皇太子妃が一生身に付ける物で式典には必ず必要なものですよ(今回だって何回か付けてたはずだよね?ね?)今まで無くした人は1人もいません、しかし皇太子妃付きの侍女よ…なぜこっちに報告に来る?(部屋探せよ)確かに昨日、報告の重大性は説いたけど(お揃いの衣装なんだから当たり前でしょ)、とりあえず皇太子妃の部屋にいってきます。
いろいろな事がありましたが(無事にティアラは見つけました)3日間の華燭の典も無事に終わりました(皇族って大変)
さて次は、ディルク様に報告に行きましょう。案の定お咎めはありませんでしたが、皇太子の事はどうするのか聞いてきました(どうやら坊ちゃまは私が言う事をきかないとディルク様に愚痴ってるみたいです)私は笑顔で「どうしましょう?」と返しておきました。
どうせならバレるまで黙っておきましょうか?