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第三話:検査

授業が終わってから、俺は特に自分からクラスメイトに話しにいくこともせず、学校を見て回った。

見てて思ったのが、部活の部員募集の紙がいっぱい張り出されていたことだ。運動部に文化部、それに『魔法創作部』というものまであった。とりあえず魔法創作部の場所と時間を覚えて見に行った。


そこは静まりかえっていた。

生徒が使っている教室から離れているためか、掃除が行き届いてはおらず、不気味な雰囲気だ。とりあえず場所は覚えた。

まだ20分ほどあるので、部屋に戻ってアルカナが来てないか確認しよう。


部屋に戻ってきても俺一人だった。しかし、知らない荷物が増えていた。どうやら入れ違いになったようだ。もしくは、入学式が終わってから親が届けたのかもしれない。机の上に綺麗に置かれていたので、スタッフが運んだのかも。

とりあえず教室に戻ろう。走れば間に合うだろう。

「『速度上昇アクセル』」


二分前に教室に戻り着席。みんながいて、どうやら俺が最後だったようだ。30分で寮まで戻ろうとするやつはいないか。そんなことを言っていると担任が入ってきた。


「今から、身体検査ならびに魔法検査を行う。全員体育館に移動してもらう」


体育館に向かうと2クラス集められていて、ローテーションで受ける検査や試験が変わるらしい。先生が前に立ち、検査の説明をする。


「まず身体検査だが、これは単純にゴーレムを倒してもらいます。ゴーレムは倒すごとに1段階ずつ強くなり、生徒が倒された場合、もしくは試験官が続行不可と思った時に、そのゴーレムの一個前の難易度でランクが付く。Eから始まりE+、D、D+と、このゴーレムは最高はAまでは測定できる。平均はD+だからみんな頑張るように」

「魔法検査はもっと簡単、自分の魔法回路数と固有魔法を言い、ここで発動させるだけだ」

「最後に班分けを行う。それぞれの紙の色とおんなじ先生のところへ行くこと。では解散」


先生の所へ集合した。4人で1班だった。

「みんな揃ったかな、じゃまず、始めは君から。準備はいい?」

「身体検査始め!」


1人1人と検査を受けていく。最初の方は簡単なのだが、難易度D+ゴーレムからはみんなきつくなっていき、難易度C+は誰も勝てずに終わった。

指定された俺の番が回ってきた。目標はもちろんA。


「フルード君、準備はいい?」

「はい!」

「はじめ!」


ゴーレムは起動し動き出す。最初は突進だけ。避けもしない、ただダメージを与えればいい。

「『水素変幻ハイドロ・シフト』、水素よ凍てつけ。『形状制御コントロール』、氷の弓に」

氷の矢がゴーレムに刺さり、難易度Eゴーレム突破。


ゴーレムは再生をし、再度突進。だが前回とは違い、素早さやパワーが上がっている。

「『速度上昇アクセル』」

素早さを上げ距離を取る。

「『身体強化ビルドアップ』、力を増せ、今だ!」

氷の矢はゴーレムを貫通した。


難易度Dは相手を見て行動をする。弓では相手が悪いなら。

「『水素変幻ハイドロ・シフト』、水素よ凍てつけ。『形状制御コントロール』、氷の氷柱に。さらに『付与エンチャント』、氷柱よ威力を増せ」

氷の氷柱を4個作り、ゴーレム目掛けて投げる。回避したところにも1発、2発目で体制を崩し3発目を投げる。3発目に気が向いているすきに、4発目が後ろから刺す。


次はD+。同様に素早さやパワーは上がっているが、俺の相手ではない。氷柱を再度20個作り4本ずつ投げる。ゴーレムは逃げる場所がなくなりハチの巣になる。


難易度C。ゴーレムは手から魔力のビームを放出する。

「『水素変幻ハイドロ・シフト』、水素よ凍てつけ。『付与エンチャント』、氷よ硬くなれ」

氷の壁で防ぐ。どうやらまだ連続では打たないようだ。多分ゴーレムは俺が姿を現した時にビームを打つだろう。この即席の壁ばっかじゃ魔力消費は激しい。なら盾で持ち運び防ぐだけ。

「『水素変幻ハイドロ・シフト』、水素よ凍てつけ。形状制御コントロール、氷よ盾と氷柱に。エンチャント、氷柱よ威力を増せ、盾よ硬くなれ。『速度上昇アクセル』」


氷柱は氷の壁に隠し、勢い飛び出て盾を構え、ビームから身を守る。氷柱がばれないように氷柱の反対側まで周り、死角から『形状制御コントロール』で後ろから刺した。

使い過ぎで魔力がだいぶ減った。だが、まだ行ける。


C+のゴーレムは決められた行動がない。まるで生き物と戦ってるみたいな感じになる。油断すればこちらがやられる。ゴーレムは俺が近接が弱いとわかってこちらに詰めてくる。その足は速く、きっと『速度上昇アクセル』を使っても逃げ切れるかわからない。しかし、近づいてくれるなら好都合なこともある。

「『水素変幻ハイドロ・シフト』、『形状制御コントロール』、『電撃結界トラップ』」


自分の周りに電気をまとった水素を配置する。ゴーレムは対応できず罠にかかり動きがとまる。そこへ氷柱を刺しようとするが、Cのころとは違い氷柱が刺さらない。Cよりも身体能力がはるかに向上している。

動揺していると魔法を解いてしまい、ゴーレムが動き一発殴られる。


鈍い音がし、後方に吹っ飛ぶ。しかし吹っ飛んだことでゴーレムと距離が開いた。そこに何枚もの氷の壁を生成し、ゴーレムの進行を遅らせる。頭がクラクラし、痛いが必死に堪え、

「『水素変幻ハイドロ・シフト』、水素よ凍てつけ。コントロール、氷の弓に。『サンダー』、氷の矢に纏え。エンチャント、氷よ雷よ威力を増せ。『身体強化ビルドアップ』、力を増せ」


ゴーレムがすべての壁をぶち破り姿を見せた時に、

「今だ!」

至近距離で弓を放ちゴーレムに当たる。そこへ追撃。

「『ファイア』、『サンダー』、『水素変幻ハイドロ・シフト』、水素を水に、氷に。コントロール、水は波に、氷は氷柱。いけけぇぇぇ!」


ゴーレムは動かなくなった。どうやらC+を突破したようだ。

だが魔力の使いすぎと、頭の傷が。俺は気絶した。



5分後、回復魔法で目覚めた俺。

周りを見渡すと、ほとんどが検査を終えていて話していた。手元を見ると、身体検査の結果が書かれていた。

「フルード、C+」

平均がD+ということを考えると、頑張ったと思う。


すると、近くにいたクラスメイトたちの興奮した声が耳に飛び込んできた。


「なぁ、聞いたか!? 今回の検査で、1年生なのに初めて『Bランク』を出したやつが二人もいるんだって!」

「マジかよ、あの化け物ゴーレムのBを……!? 名前はなんていうんだ?」

「確か、アルカナってやつと、ヴァルカンってやつらしいぞ」

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