88 続篇 おまけともいう
ビーナスは足をぶらぶらさせ、ちびっこ神様とカードゲームに興じていた。
ここは、夢魔の住んでいた王宮を模した、時の狭間にある終の住処だ。
ジンとノアは早々に、カードを放り出し、机につっぷしていた。
賭けたのは、お互いの大事なものだ。
最終戦に打ち勝ったのはリンだった。
「わーい!やりましたわぁ。ビーナスには、わたくしのおねがいをきいてもらうのですわ!」
そう、賭けたのは、お互い勝ったらば、相手に指定した服をきてもらうという、アレである。
いわゆる王様ゲームだ。
夢魔は心を読めるため、このゲームは傍観者で、ちまちまと柘植の盆栽を手入れしている。
熱中していた、枝ぶりを整える作業から、急ににぎわいを取り戻した居間の様子をみて、ハサミを置く。
『おわったか』
「あたしの勝ち!だから、みんなあたしのお願いをきいてもらうのよ!」
「お手柔らかにお願いします」平伏して、ジンはリンにおもねる。
ノアも手をこすりあわせて、
「何でも好きなお菓子つくりますわ!」と提案した。
「オレ様はものすごくかわいいポーズしてやるぞ!猫でな」
と、ゴマをする面々に、リンは無情にも、書いてあったカードを一枚ずつめくり、彼らに宣告した。
ノア(猫コスプレ侍女風)
ジン(海の大王で露出多め)
ビーナス(女体で王子なメガネ)
ざらりと手に持った、リンのかわいい丸文字で書かれた王様の指令カードを、それぞれが、食い入るように見つめる。
そう、己はそのはずかしい指令はまるっと無視したいところだが、相手のは見てみたい。
そんな複雑な気持ちが去来する。
『うむ、では、まとめて、しあげてやろう』
夢魔は久々にフクロウの姿にもどると、カードゲームを興ジン彼らの上を三週して、
キラキラと輝く粉をふりまく。
うぇ、ぎゃわぁ、どわぁ、ひぎゃ
それぞれが、おかしな声を発し、相手の変身後を見やる。
そして、なぜか、リンは、
超絶おとなな美女に変わっていた。
…。
猫耳と尻尾がふわふわな侍女ノア。
きらっきらっの輝石があしらわれたマントになぜか上半身裸で腰に布をまきつけただけのジン。
メガネで知的な王子ファッションに、豊かな胸がちらりとのぞくビーナス。
えええええええ!
その、三人がリンのうるうるの目元、ぷっくりとした唇、スラリと伸びた手足、くびれた腰に、まろびでそうな豊かな胸、腰まで伸びたつややかな髪、そして、幼児体系ではない、二十歳くらいの姿に視線が集中した。
リンは自分の姿を見下ろして、
んゃぎゃややややややっやあああ
絶叫した。
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