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85 つげるもの
広場の噴水が、みえない刃で一刀両断されると、無数のしぶきがこまかい水滴になり、さらにそれが霧になり、光の球体に変化する。
その中に、飲み込まれた彼らは、光の粒子が消え去り、元通り、噴水が流れ落ちるのを再開する頃、…姿はみえなくなっていた。
◇
きれいに借り揃えられた柘植の木の前に、彼らは、てんでばらばらに降り立った。
枝葉にうもれず、浮いているのは夢魔、女神、ちびっこ神様である。
ジンは、すっぽりとはまっていた。
…。
ジンは遠い目をした。
なぜ、柘植の木の上に転移を?
◇
『もらっていくぞ』
議場に忽然と現れた古のお方は、
衛兵が止める間もなく、ノアの腰に腕を巻き付け、もう片方には、首根っこをつかまれた黒猫を連れて、飛び立った。
残された面々は毒気を抜かれたように、立ち尽くす。
やがて、恐慌が襲った。
古のお方の怒りを買ったら、身の破滅だ…。
◇
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